書評家・豊崎由美さんがおすすめの本

去る10/19(火)に千代田図書館9階のオープンスペースで

「本と出会う 読書サロン 公開サロン」を開催しました。

 

 

「本と出会う 読書サロン」は、昨年秋にメンバーを募集し、

JPIC読書アドバイザークラブの運営で月1回のペースで活動してきました。

毎月異なるテーマに沿って、参加者各自がおすすめの本や気になる本を

持ち寄り、ざっくばらんに紹介しあう、本を通じた交流の場です。

 

今月より新たに第2期をスタートさせることとなり、

新規メンバー募集をかねて、

この公開サロン講演会を開催する運びとなりました。

講師は、書評家の豊崎由美さん。

本の選び方や楽しみ方などについて、とても楽しく、タメになる話を

していただきました。メモをする手が止まりませんでした!

 

▲講師の豊崎由美さん。次から次へと話題は尽きません。

 

幼い頃は体が弱く、4、5歳位から本を読んでいるという豊崎さん。

長靴下のピッピと一緒に冒険したり、名探偵になったり、と

自分が檻の中から少しだけ出られるような気がして、とにかく

本ばかり読んでいたそうです。

 

本を選ぶというよりは、本に選ばれる自分でありたい

とおっしゃっていたのが印象的でした。

面白くない本、理解できない本に出会っても、それは本が悪い

のではなく、自分が悪いんだと思うようにしているそうです。

そうした本も捨てたり売ったりせずに、本棚に残しておいて、

たびたび、恐る恐る手にとりながら、数年後、おもしろい!と

思えたときの快感、喜びはひとしおだとか。なるほど。

  

豊崎さんは、本を読むのはとても遅い、とおっしゃっていましたが、

読んでいる数は相当な量のはず。

書評を書く上で「忘れない」ようにするための読み方、についても

付箋を使った具体的な方法などを教えてくださいました。

 

また、「おもしろそうだな」と思ったら何でも読む<雑読>が

おすすめとのことですよ。

本の「星座」をつくる、という読書の広げ方も紹介されました。

起点となる本を1つ選んで、そこから、作家や訳者つながり、

その本の作家が好きな作家・本、関連作家・本、同じ賞をとった本、、、

などと関連する本を星座をつくるように結んでいきます。

読書遍歴が俯瞰できるし、色んなつながりが見えてきて楽しそうです!

眠れない夜にもおすすめだそうですよ。

 

いろんなジャンルの本や作家に出会える本として、以下の本を

ご紹介いただきました。登場する本が読みたくなる!そうです。

 

『やんごとなき読者』

著者 アラン・ベネット

訳者 市川恵里

出版社 白水社(2009年)

 

もしエリザベス女王が読書に夢中になったら・・・という仮定に基づく架空の話。読書を通じて、エリザベス女王が君主としても成長していくという話。


 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

『読んでいない本について堂々と語る方法』

著者 ピエール・バイヤール

訳者 大浦康介

出版社 筑摩書房(2008年)

 

豊崎さん曰く、この本に出てくる本は読みたくなってしまう!そうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本を読むことで、色んな立場に出会い、

色んな角度からものを見て考えるクセがつく。

人の立場になって想像する力がつく。

読書の「効能」を改めて聞くことができ、

やっぱり本を読むっていいなぁ。もっと読みたいなと思いました。

みなさんも、<読書の秋>をお楽しみくださいね♪ 

 

 

Posted at:14:55