神保町の魅力を伝えます!中高生のための古書店街ツアー

千代田区内には中学校・高校があわせて21校ありますが、区外から通っている生徒が多くを占め、千代田区に通っているけれど学校と最寄り駅以外はあまり知らないということも多いようです。

そこで千代田区読書振興センターでは、昨年11月より区内校に通う中学生・高校生の皆さんへ、図書館の取り組みと神保町古書店街の魅力を千代田図書館コンシェルジュがお伝えする「中高生のための古書店街ツアー」を行っています。

 

先日、今年度最初のツアーを開催しました!

参加してくれたのは、千代田区神田三崎町にある東洋高等学校の皆さん。

「普段、生徒たちは『街』を意識しながら歩くことがあまりないように思います。せっかくですから学校周辺の街並みを知ってもらいたい」という先生の思いからツアーにお申し込みいただきました。

 

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はじめに神保町の名前の由来や古書店街のなりたちについてのレクチャーを行い、館内の見学からツアーは始まります!

千代田図書館9階のレファレンスサービスカウンターの前には「としょかんのこしょてん」展示や出版にまつわる本棚があります。館内にも、街の魅力をお伝えする一角があるんですよ♪

 

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千代田図書館を出発し、一行は神保町古書店街をめざし靖国通り沿いを進みます。

児童書専門の新刊書店ブックハウスカフェ、看板建築という特徴的な外観で神保町の風景としてよくメディアなどで紹介される矢口書店古賀書店などを経て、到着したのが神田古書センタービル

 

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こちらのビルには、明治初期に創業した老舗古書店の高山本店をはじめ、趣味・芸術・漫画・近代文学などジャンルの違う古書店が8店入っています。今回は、ビル2階にある漫画専門の夢野書店の見学をしました。

 

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店内には懐かしい漫画本やおなじみの漫画雑誌のバックナンバー、サイン色紙やフィギュアなど、ところ狭しと並べられています。自分の知っているタイトルを見つけたり、原画を見せてもらったり、見るものがたくさん。お店の方からは、夢野書店の前身である中野書店創業時のお話などを伺うこともできました。

 

次に見学したのが一誠堂書店。文科系の古書全般を扱う老舗の古書店です。

 

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店舗の2階には、革の表紙の分厚い洋書や筆で書かれた和本など、たくさんの古書が揃っています。こちらでも、普段はガラスケースに入っている本を出していただき、お店の方に説明を受けながら実際に触れることもできました。

薄い和紙に印刷された100年以上前の本、触るのにもちょっと緊張してしまいますよね!

 

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暑い日中のツアーとなったこの日、途中で水分補給のための休憩を取りながら、一行は靖国通りを進んでいきます。

関東大震災後に建てられた十一軒長屋を昔の写真と比べながら見学し、老舗の古書店、大型の新刊書店などを経て、すずらん通りに入りゴール! 皆さんおつかれさまでした。

 

ツアーを終えて、先生から参加した生徒の皆さんに送られた

「毎日暑くてつらくて、つい歩くときに下を向いてしまうよね。でも、ちょっと顔をあげてみてください。魅力的な街が見えてきます」

というメッセージが印象的でした。

これからも街を見つめつづけ、神保町という街の魅力をどんどんお伝えしていきます!

Posted at:14:10