コンシェルジュ通信Vol.38:
今年も「東京名物 神田古本まつり」が始まりました!

毎年秋に神保町古書店街で開催される「東京名物 神田古本まつり」

第59回となる今年は、10月26日(金曜日)から11月4日(日曜日)まで開催されます。

 

古本まつり初日の朝10時よりオープニングセレモニーが行われ、今年も千代田図書館コンシェルジュはテープカットのアテンドを務めさせていただきました。

 

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神田古本まつりで有名なのが、靖国通りの歩道で開催される「青空古本市」

左右を書店と書棚に囲まれた、まるで「本の回廊」と言えるような空間が約500mにわたって広がっています。

 

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書店それぞれに特色のある品ぞろえなので、見ているだけでも楽しめます。

書棚の商品は期間中に何度も入れ替えが行われ、選りすぐりの書籍が並ぶそうですよ。

(午前10時~午後7時、雨天中止 ※最終日は午後6時まで)

 

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ほかにも「特選古書即売展」や「じんぼうチャリティーオークション」「神保町ブックフェスティバル」など、イベントが目白押しです!

 

そんな見どころ盛りだくさんの古本まつり。一息つきたくなったら神保町のお食事処に立ち寄ってみるのもおすすめです♪

「本の街」として有名な神保町。実は、カレー・カフェ・中華など、多彩なお食事処の立ち並ぶ「食街」でもあります。購入した本をお供にのんびりと時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、千代田図書館9階のコンシェルジュブースには、千代田図書館コンシェルジュが実際に店舗に足を運んで作成した「コンシェルジュのおすすめグルメファイル」を置いています。図書館にお越しの際は、ぜひ手にとってみてくださいね。

 

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また、散策中に「探している本はどこの書店にある?」、「おいしいカレー屋さんを知りたい」など気になることがあったら、神保町すずらん通り「小学館ギャラリーBH神保町」内にある「本と街の案内所」へ。千代田図書館コンシェルジュは、普段は平日のみ出張していますが、古本まつり期間中は土日(4日を除く)もいますので、ぜひ気軽にお立ち寄りください。

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 (写真左:案内所外観 / 右:昨年度古本まつり時の所内の様子)

 

さらに、今週末には「神田カレーグランプリ2018も開催されます。神保町古書店街から歩いていくこともできますので、ご一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか。

活気あふれる東京・神田の秋をぜひ楽しんでくださいね♪

 

 

「第59回 東京名物 神田古本まつり」

【日 時】 10月26日(金曜日)~11月4日(日曜日)

【会  場】 神田神保町古書店街(靖国通り沿い・神田神保町交差点他)

青空古本市等イベントの詳細につきましては、こちらをご覧ください。

 

「神田カレーグランプリ2018 グランプリ決定戦」

【日 時】11月3日(土曜日)、11月4日(日曜日)

【会 場】小川広場

イベントの詳細につきましてはこちらをご覧ください。

 

Posted at:13:00

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.10:
明治維新150年記念イベントも続々!資料から眺める明治の千代田の風景をご紹介

 

今年は明治維新から150年後にあたるため、全国で様々な記念イベントが開催されているのはご存じでしょうか。

広報千代田9月5日号でも「千代田区と明治150年」と題し、大きなカラー写真入りで特集しています。

 

広報千代田9月5日号→コチラ

※広報千代田は日比谷図書文化館1階受付でも配布しています。

 

また、当館でも10月5日(金曜日)から12月2日(日曜日)まで

特別展「江戸から東京へ~江戸城無血開城から東京の新たな幕開け~」を開催予定です。それに併せ特別展関連講座もご用意しておりますので、ぜひ、ホームページからチェックしてみてください。

(満席の場合は随時受付終了となります。ご了承ください)

展覧会開催概要と関連講座・申込方法→コチラ

 

なお、特別展につきましては次回の日比谷図書文化館コンシェルジュ通信で詳しく特集する予定ですので、こちらも楽しみにお待ちください。

 

今回の日比谷図書文化館コンシェルジュ通信では、明治維新150年記念にちなんで前回(Vol.9)に引き続き、明治期の近代建築の貴重な資料を基に、明治時代の千代田の風景をお届けしたいと思います。

今回も貴重な資料を千代田区教育委員会にご提供いただいています。 

古くから東京の政治的・商業的中心地として栄えてきた千代田区。お届けするのは、日比谷を少し離れて竹橋、お茶の水の風景です。

 

ニコライ堂

日本での布教活動を目的としてロシアより来日したニコライ・カサートキンによって建立されたニコライ堂は、1891年(明治24年)に竣工。建設に当たっては、ジョサイア・コンドルが実施設計を務めています。

関東大震災で鐘楼がドームに倒れて崩壊しましたが、1929年(昭和4年)に現在の姿に再建されました。ちなみに、再建までの間は、千代田図書館の前身である東京市立一橋図書館が、震災での全焼をうけてニコライ堂の敷地内でバラック建ての仮設図書館を設けていました。(詳しくは→コチラ

平成になってからも工事、修復等が行われており、有料での聖堂内見学もできます。詳しくはニコライ堂のホームページなどでご確認ください。

 

明治20年代のニコライ堂

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(千代田区教育委員会蔵)

 

関東大震災で被災したニコライ堂(1923年)

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(個人蔵)

 

現在のニコライ堂

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旧近衛師団司令部庁舎と竹橋兵営(近衛歩兵第一連隊兵舎:明治20年代)

江戸城の北ノ丸と呼ばれた場所のほとんどは、現在北の丸公園となっていますが、戦前、この地には近衛師団関係の施設が林立していました。

1910年(明治43年)、陸軍技師 田村鎮(やすし)の設計により建設された近衛師団司令部庁舎は一時解体が決定されましたが、各方面からの保存要望を受けて1972年(昭和47年)に重要文化財に指定されました。現在は保存活用工事を経て、東京国立近代美術館工芸館として活用されています。

 

現在の東京国立近代美術館工芸館(旧近衛師団司令部庁舎)

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残念ながら司令部庁舎の当時の外観に関する資料は入手出来ませんでしたが、当時の北の丸付近の風景を知るために、隣接していた近衛歩兵第一連隊兵舎をご紹介します。

 

竹橋兵営(近衛歩兵第一連隊兵舎:明治20年代)

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(千代田区教育委員会蔵)

煉瓦造りの兵舎が立ち並ぶ当時の竹橋の風景を想像していただけますでしょうか。

 

これらの建物の所在は前回もご紹介しました、日比谷図書文化館 特別研究室所蔵、1897年(明治30年)の東京市の地図『東京一目新図』の中にも確認できます。

 

『東京一目新図』

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(特別研究室蔵)

 

皇居のお堀の北側、白く見えている部分が近衛師団司令部庁舎のあった辺りです。ニコライ堂はその東側、神田川の手前あたりに見ることができます。

 

こちらの地図。細かい部分を見れば見るほど新しい発見がある面白い資料です。

特別研究室では随時原本を広げて見ることができますが、申請いただければ研究目的での撮影が可能ですので、地図を手元でゆっくりご覧になりたい場合はスタッフにお気軽にご相談下さい。

 

また、日比谷図書文化館の図書フロア2階には東京、千代田区関係の多様な書籍を揃えたコーナーもあり「特別研究室で『東京一目新図』の細かい部分をじっくり見て、気になった建物や場所について図書フロアでゆっくり調べる」といった楽しみ方もおすすめです。

 

資料から眺める明治の千代田の風景、いかがでしたか?

皇居周りのお散歩が気持ちがよい季節になってまいりました。

東京・千代田区界隈にお越しの際には、まずは日比谷図書文化館に寄って歴史・文化・地理・グルメをリサーチしてから、

「いざ、千代田の街歩きへ出発!」

ぜひ、皆様のご来館をお待ちしています。

Posted at:13:00

コンシェルジュ通信Vol.37:見て、聞いて、調べて、地域情報 発信中!!

千代田図書館のコンシェルジュブースでは、私たちコンシェルジュがおすすめするスポットや文化施設、地域情報等を手作りのファルや案内マップにして紹介し、どなたにでもご覧いただけるようにしています。

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今回はその中の1つ “見聞調録” について紹介します。

私たちは街案内をする中で見て、聞いて、調べたこと本や関連する地域情報と一緒に紹介する『千代田図書館コンシェルジュの見聞調録』として、年に6回発行しています。

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“見聞調録”とは【見聞録】(見たり聞いたりしたことの記録)に「調べたこと」を追加した造語です。

 

前身の『本と街の案内所 見聞調録』は、神保町にゆかりのあるテーマをメインに2009年8月(Vol.1)から2017年3月(Vol.48)まで発行しました。

その後は『千代田図書館コンシェルジュの見聞調録』として、2017年6月から新たに発行を開始し、現在に至るまで、コンシェルジュならではの目線で千代田区にまつわる様々なテーマで情報を紹介しています。

2018年9月発行予定の最新号では、『千代田区の過去を地図や写真で探る(仮)』をテーマに、江戸、明治、大正、昭和と時代ごとの千代田区にまつわる資料やスポットを紹介します。

 

千代田図書館コンシェルジュブースの正面には、今から200年ほど前の千代田区の部分を引き延ばした『文化改正御江戸絵図』のフロアマットが敷かれているのですが、この足元の地図を不思議そうに見つめている方がよくいらっしゃいます。

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そこで、『文化改正御江戸絵図』の紹介を中心に、時代ごとの千代田区の姿を知ってもらえるようにと、次号ではこのテーマを選びました。コンシェルジュのおすすめや豆知識も掲載予定です。

 

また今回は『文化改正御江戸絵図』に、千代田図書館の場所を目印にして、現存する清水門などをわかりやすく記した案内マップも作成中。完成次第コンシェルジュブースで展示いたします。

ぜひ、楽しみにしてくださいね。

 

“見聞調録”は、千代田図書館のコンシェルジュブースでは2009年8月発行分からの全バックナンバーをご用意しています。

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日比谷図書文化館のコンシェルジュブースでも2017年6月発行分より配布しています。

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千代田図書館HP・コンシェルジュサービスからも、ご覧いただけますよ。

 

心惹かれるテーマを見つけたら、ぜひコンシェルジュブースに足を運んでくださいね。

紹介している書籍や資料、スポットなどを参考に、新しい千代田区を発見してみてはいかがですか?

 

 

 

Posted at:12:30

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.9:日比谷図書文化館ならではの楽しみ方!資料から眺める明治・大正の風景

今回のちよぴたブログでは特別展鑑賞後に是非おすすめしたい当館ならではの楽しみ方をご提案します。

 

 

好評開催中の特別展「大正モダーンズ 大正イマジュリィと東京モダンデザイン展」にちなみ、日比谷図書文化館 1階コンシェルジュ・受付横のスペースでは、現在、当館から程近い場所にある明治・大正時代に建てられた近代建築のご案内をしています。

 

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ご存じの通り、古くから東京の政治的・商業的中心地として栄えてきた千代田区には貴重な歴史的建造物が復原という形で現存している例も少なくありません。

今回取り上げているのは

「東京市立日比谷図書館」(現存せず)「東京駅丸の内駅舎」「三菱一号館美術館」「鹿鳴館跡碑」「法務省 赤れんが棟」の5箇所です。

 

展示に当たっては、多くの貴重な資料を千代田区文化財事務室(当館の中に事務所があります)にご提供頂き、その資料を中心に現在の復原された姿の写真、所在地、簡単なご紹介と併せて掲示しています。

 

スペースに限りがあり、展示内でご紹介できたのはお借りした貴重な資料のうちほんの一部に過ぎません。

そこで、展示出来なかった当時の日比谷の風景を語る際に欠かせない建築物の資料についてこちらで少しだけご紹介いたします。

 

■「帝劇と警視庁」

 

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(辻真千子氏寄贈:渡辺亀太郎撮影〈大正前期〉

 千代田区教育委員会蔵)

 

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(絵葉書・個人蔵)

 

明治44年(1911)、丸の内の皇居に面したお堀端に共に竣工した赤煉瓦造りの警視庁と白亜の帝国劇場が並んで描かれています。

 帝国劇場は大倉喜八郎や渋沢栄一など、財界人、実業家が発起人となり建設されました。

設計は三越などを手がけた横河民輔が担当しています。

当時の建物は大正12年(1923)の関東大震災の際、建物内部を焼失、その後内部を再建し、演劇用劇場や映画館として歴史を刻むも、昭和39年(1964)映画「アラビアのロレンス」の上映を最後に解体されました。

 

一方、警視庁といえば現在の桜田門前の建物が思い浮かびますが、この赤煉瓦の警視庁は竣工から大正12年(1923)の関東大震災の際、火災で焼失するまで、日比谷にあったものです。

 

■初代帝国ホテル

 

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(特別研究室所蔵)

 

明治23年(1890)竣工の初代帝国ホテルです。設計は渡辺譲です。大正11年(1922)に火事で焼失、翌年大正12年(1923)に建てられたのが、フランク・ロイド・ライドが設計した2代目の帝国ホテルになります。

 

他にもまだまだご紹介したいところですが、続きはまたの機会に。

 

そして、今回参考にした資料の数々がこちらになります。

 

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全て当館図書フロアの蔵書です。

お貸出し出来ない資料もありますので、緑に囲まれた涼しい館内での閲覧がおすすめです。

 

他にも常設展示室では日比谷地区に留まらず、千代田区内の近代建築や、明治~昭和初期の歴史・文化に関する資料を無料で公開しています。

 

また4階特別研究室では今回館内展示でご紹介している明治30年の東京市の地図である「東京一目新図」の原本の閲覧も可能です。

 

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(特別研究室所蔵)

 

さらに特別研究室前の壁面には参謀本部による明治前期の東京府の測量図や昭和初期の東京市全図が常時展示してあり、時代に沿って見比べるのも一興ではないでしょうか。

 

さて、

日比谷図書文化館ならではの「明治・大正期文化の楽しみ方」いかがだったでしょうか。

 

まだまだ暑い毎日が続きます。

実物の建物を見て歩くにはちょっと辛い。そんな時はぜひ図書館の資料の中で歴史散歩をお楽しみ下さい!

 

Posted at:15:15

コンシェルジュ通信Vol.36:街案内に欠かせない大切な仕事~街を歩いて情報収集

私たち図書館コンシェルジュは、館内の案内だけでなく千代田区の街案内も行っています。そのため、日頃から街の情報を集めるようにしています。

その中でもよく聞かれるのが、千代田図書館からも近い神保町古書店街についてです。そこで私たちは定期的に神保町を歩いています。

今回のコンシェルジュ通信は、街を歩きながらどんなふうに情報収集をしているのか、6月下旬に行ったときのようすを交えながらご紹介します。

 

この日は、七夕が近いこともあり、店の軒先に七夕の笹飾りが飾られていました。こんなちょっとした街の変化ものがさず見ています。

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 “世界一の本の街”とよばれる神保町の古書店街には、150店舗以上の古書店があると言われており、それぞれの古書店が扱うジャンルも多岐にわたります。

私たちはまず新人のうちに、実店舗を構えている約100店舗の古書店を実際に訪れ、それぞれの古書店の特徴を覚えていきます。何のジャンルを専門に扱っている店?棚にはどんなインデックスがある?どの年代の本が多い?などなど、細かな特徴を覚えていきます。

また、古書店までの道順や目印、看板など、どのように案内したら分かりやすいかをお客様の目線で確かめていきます。

 

こうして実際に自分の目で確かめた情報は、例えば、具体的な書名はわからない、データベースには載っていないなど、検索だけでは補いきれないお問い合わせの時に活かしています。

 

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また古書店だけでなく、街の変化にもアンテナを張っています。新規オープンした店舗などは、テレビや新聞をご覧になったお客様から問い合わせを受けることがよくあるため、すぐに見にいくようにしています。

 

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今年4月に、岩波ブックセンター信山社の跡地にオープンした神保町ブックセンターでは老舗古書店が載った「神保町の歩き方」看板も見ることができますよ。神保町ならではの看板ですね。

オープン直後に行ったメンバーから、「カーペットからカフェのメニュー表まで、岩波文庫の表紙デザインがモチーフになっていたよ。」と聞き、個人的にも興味がわいたので、その後すぐに行ってきました。

メンバー間でそれぞれが得た情報を共有しているので、お客様から「テレビで放映していた、新しい書店はどこかしら?」とお問い合わせをいただいた際にも、すぐにお答えすることができました。

 

また私たちが肌で感じた街の魅力や集めた情報は、日々の街案内だけではなく、「図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー」などにも活かしています。

先日は、5月に開催した「神保町ツアー」に参加された方が、「ツアーに参加した後、神保町の違った面が見えて、古書店通いが楽しくなっています」と声をかけてくださいました。ツアーをきっかけに、より街の魅力を感じていただけるようになったと聞き、とてもうれしくなりました。

 

【開催レポート(前編)】千代田図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー「神保町古書店街の150年」編

【開催レポート(後編)】千代田図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー「神保町古書店街の150年」編

 

このように、図書館と街の魅力をお伝えできるよう、日々情報収集してお待ちしています!

千代田図書館にいらっしゃった際には、ぜひ私たちコンシェルジュに気軽に声をかけてください。

 

Posted at:18:30

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.8:
千代田区×東京ステーションギャラリー「夢二繚乱」と日比谷図書文化館
特別展「大正モダーンズ~大正イマジュリィと東京モダンデザイン~」

 

千代田区は、出版・印刷業が集積した全国有数の街として発展してきました。

 

平成27年11月、区内出版社・龍星閣より、大正ロマンを代表する画家である竹久夢二(1884~1934)に関する美術作品、資料約1200点が千代田区に寄贈されました。

 

今回は、寄贈を受けて調査研究に取り組んできた成果を公開する千代田区と東京ステーションギャラリーの共同企画特別展「夢二繚乱」

これに連動し開催される、夢二が活躍した大正~昭和初期のさまざまなグラフィック・デザインを紹介する、日比谷図書文化館特別展「大正モダーンズ~大正イマジュリィと東京モダンデザイン」、二つの展示と関連講座について、ご案内します!

 

「千代田区×東京ステーションギャラリー 夢二繚乱」

【日 時】 開催中~ 7月1日(日曜日)午前10時~午後6時

     (金曜日は午後8時まで、入館は閉館30分前まで)

【休館日】 毎週月曜日(6月25日をのぞく)

【場 所】 東京ステーションギャラリー(JR東京駅丸の内北口改札前)

【観覧料】 一般900(700)円、高校・大学生700(500)円 

※( )内は前売料金(5月18日まで販売)、中学生以下無料

※障がい者手帳等をお持ちの方は100円引き、及び付き添いの方1名は無料

 

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見どころは・・・

初公開!早稲田実業学校在学中の明治36(1903)年、19歳の夢二が制作した、手書き冊子の『揺籃(ようらん)』。()

若き夢二の創作の原点をうかがい知ることができます。

 

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『揺籃』

 

そしてもうひとつ、こちらも初公開となる

昭和2年(1927)年に都新聞(現・東京新聞)に連載された『出帆(しゅっぱん)』。

夢二の半生を綴った自伝小説です。

彼の愛した女性達や、彼女たちと訪れた場所の風景が描かれた挿絵、134点の原画全てを一堂に公開します!

 

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『出帆』

 

○ギャラリートーク 担当学芸員による展覧会解説

○演奏会(昼休みコンサート)+講座

 

関連講座

①「ジャーナリズムと竹久夢二」

②「出版活動と千代田、龍星閣コレクション」

③「装幀・出版からみた竹久夢二」

(展覧会開催概要と関連講座・申込方法→コチラ

 

「大正モダーンズ~大正イマジュリィと東京モダンデザイン」

【日 時】 6月8日(金曜日) ~ 8月7日(火曜日)

      平日:午前10時~午後8時

      土曜日:午前10時~午後7時

      日曜日・祝日;午前10時~午後5時

     (入室は閉室30分前まで)

【休館日】 6月18日(月曜日)、7月16日(月曜日・祝日)

【場 所】 日比谷図書文化館1階=特別展示室

【観覧料】 一般300円、大学・高校生200円 

※千代田区民・中学生以下・障害者手帳などをお持ちの方、及び付き添いの方1名は無料

 

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見どころは・・・

出版界が隆盛し新しい文化が花開いた大正時代。

竹久夢二、小村雪岱、杉浦非水など多くの画家が手がけた、書籍、雑誌、装幀、など、いまなお斬新なグラフィックデザインの数々。

「ポップ」で、「カワイイ!」を堪能できること間違いなしです。

 

○ギャラリートーク

講師:山田俊幸(本展監修者)、永山 多貴子(郡山市立美術館学芸員)

 

関連講座

①講演会「大正のモダンデザインと竹久夢二」

②ワークショップ「かわいい紙を貼って、レターボックスをつくる!」

大正モダン風の紙を貼って、ハガキを収納できるレターボックスを制作します。

(展覧会開催概要と関連講座・申込方法→コチラ

 

申込方法や締め切り日がそれぞれ異なりますので、ご注意ください。

皆様のご参加をお待ちしております!

Posted at:15:20

コンシェルジュ通信Vol.35:千秋文庫でみる「城絵図と町絵図」

今年は「明治150年」で盛り上がっていますね。

大河ドラマ「西郷どん」も放送中ですが、

西郷隆盛が後に関わる江戸城明け渡しからも今年で150年です。

今から150年前までは、まだ江戸時代だったのです。

千代田図書館の目の前も江戸城の一部でした。

 

この江戸城の絵図や、江戸の町絵図がご覧いただける場所が

千代田図書館のすぐそばにあります。

図書館から歩いて約10分、千鳥ヶ淵の西側、

内堀通り沿いにある「千秋(せんしゅう)文庫」です。

 

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千秋文庫は、旧秋田藩主、佐竹家に伝わる数多くの

貴重な文化資料を集めた博物館です。

館名の「千秋」とは、秋田市内にある佐竹家の居城であった久保田城が、

現在「千秋公園」と名づけられていることに由来しているそうです。

 

現在の場所に佐竹家34代当主、佐竹義春侯爵の別邸が

あったことから、この地に千秋文庫が建てられました。

実際のお邸は、隣の旧九段坂病院などを含む広さがあったようです。

 

こちらでは古文書・古記録、古地図、模写絵画や古戦場図のほかに

歴代藩主の花押(かおう、サインのようなもの)や

印章(下写真)なども所蔵しています。

 

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創設者の小林昌治(しょうじ)は、佐竹義春侯爵の家令職を勤め、

太平洋戦争の最中、所蔵する大部分の資料を

文化財として保存するよう、義春侯より依頼されました。

 

空襲の心配がある中での、資料の保管や移動には

並々ならぬ苦労があったようです。

当時の様子は、1階のビデオコーナー

「昭和56年 千秋文庫開館当時 創設者 小林昌治インタビュー」

で語られています。

 

ここからは4月7日まで開催中の企画展「城絵図と町絵図」をご紹介します。

 

1階では、江戸城や秋田城、その他の地域の城絵図

大名屋敷の庭園図などを中心に展示しています。

 

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江戸城絵図(左下写真)は色鮮やかで、

外桜田や北桔橋(きたはねばし)の文字も見えます。

また出羽国秋田城絵図(右下写真)をはじめ、会津城、仙台城、南部城(盛岡城)などの

東北地方の城絵図が展示されていますので、見比べてみるのも面白いかもしれません。

 

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2階では、江戸各地の町絵図江戸名所図会(えどめいしょずえ)(左下写真)、

歌川広重の名所江戸百景(平成初摺り復刻出版)(右下写真)などを展示しており、

当時の町人の暮らしぶりを垣間見ることができます。

 

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鮮やかな色使いが目を引く江戸切絵図(下写真)は

尾張屋板切絵図(おわりやばんきりえず)です。

元々錦絵などを商っていた「尾張屋」の切絵図は、その鮮やかな色彩が人気でした。

150年以上経った現在も鮮やかさを保っています。

切絵図は参勤交代で江戸に滞在した武士の江戸土産としても

高い人気を誇っていたようです。

 

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外桜田の町絵図(下写真)を見ると、桜田御門のすぐ近くに

井伊家の屋敷があるのがわかります。

「桜田門外の変」はわずかな距離の間で起こったのですね。

 

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視点を変えてみると、幾通りもの楽しみ方ができる

奥が深い企画展です。

 

「城絵図と町絵図」の開催は4月7日(土曜日)までです。

江戸の風情と、秋田の風を感じに、ぜひ千秋文庫に足を運んでみてください。

 

企画展「城絵図と町絵図」

【期 間】 開催中~4月7日(土曜日)

【時 間】 午前10時~午後4時※入館は閉館の30分前まで

【休館日】 日曜日・月曜日・祝日、12月27日~1月4日

【会 場】 千秋文庫(千代田区九段南2-1-36)

【入館料】 当日券 一般:450円(団体割引350円)

      高校・大学生:350円(団体割引250円)

      小・中学生無料 ※団体割引は20名様より

詳しくは→コチラ

Posted at:10:40

コンシェルジュ通信Vol.34:
企画展示「神田学生街の記憶1880-1980 五大法律学校の軌跡」

「昔の神田学生街の写真を見られる企画展がある」と聞き、

訪れたのは神田地域にゆかりのある5大学の企画展示

「神田学生街の記憶 1880ー1980 五大法律学校の軌跡」。

専修大学、中央大学、日本大学、法政大学、明治大学の

5つの大学が所蔵するさまざまな写真から

学生街としての街の記憶をたどる企画展です。

 

タイトルにある1880-1980とは、

法政大学の前身が創立された1880年(明治13年)から

中央大学が駿河台を離れた1980年(昭和55年)までの

100年間のことだそう。

 

会場は三井住友海上が運営するECOM駿河台(えこむするがだい

環境や自然に関する資料や地域の情報をそろえている

環境コミュニケーションスペースです。

 

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自然光がふりそそぐ開放的なスペースで

ゆっくりと写真パネルや映像を見ることができました。

 

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壁面には、明治時代から昭和後期までの写真が

年代ごとに並んでいます。

大学の門前で学生達を撮った記念写真や

大学図書館で勉強している姿など、

大学構内での様子から神田界隈で青春を謳歌する学生達の姿まで、

たくさんの写真とともに時代の変遷を感じることができます。

 

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また、スペースの中央に大きく展示されているのは、

明治中期の神田界隈展望写真

当時この辺りでは一番高い建物として建設中だった、

ニコライ堂から俯瞰で撮ったものだそう。

貴重な街の姿がパノラマ状に紹介され、

まるでタイムスリップしたかのような気分になりました。

 

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現在も日本有数の学生街としてにぎわう神田エリア。

今につながる街の記憶をたどりに、

企画展「神田学生街の記憶 1880ー1980 五大法律学校の軌跡」へ

ぜひ、足を運んでみてください。

 

企画展示 神田学生街の記憶 1880ー1980 五大法律学校の軌跡

 

【期 間】 開催中~2018年2月28日(水曜日)

【時 間】 平日午前10時~午後5時

      (2月28日は午後3時まで)

 ※貸し切り等でご覧いただけない時間帯があります。

  最新情報はECOM駿河台Facebookをご覧ください。

  ECOM駿河台Facebookは→コチラ

【会 場】 ECOM駿河台

【所在地】 千代田区神田駿河台3-11-1

【入場料】 無料

【主 催】 専修大学大学史資料課/中央大学大学史資料課/

      日本大学企画広報部広報課/法政大学史センター/

      明治大学史資料センター/法律学校研究会

【共 催】 三井住友海上火災保険株式会社

 

詳しくは→コチラ

 

 

Posted at:15:40

コンシェルジュ通信Vol.33:東京古書会館で千代田図書館連携資料展

東京古書会館では、2月3日(土曜日)まで

千代田図書館と神田古書店連盟が主催する

戦前の出版検閲を語る資料展 『浮かび上がる検閲の実態』を開催中です。

 

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昭和初期の出版検閲について解説したパネルと共に

千代田図書館所蔵の「内務省委託本」など、検閲の跡が残る

数多くの貴重な本や資料が展示されています。

 

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千代田図書館では、これまでも定期的に

「出版検閲」に関する展示を開催していますが

これだけ多くの「内務省委託本」が並ぶのは初めてです。

 

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実際に内務省の検閲官がチェックをするために引いた

赤線青線、出荷の可否についてのコメントなど

当時の検閲がどのように行われていたのかを

間近で見ることができますよ!!

 

ちなみに「内務省委託本」とは、1937年頃以降、

内務省で検閲業務に実際に用いられた原本の一部

千代田図書館の前身である東京市立駿河台図書館などに

委託されていました。

千代田図書館では現在、約2,300冊が確認されている

出版史上の貴重な資料です。

 

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また今回は、神田古書店連盟と連携したことで

特設コーナー『用紙や価格の統制』が併設されました。

「書籍企画届」「書籍用紙特別割当申請書」(ともに個人蔵)や

東京古書組合所蔵の「公定価格関係資料」などの大変珍しい資料と、

千代田図書館所蔵の古書販売目録を一挙にご覧いただくことができます。

 

そもそも今回の連携展示は、千代田図書館にある

神田古書店連盟が主催する出張古書店コーナー

「としょかんのこしょてん」からの進展です。

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「としょかんのこしょてん」は

神田古書店連盟に加盟する神保町の古書店が

毎回、各店舗の特色を活かした展示を行っていて

歴史的価値のある資料が並ぶことも度々。

 

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「いつもは図書館で古書店の展示をやっているから

たまには古書店側に図書館が来るのも良いでしょう。」

と語ってくださったのは、広報部長の小野祥之さん

小野さんは主にスポーツ関連の商品を扱う

古書店「ビブリオ」の店主さんです。

 

また東京古書組合職員の大場さん

「この展示をきっかけに、誰でも気軽に東京古書会館に

入館できることや、一般向けの販売会などがあることを

知って欲しい」

と笑顔でおっしゃっていました。

 

さらに展示最終日には、参加無料の関連講演会

『浮かび上がる警保局図書課』も開催されます。

戦前の出版検閲を担っていた「内務省警保局図書課」とは

いったいどのような仕事をしていたのか!?

そんな貴重な講演にも、ぜひ足を運んでみてください。

 

そして、この展示をきっかけに、

出版検閲、言論統制のあった時代について

考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

連携資料展 「浮かび上がる検閲の実態」

【会 期】 開催中~2月3日(土曜日)

【時 間】 午前10時~午後5時

【会 場】 東京古書会館 2階情報コーナー

      (千代田区神田小川町3-22)

【休館日】 日曜日、祝日

【入場料】 無料

 

関連講演会 「浮かび上がる警保局図書課」

【日 時】 2月3日(土曜日)午後2時~3時30分

【会 場】 東京古書会館7階会議室(事前申込制、参加無料)

【講 師】 安野一之氏(千代田図書館「内務省委託本」研究会)

 

詳しくは→こちら

 

Posted at:17:40

コンシェルジュ通信Vol.32:講座「むかしの千代田 震災と復興」に
参加してきました

先日、「東京文化財ウィーク」の関連講座、

「むかしの千代田 震災と復興」に参加してきました。

「東京文化財ウィーク」とは、文化の日を中心に行われる

東京都教育委員会の事業です。

都民に文化財を身近に感じてもらう目的で毎年行われており、

企画事業のうちの一つとして講座など様々な催しが行われています。

(今年は10月1日~11月30日で全て開催終了)

 

今回の講座は関東大震災被害震災からの復興がテーマ。

現在の東京の街づくりの原型となった関東大震災のことを

もっと知るために行ってきました。

 

 

会場は、日比谷図書文化館のスタジオプラス(小ホール)。

講師は文化財事務室の学芸員の方です。

満席の会場で、当時の絵葉書や写真など、

たくさんの資料をスライドに写しながらお話しくださいました。

 

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「震災前、明治や大正時代の東京はどんな風景だったのでしょう?」

まずは、当時の東京について知るところから始まりました。

千代田区ゆかりの文学者、

田山花袋の著書『東京の三十年』の冒頭文も引用しながら、

当時の東京の様子を解説します。

 

 その時分は、東京は泥濘(でいねい)の都会、

 土蔵造の家並の都会、参議の箱馬車の都会、

 橋の袂に露店の多く出る都会であった。

 (田山花袋著『東京の三十年』より)

 

泥濘(でいねい)とはぬかるみのこと。

一文ずつ語られる当時のスライド写真からは

その頃の東京の、土埃のにおいが感じられるようでした。

都市文化の成熟していた東京について

理解が深まったところで、いよいよ震災時の話へ。

 

関東大震災、当日。

震災が起きたのは土曜日の正午前でした。

ちょうどお昼時であったために

多くの家庭では食事の用意に火を使っていたこと。

木造の建造物が多かったこと。

これら以外にも様々な要因が重なり、

東京市の東半分が全焼したという大きな被害が

具体的な数字とともに、胸に迫ってきました。

 

印象的だったのは、メディアとしての絵葉書のこと。

新聞社や雑誌社、出版社のほとんどが壊滅してしまい、

震災直後の被災状況を伝える手段が無いなか、

被害を速やかに伝える手段として、

非常に大きな役割を果たしたのが、

被災写真が刷られた絵葉書だったそう。

その一方で、震災とは無関係な写真に炎や煙を描き加えるなど

加工されたニセモノ震災葉書も存在するのだそうです。

 

これは現代でも通じることだと思いました。

非常時などのSNSなどのインターネット情報は

私たちの助けになりますが、

情報源を確認することの大切さを、改めて感じました。

 

だんだんと復興が進んでいく様子も、

スライドの写真から実感できました。

 

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1930年代初頭の駿河台下(小川町交差点)と復興後のニコライ堂

 

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復興期の神田神保町周辺と文房堂の塔

 

千代田図書館からも近い、神保町の文房堂もその一つ。

震災前年の建造ですが、当時ではまだ珍しい鉄筋造りだったため、

幸い倒壊を免れたそう。

文房堂の塔は復興後、地域のランドマークのように

そびえ立っていたことが分かります。

 

会場がふっと和んだのは、

講師の方が「復興節」のフレーズを歌ったとき。

軽快なメロディー涙を笑いで吹き飛ばすような歌詞で、

復興時にはやった流行歌だそうです。

それまで震災の話に耳をかたむけ、静まりかえっていた会場も

ほっと緊張がほどけたようでした。

 

最後に、復興祭のパレードの動画で復興完了を見届けて講座は終了しました。

講演後にお話を伺うと、使用した画像資料は

200枚以上もあったそう!

90分の講座は、明治から昭和初期までの

歴史の重みを感じる充実した時間でした。

 

 

講座では何冊かの本が紹介されました。

千代田図書館所蔵の本を一部、ご紹介します。

 

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『東京の三十年』

田山花袋/著

講談社

 

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『「帝都復興史」を読む』

松葉一清/著

新潮社

 

この他に、地域資料の棚には関東大震災に関する資料があります。

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

Posted at:14:00

コンシェルジュ通信Vol.31:三菱一号館美術館で愉しむ「二つの」芸術の秋

丸の内界隈で一際目を引く赤レンガ色の建物、

三菱一号館美術館では現在

 

「パリグラフィック―  

ロートレックとアートになった版画・ポスター展」

 

を開催しています。

 

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現在展示されているこちらのポスターは

三菱一号館美術館の所蔵する

トゥールーズ=ロートレック作

「ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ」。

 

ロートレックのポスター第一作目にして、

彼が世に出るきっかけとなった作品です。

 

左側に3行にわたって

“MOULIN ROUGE(ムーラン・ルージュ)”とありますが、

ご存じの通りこちらはかの有名なパリの遊興施設、

ムーラン・ルージュのことです。

 

中ほどに黒い文字で書かれた

“LA GOULUE(ラ・グーリュ)”とは、

その下に描かれている当時売れっ子だった

女性ダンサーの名前です。

 

こちらのポスターは現在では美術品となっていますが、

当時はムーラン・ルージュにラ・グーリュが出演するという、

立派な商業ポスターでした。

ロートレックがポスターを芸術の域にまで高めたというのが、

このポスターからも分かります。

 

ロートレックは遠近感を強調するなど、

浮世絵からその手法を投影しました。

また当時は通行人を引き付けやすいよう、

色鮮やかなポスターだったそうです。

 

こちらの作品以外にも、会期中は通常公開されていない

大変貴重な作品の数々に出会うことができます。

ロートレック以外にも同時代のナビ派の作品なども多数あり、

非常に見ごたえのある展覧会です。

 

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ロートレックといえば、三菱一号館美術館では

2011年に「トゥールーズ=ロートレック展」を開催しています。

千代田図書館では、千代田区ミュージアム連絡会加盟館の

図録コーナーを設けており、下記の図録も

三菱一号館美術館のコーナーでご覧いただくことができます。

 

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「トゥールーズ=ロートレック展」

三菱一号館美術館コレクション2

著編者/「高橋明也/監修」

出版社/「三菱一号館美術館」

 

さらにこちらの美術館では、展覧会」に加え

「建築」という二つ目の芸術を愉しむことができます。

 

三菱一号館美術館の設計者は

鹿鳴館やニコライ堂などの建築も数多く手がけた

イギリス人の建築家、ジョサイア・コンドルです。

初代の三菱一号館は老朽化のため1968年に解体されましたが、

コンドルの原設計に則って復元、

2010年に三菱一号館美術館が開館しました。

 

余談ですが、ロートレックのポスターに

しばしば登場する赤毛の男性は

イギリス人の画家であるチャールズ・コンドルで、

なんとジョサイア・コンドルの親戚だそうです。

三菱一号館美術館の館長が発見されたそうですが、

偶然にしてはとても不思議なつながりです。

 

それでは館内をご紹介します。

 

石の中央階段の手すりの石材の一部には

初代の部材が再利用されているそうです。

手すりの色の異なる部分が初代のもので、

触ってみるとそこだけザラっとした感触です。

 

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こちらは鉄骨階段です。

明治時代、館内ではガス灯の照明が使用されていましたが、

ガスの供給がない昼間は外光を取り入れるために

このようなデザインが有効だったと言われています。

 

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赤レンガは積み方も、明治時代の図面通りとのことです。

 

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まるで美術館自体が芸術作品のようです。

 

ここでは紹介しきれませんが、通路のアーチや床のタイル、

ガス灯を模した電灯や一号館広場など

他にも見どころがたくさんあります。

 

三菱一号館美術館の館内はバリアフリー構造となっており、

車椅子のまま入館することができます。

また東京駅とも直結しているため、

雨の日でも楽にアクセスできるようになっています。

 

この秋は二つの芸術を一度に愉しむことができる、

三菱一号館美術館にぜひお出かけになってみてはいかがでしょうか?

 

パリ♥グラフィック―

ロートレックとアートになった版画・ポスター展

【会 期】開催中~~2018年1月8日(月・祝)

【休館日】月曜休館(但し、1月8日と、

           「トークフリーデー」の11月27日(月)、

           12月25日(月)は開館)

           年末年始休館:

           2017年12月29日~2018年1月1日

【時 間】10:00~18:00

           (祝日を除く金曜、11月8日、12月13日、

           1月4日、1月5日は21:00まで)

           ※入館は閉館の30分前まで

【住 所】千代田区丸の内2-6-2

【入場料】当日券 

           一般:1,700円 高校・大学生:1,000円 

           小・中学生500円

 

Posted at:15:55

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.7:日比谷カレッジご案内!
★日比谷図書文化館 開館6周年記念講演会★

秋も深まり、読書の秋、知への探求意欲も湧いてくる今日この頃・・・

 

皆さま、日比谷カレッジのことは、ご存知でしょうか?

 

日比谷カレッジとは、当館の主催・共催で行っている

講座・セミナー・ワークショップです。

詳しくは→コチラ

 

「江戸・東京」「本」「スキルアップ」「芸術」「センスアップ」

の5つのカテゴリーに基づくプログラムで、幅広く展開しています。

 

各分野の講師の方々をお迎えし、

参加者の「学び」と「交流」の場となるよう、

さまざまな講座を開催してきました。

今までのヒビカレのレポートは→コチラ

 

来月の11月4日で開館6周年を迎える当館では、

記念講演会として、ふたつの講演会を開催します!

 

まず、ひとつめは、

 

「折り」の科学と美学 ―折り紙からORIGAMIへ―

 11月1日(水曜日)午後7時~8時45分(6時30分開場)

地下1階 日比谷コンベンションホール

 

筑波大学大学院システム情報系情報工学域 教授

三谷 純(みたに・じゅん)先生をお迎えし、

コンピュータグラフィックスをご専門とする立場から

「折り紙」の歴史と可能性を探ります。

 

折ることで、作り出される世界の美しさに、思わずうっとり・・・

日本人にとって身近な遊びの折り紙ですが、

宇宙開発、建築、医療、ファッション・・・

と幅広い分野で注目されており、

見た目の美しさだけではなく、

奥が深そうですよ!

 

三谷先生の作品は

3階エレベーターホールで1119日(日曜日)まで展示中です。

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ふたつめにご紹介するのは、

維新と「文明」を考えなおす

11月9日(木曜日)午後7時~8時30分 (6時30分開場)

地下1階 日比谷コンベンションホール

 

来年、平成30(2018)年には

「明治維新150年」の節目の年を迎えます。

 

19世紀の日本の歴史を見直しながら、

東京大学法学部教授 苅部 直(かるべ・ただし)先生が、

明治維新の新しい歴史像を提示されます。

 

お2人の講師の著書を中心に、関連書籍も

2階・エレベーターホールで1119日(日曜日)まで展示しています。

 

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どなたでもお申込いただけますので、

皆さまのご参加をお待ちしています!

Posted at:12:25

コンシェルジュ通信Vol.30:10月は古書月間。古書店巡りはいかがですか?

ご存じでしょうか?

10月は「古書月間」104日は「古書の日」です。

「古書の日」の由来は、

10月を漢字で「十O」と表して、縦にすると「古」

そして4を「し」⇒「しょ」と読むと「書」

という、文字の形や読み方によるそうです。

全国古書籍商組合連合会によって平成15年より制定されました。

今回は、そんな古書月間の幕開けを彩るイベントをご紹介します。

 

日本全国の古本屋をダッシュで訪ね、

お店の様子や、「掘り出しもの」について

疾走感あふれる文体で綴る大人気ブログ

古本屋ツアー・イン・ジャパン」でおなじみの小山力也さん。

千代田図書館では

2014年12月の「図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー」にご出演いただき、

その古書店巡りのディープな世界について講演いただきました。

 

神田小川町にある「東京古書会館」では、

古書の日記念展示会「古本屋ツアー・イン・ジャパン さすらいの十年展」

を開催中です。

 

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入口では、壁一面を埋め尽くすほどの古書店の写真に迎えられます。

一枚一枚よく見ると、ひとつとして、同じ佇まいのお店が無いことに気づきます。

中には看板が無かったり、立派な日本家屋であったり、

ひと目では古書店とわからないような店舗も……。

 

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会場内には、小山さんの古本屋巡りの足跡が感じられる品々が満載です。

ガラスケースの中には、取材メモ帳がずらり!!

 

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右側は神保町の浮世絵、和本、古地図の専門店「大屋書房」のメモ。

店内のどこにどんなジャンルの本が並んでいるか?という

詳細な書店内部配置図付きの取材メモには、

訪れた日の状況や、駅からの道順など……。

小山さんがその時見て、感じたことが細かく記され

手のひらサイズの冒険譚を読んでいるようです。

 

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ショップカード(左)や、ブックカバー(右)など、古本屋ノベルティーも

展示されています。

白地に水玉模様のブックカバーは、かつて神保町にあった「巌松堂」のもの。

今はもう入手できない貴重な品のひとつです。

 

小山さんが古書店で入手した、数々の「掘り出し物」も並んでいます。

こちらは、井伏鱒二から三好達治に宛てたサイン入りの随筆。

 

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中野区の古書店で、なんと500円で購入したそう。

 

何十年も前に出版されて、今では絶版になった本も

古書店では見つけることができます。

小山さんのように、「掘り出し物」も見つけられるかもしれません。

 

古本屋ツアー・イン・ジャパン さすらいの十年展

【会 期】 開催中~10月16日(月曜日)

【時 間】 午前10時~午後5時

【会 場】 東京古書会館 2階情報コーナー

      (千代田区神田小川町3-22)

【休館日】 日曜日、祝日

【入場料】 無料

詳しくは→コチラ

 

また、10月4日から11月5日まで、

東京都内の古書店有志73店舗によるスタンプラリーが開催中です。

神保町の古書店21店舗参加しています。

 

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イラストレーターでスタンプ作家の大嶋奈都子さんによって

誰もが知っている国内外の文学作品が

かわいらしくて、ユーモアあふれる絵柄のスタンプになっています。

 

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台紙はA~Eの5つのブロックに分かれています。

集めたスタンプがそろったブロックの数や、

スタンプの数によって、素敵な賞品のプレゼントもあります。

スタンプラリー台紙は、

東京古書会館、参加古書店などで配布しています。

(千代田図書館でも配布しています。なくなり次第終了)

どのお店にどの作品のスタンプがあるのかな?

どんな絵柄かな?

ワクワク♪心を躍らせながら

古書店巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

めざせ73店舗!『古書の日』スタンプラリー

【期 間】開催中~11月5日(月曜日)

詳しくは→コチラ

Posted at:16:25

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.6:
【共同企画特別展 松江城と江戸城】のご案内!

千代田区中心地、日比谷公園の北側。

そこにあるものといえば…“皇居”ですよね。

 

今から約560年もの昔、太田道灌(おおたどうかん)が

その地に建てた“平山城(ひらやまじろ)”が江戸城の

はじまりといわれています。

さて今回は、その後の徳川家康によって築城された

“江戸城”に焦点を当て、その背景を探ろうと思います。

 

 

現在…

日比谷図書文化館1階<特別展示室>では、

「共同企画特別展 《新発見「江戸始図」関連展示》

松江城と江戸城―国宝になった城と天下人の城―」

を11月19日(日曜日)まで開催しています!

(開催概要→こちら

 

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この展示は島根県(松江城歴史的価値発信事業実行委員会)協力のもと

“松江城”とのコラボレーションが実現!

 

9月19日(火曜日)の展示初日には、秋晴れの汗ばむ陽気の中、

松江市副市長、千代田区長を筆頭に城・文化財専門の教授陣など

多くの方々にご来館いただき、オープニングセレモニーが催されました。

 

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さて、この松江城と江戸城について少しご紹介を…

 

◆松江城(別名 千鳥城)

慶長12年(1607)18万6千石の堀尾氏により

築城が始まり、5年の歳月を経て完成。

城下町松江のシンボルとなっているこの城は、

2015年に国宝指定されました。

国内の城跡で天守が国宝に指定されたのは63年ぶり。

全国で5件目の大変貴重な文化財となりました。

松江城には、他の城には見られない特色が多々

用いられており、築城にあたった堀尾氏がいかに城作りに

長(た)けていたかということが伺えます。

また、日本のさくら100選、都市景観100選にも選ばれ、

天守からはすばらしい景観が楽しめます。

 

◆江戸城◆

江戸時代には千代田城とも呼ばれていたそうです。

慶長12年(1607)頃には家康により江戸城の

中心部が一旦完成。

最終的には、寛永13年(1636)、14kmにも及ぶ

外堀が築かれ、約半世紀かけて諸大名を動員した

江戸城「惣構(そうがまえ)」が完成しました。

度重なる火災、地震や空襲などにより江戸城の

ほとんどが消失していますが、日本100名城に選定。

堀や石垣・門・櫓は国の特別史跡に、外桜田門・

田安門・清水門は重要文化財にも指定されています。

 

《展示の目玉のご紹介!》

 

皆様、“江戸始図(えどはじめず)”をご存知ですか?

なんと、東日本初公開の代物!!

 

1953年に松江市民より市へ寄贈された、

「極秘諸国城図」(全国に至る各地の城や城下町を

描いた74枚からなる絵図)の中から見つかりました。

 

今年の2月に江戸城と城下町を描いた最古級の絵図

である事がわかったそうです。

 

これまで“謎”とされていた江戸城の詳細が書かれた

この城図によって、江戸城の天守が姫路城と同じく

連立式天守(天守と複数の小天守が、渡り廊下で環状に

つながっている形式)であったこと、本丸南側出入口が

熊本城と同じく外敵の侵入を防ぐ、軍事要塞のような

造りになっていたことなどが判明しました。

 

紐解かれていく江戸城。

その姿は、東西両国の城づくりを受け継いだ、

日本の城の集大成といえるのではないでしょうか。

 

こちらの原図の展示は

9月19日(火曜日)~10月2日(月曜日)、

11月3日(金曜日・祝日)~11月19日(日曜日)の

期間限定公開となっているのでお見逃しなく。

 

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江戸始図(松江歴史館蔵)

 

その他、

“松江城天守雛形”も一見の価値あり!

 

天守の大掛かりな改修の際に製作されたと

考えられています。

江戸時代製作の天守雛型が残るのは全国で8城のみ。

その中でも、国宝天守の雛形は松江城しかありません。

 

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《特別展関連講座のご案内》

115日(日曜日)午後2時~「松江城天守と雛形」

1112日(日曜日)午後2時~「家康の江戸城-「江戸始図」の歴史的意義-」

1117日(金曜日)午後7時~「江戸の武家地景観-「江戸図屏風」をよむ-」

を地下1階<コンベンションホール>にて

(詳しくは→コチラ

 

113日(金曜日)午後130分~「江戸城登城ウォーク①」

114日(土曜日)午後130分~「江戸城登城ウォーク②」

を解説員と共に江戸城をめぐるお散歩ツアーを開催します。

(詳しくは→コチラ

 

※各講座 往復はがきにて事前申込必須

(講座別に締切日があるのでご注意下さい)

※参加費 各800

※江戸城登城ウォークは重複しての応募はできません

 

皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

最後に… 

家康が目指した国づくりとはどのようなものだったのか…

展示はもちろんのこと、実際に城へ足を運び、藩主や

武家・町人など、江戸で暮らした人々がどのような日々を

過ごしていたのか、想像の世界へ飛び立つのも新しい

楽しみかもしれませんね。

また、当館の2階<図書フロア>では、この展示の

関連書籍コーナーも設けられています!

この秋は、奥深い城の歴史に、身も心も紅く染められては

いかがですか。

Posted at:14:00

コンシェルジュ通信Vol.29:読書の秋。食欲の秋。神田巡り。

暑さも落ち着き、秋が近づき始めた今日この頃。

神田地区では11月4日(土曜日)・5日(日曜日)に開催される

日本最大級のカレーの祭典 神田カレーグランプリに先駆け

神田カレー街食べ歩きスタンプラリーが始まり

一段と賑わいを増す活気溢れる季節になりました。

 

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神田地区では昔から専門店以外でも

カレーをメニューにする店舗が多く

今では400店以上のカレー提供店が集まり

日本のカレーの聖地と呼ばれています。

 

カレー提供店が多い理由については

諸説あるようですが

学生の街として知られる神田神保町では

食事をしながら本を読む人が多く

片手で食べられるカレーが人気になった

という話をよく聞きます。

本とカレーの街らしい謂れですよね。

 

そして、そんなカレーの聖地を食べ歩くスタンプラリー

2014年にスタートして今年で4回目。

街全体の取り組みとして年々盛り上がりを見せ

当初は53店舗だったラリー参加店は88店舗に増えました。

 

そこで今年はカレーの聖地神田巡礼88箇所巡りと題して開催。

 

スタンプラリーには4つのコースがあり

8月23日(水曜日)~11月30日(木曜日)の100日間に

エントリーしているカレー店(コースごと)と

4箇所の展示スポット(必須)でスタンプを集めると

制覇したコースに応じて神田カレーマイスターの称号を得られます。

 

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今年は通常のスタンプラリー形式以外にも

専用アプリをダウンロードすれば

スマートフォンでも簡単にスタンプ集めができます。

 

また4箇所の展示スポットでは各施設の特色を活かした

カレーに関連する企画展示を開催中。

 

私たち千代田図書館コンシェルジュが出張している「本と街の案内所」がある

小学館ギャラリーBH神保町も展示スポットの1つ。

 

料理関連の書籍を多く持つ古書店(悠久堂書店、澤口書店、

高山本店、鳥海書房)のご協力のもと

「カレーにまつわる本」を展示紹介しています。

 

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1956年出版、スパイスの歴史が記された『東西香薬史』や

日本で初めてカレー粉の製造に成功した

ヱスビー食品の創業者山崎峯次郎が残した『香辛料』など

古書店ならではの書籍も見られますよ。

 

興味のある書籍を見つけたら、ぜひ古書店へ足を運んでくださいね。

※小学館ギャラリーでは書籍の販売は致しておりません。

 

さらに10月27日(金曜日)からは、神保町の表通りを中心に

年に一度の大バーゲン 神田古本まつりも始まります。

 

心とお腹を満たすべく本とカレーの街 神田神保

読書と食欲の秋を満喫してはいかがですか。

 

 

神田カレーグランプリ公式サイト

 

神田カレー街 公式ガイドブック2017 配布中

配布場所:スタンプラリー参加店舗、JR御茶ノ水駅、JR神田駅、

東京メトロ各駅、千代田区内行政施設、書店など

※ガイドブックは数に限りがありますのでお早めに。

 

神田古本まつりのご案内(BOOK TOWNじんぼうHP)

Posted at:10:20

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.5:                    「日比谷図書文化館」の歴史をご紹介!

皆様、こんにちは。 

まだまだ残暑が厳しいですね。

 

2011年に千代田区立日比谷図書文化館として、

開館するまで、多くのドラマがありました。

 

《太平洋戦争中、本を守った人々がいたことを知っていますか?》

 

今回は、旧都立日比谷図書館の歴史と共に、

本の戦時中の疎開についてお話します!

 

1908(明治41)年、現在の場所に東京市立日比谷図書館として

開館したのが、その歴史の始まりです。

モダンでとても美しい洋館は、1915(大正4)年に、

建築画報社が発行した“東京百建築”にも選ばれています。

 

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戦前の東京市立日比谷図書館(『最新東京名所百景』より)

 

1923(大正12)の関東大震災では、

閲覧席が破損するほどの被害でしたが、倒壊は免れます。

 

1944(昭和19)、東京市が東京都に変わった翌年

都立日比谷図書館館長に就任した中田邦造は、

戦況の悪化にともない図書館にあった約26万冊の蔵書、

さらに市中にある貴重書も買い上げ、

合わせて40万冊の図書の疎開を計画しました。

 

勤労学徒動員で駆りだされた都立一中(現・日比谷高校)、

高輪商業(現・高輪商業高校)の生徒たち約50名が

リュックや大八車に本を積み込んで、約50キロ離れた

奥多摩や埼玉県志木市の農家に、何度も足を運びました。

百科事典のような厚く重たい本が多く、

約一年に及ぶ図書疎開は過酷を極めました。

 

1945(昭和20)年525

東京大空襲により日比谷図書館は、

20万冊以上の蔵書とともに全焼してしまいました。

 

もし、約40万冊の書物の疎開をしていなかったら、

日本文化の多くは失われていたのです。

 

戦争末期の食べるものもなく、

戦争に読書はいらないといわれた時代に、

本を残そうとした志の高さに感動しました。

 

40万冊という大規模な数ではありませんが、

全国の図書館でも、疎開は行なわれていたようです。

当館の〈特別研究室〉には、当時の駿河台図書館から

疎開した図書の一部が大切に保管されています。

戦争と平和、文化遺産の保存と継承について、

深く考えさせられる歴史の一端に

ふれていただける場所になっています。

 

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1957(昭和32)年

空襲で全焼してから12年後、図書館は再建されます。

三角形が特徴的な現在の建物ですが、この形の案は

当時、館長に就任した国文学者であり歌人の、

土岐善麿博士が提唱し、

高橋武志技師を中心に、設計されました。

特別めずらしいものを作ろうと考えたのではなく、

三角形の用地を最大限に利用しようとした結果、

ユニークなこの形になりました。

 

2009(平成21)、東京都から千代田区に移管され、

2011(平成23)千代田区立日比谷図書文化館として

生まれ変わり、現在に至ります。

 

当館2階図書フロアパープルゾーンには、

旧都立日比谷図書館の歴史特集コーナーを設けてあります。

来館の際には、覗いてみてくださいね。

 

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戦争中、本を、文化を守ろうとした

偉大な人たちに感謝しつつ、

たくさんのご利用をお待ちしています!

 

Posted at:11:55

コンシェルジュ通信Vol.28 : ブースで「おとなもこどもも楽しく学べる千代田区探訪」展示中!

セミも勢いよく鳴き、夏真っ盛りですね♪

今回はコンシェルジュブースのミニ展示をご紹介します。

現在、千代田図書館のコンシェルジュブースでは

「おとなもこどもも楽しく学べる千代田区探訪」というテーマで

子どもと一緒に大人も楽しめる

見学が可能な施設やスポットをご紹介しています。

 

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千代田区内には社会科見学が可能な文化施設などがたくさんありますが、

その中に、国指定の重要文化財登録有形文化財の建物も

見学できる場所があることをご存じでしたか?

 

このミニ展示では、旧文部省庁舎、法務省旧本館、

明治生命館、国立近代美術工芸館の4ヶ所の施設をご紹介しています。

 

「国指定の文化財」と聞くと、

なかなか敷居が高い・・と感じられるかもしれませんが、

いずれの施設も多くの方に見学してもらえるよう、

ギャラリー展示室などと共に公開されています。

明治期の洋風建築や激動の昭和時代を経た建物など、

歴史を深く感じられる建物は、

大人の方にもおすすめです。

 

また、自然に親しめるスポットとして2ヶ所、

北の丸公園都立日比谷公園もご紹介しています。

「千代田区生きもの発見マップ2016」によると、

千代田区の中で多くの生きものが報告されているスポットだそう。

8月、9月が一年の中で一番たくさんの種類生きもの

観察できるようですよ♪

自由研究などにもいいかもしれませんね。

 

今回、ミニ展示でご紹介しているスポットは

学校が夏休み中の子どもたちはもちろん、

大人の方にも見ごたえがあり、楽しめるスポットです。

(※いずれも夏休み期間だけでなく見学可能です)

 

興味を惹かれる施設があったら、是非足を運んでみてください。

パンフレットもお持ち帰りいただけます。

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また、ミニ展示の隣では

情報誌「千代田図書館」の最新号も配布中です。

こちらは「見ておきたい千代田の建物」特集。

千代田区が「景観まちづくり重要物件」に指定している

建築物4ヶ所をご紹介しています。

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いずれも区立図書館の近くにある、大正から昭和初期の建物。

貴重な木造建築もあり、身近な建物などが載っています。

 

ミニ展示と合わせて、千代田区の建物めぐりも面白そうですね。

 

これまでコンシェルジュブース上に置いてあった

「コンシェルジュのおすすめ」ファイルは

ブースのすぐ隣、円柱の棚に移動しました!

引き続き、お手に取ってご覧いただけます。

 

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このように、コンシェルジュは街のご案内もしています。

展示や「コンシェルジュのおすすめ」ファイルの内容について

お問い合わせなどありましたら、

お気軽にコンシェルジュにお声がけください♪

ブースでお待ちしています!

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Posted at:17:30

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.4:夏の風物詩、
「日比谷図書文化館」の七夕飾りと日比谷公園の「盆踊り大会」をご案内!

 みなさん、今年の七夕はいかがお過ごしでしたか? 

 

彦星と織姫が年に一度、7月7日の夜に天の川を渡って

会うことができるという伝説の星祭り、七夕

今年の東京での七夕の夜空は、晴れて天の川がよく見えました。

織姫(こと座のベガ)彦星(ワシ座のアルタイル)

見つけられましたか?

 

日比谷図書文化館で、毎年行っている七夕の笹飾り。

今年は、6月14日から7月9日まで、

1階ホールの螺旋階段脇に、設置!

短冊をご用意し、

皆様に、自由に願いを書いていただきました。

 

設置したばかりの笹。

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7月7日には、たくさん書いていただいた短冊で、

笹がカラフルで華やかに彩られました。

皆様からお預かりしたすべての短冊は、

大崎八幡宮(宮城県仙台市)に奉納しました。

 

大崎八幡宮は、伊達政宗公によって、1607年に創建され、

華麗な桃山建築で国宝に指定されています。

全国各地から、短冊が納められ、

毎年8月には、七夕祭りが盛大におこなわれます。

今年度の七夕祈願祭は仙台七夕の最終日である8月8日です。

 

当館での七夕の笹飾りは毎年行っていますので、

来年のご参加をお待ちしています。

皆様の夢や願いが叶いますように!

 

15回 日比谷公園 丸の内音頭大盆踊り大会のご案内

 

七夕の次は、夏の風物詩、盆踊り大会のご紹介です。

日比谷公園開園100年を記念して、

2003年に復活した日比谷公園丸の内盆踊り大会は、

今年で15回目を迎えます。

昭和4年から始まった世界大恐慌による不況。そんな世相を

景気づけようと、丸の内、有楽町、日比谷の商店主たちが、

昭和7年に日比谷公園で盆踊り大会を開催しました。

このとき西条八十、中山晋平に依頼してできたのが、

「丸の内音頭」です。

翌年、歌詞を丸の内界隈の地名から、東京の地名に変え、

「東京音頭」として全国に広まりました。

 

屋台、模擬店、ミニコンサート、チャリティ抽選会など、

都内最大の盆踊り大会です。

例年2日間で、4万人を超える来場者で大変盛り上がります。

 

開催日  8月25日(金曜日)・26日(土曜日)

時 間  午後6時~午後9時

場 所  日比谷公園大噴水周辺特設会場 及び 第二花壇芝生広場

内 容  盆踊り/抽選会/各種模擬店など

お問い合わせ  TEL03-3503-1561

        (日比谷公園丸の内音頭大盆踊実行委員会事務局)

 

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△昨年の様子
 

だれでも参加できます! 

お勤め帰りに、お子様と一緒にご家族で・・・。

外国からの観光客も毎年多く訪れます。

 

日比谷図書文化館は、平日は22時、土曜日は19時、

日曜日・祝日は17時まで開館しています。

盆踊りに参加する前に、当館へも足をお運びいただき、

ゆかたや祭りなど、日本古来の文化を調べられては

いかがでしょうか。

 

都会で、日本の素敵な風習を楽しく体感しましょう!

Posted at:14:40

コンシェルジュ通信Vol.27:『活版TOKYO』in 神保町

みなさんは「活版印刷」をご存知ですか?

 

金属の活字や樹脂の凸版などに、

インキをつけてハンコのように押して印刷する方式です。

昭和40~50年代が活版印刷の最盛期だったようですが、

近年また若い人たちの間で「ニューメディア」として

盛り上がりを見せています。

 

こちらが実際に活版印刷によって刷られたコースターです。

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一枚一枚丁寧に作られたコースターは、

どこかノスタルジックな雰囲気です。

職人さんの息づかいまでが伝わってきそうな、

温かみのある優しい印象で、大切に扱いたくなりますね。

 

この活版印刷を実際に体験できる日本最大、

いえアジア最大の活版イベント『活版TOKYOが、

7月14~16日に神保町三井ビルディングと

テラススクエアにて行われました。

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会場に一歩足を踏み入れると、

ブースの出店者であるクリエイターと

お客さんとの賑やかな会話が聞こえてきます。

会場にある印刷機では、活版印刷の体験もできます。

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実際に活版印刷機で赤色と切り込み線を入れたカード。(左下)

活字のバラ売りも!(右下)

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神保町ならではのオリジナルブックカバーや、

トートバッグも。

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美濃の和紙で刷られたご祝儀袋とピアス。

ピアスは丈夫な紙に刷られているので、へたりにくいそうです。

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カード一枚ずつに、140字の異なる小説が

それぞれ活版で刷られています。(左下)

60枚ワンセットでの販売も。(右下)

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活版で印刷されたコーヒーフィルターの中には、

豆の形に型押しされたメッセージカードが。

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どれもクリエイターの個性が光った、

オリジナルな作品ばかりです。

 

「イベント会社の企画ではなく、実行委員たちの

手弁当の運営だから色々な方が応援してくれるのかな」

とおっしゃる『活版TOKYO』実行委員長の

角田光正さんの言葉通り、手作り感あふれる温かい雰囲気が

会場全体に満ちています。

作り手の皆さんからも、活版印刷のことをもっと知ってほしい

という熱い思いが伝わってきます。

 

角田さんによると「自分たちが楽しく」

また「新しい出会いによって、人とのつながりが広がるから」

こちらのイベントを続けているそうです。

実際にこのイベントによって、

宮城県の南三陸町や台湾の人たちとのつながりができ、

現在も交流を深めているとのことです。

また若い人たちの参加も多く、世代や国境を越えたつながり

広がっているようです。

 

「活版印刷をする人が増えれば、裾野が広がり頂点が高くなる」

とお話しされる姿からは、角田さんの活版印刷への限りない愛情と、

未来への期待を感じます。

 

『活版TOKYO』のイベントは、来年の開催までのお楽しみとなりますが、

活版印刷が体験できる角田さんのお店が千代田区内にあります。

とても気さくなお人柄ですので、お話しするだけでも楽しいですよ。

株式会社 真映社

 

千代田区神田錦町1-13-1 

お店についての詳細はコチラをご覧ください。

 

こちらでは、スタンプ制作から印刷体験まで

様々な活版体験ができます。

結婚式の招待状など、「特別なもの」に

活版印刷が使われることが多いそうですが、

ご自身の名刺や大切な方へのカードなどを

作ってみるのはいかがでしょうか?

「活版印刷で名刺を作ると、仕事が増える」

という都市伝説もあるようですよ。

 

ちなみに今回の『活版TOKYO』のテーマは、

“美味しく楽しい「喫茶店」”。

神保町にはご存知の通り、

味わい深い老舗喫茶店が点在していますが

今回はなんと13もの喫茶店のコースター

神保町の地域情報フリーペーパー

「おさんぽ神保町」との企画によって、

活版印刷にてよみがえりました。

 

こちらが世界のビールとタンゴが楽しめる喫茶店

「ミロンガ・ヌォーバ」のコースター。

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こげ茶一色というシンプルな配色が、

レトロな神保町の老舗喫茶店の雰囲気を

よく醸し出しています。

タンゴのリズムに乗っているような

文字の配置や揺らぎもミロンガ・ヌォーバの特徴で、

お店の雰囲気がとてもよく出ています。

「懐かしさ」が共通する、活版印刷と

神保町の喫茶店はとても相性が良いようです。

お会計時にコースターが欲しいとお伝えいただくと、

手に入れることができます。

 

どのお店でもなくなり次第配布終了ということですので、

淹れたての美味しい珈琲を味わいに、神保町の喫茶店へ

コースター集めに出かけてみるのはいかがですか?

Posted at:14:05

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.3:
【特別展 ネイチャーズベスト 傑作写真展】のご案内!

都会のど真ん中、日比谷公園に、世界中の動物たちが集結☆

と聞いたら、皆様はどんな「景色」を想像されますか?

 

日比谷図書文化館1階<特別展示室>では、

「世界が見た、驚きと感動の大自然ネイチャーズベスト傑作写真展

を8月9日(水曜日)まで開催中です!(開催概要→コチラ

しかも、<特別展示室>内であれば展示作品の写真撮影OKです!

(*撮影に関して注意事項あり)

 

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大きな画像を見る(PDF:616KB)

 


 

今回、企画をされた

長針浩之さん(株式会社DNPアートコミュニケーションズ)と、

グリーンなおみさん(ネイチャーズベストフォトグラフィー

アジアオペレーションディレクター)にお話を伺い、本展示の裏側に迫ってみました。

 

□■インタビュー■□

 

―――Q.何がきっかけで、今回の展示企画に至ったのですか?

 

長針6月は環境月間ですし(6/1写真の日、6/5環境の日、

   7/17海の日)、これまでの展示で環境問題を扱った

   ことがなかったので、このタイミングに是非!と。

 

―――Q.写真の配置や見せ方で、工夫された点はありますか?

 

長針:野生動物、鳥・スモールワールド、海の生きもの、

   愛らしい動物たち、風景自然のアートに分けて、

   お客様に見やすいよう心がけました。

   今回は国内での展示なので日本人受賞者8名に

   スポットライトをあてたコーナーもあります。

   (前期6/9~4名、後期7/11~4名と分けて展示)

   さらに、WWF(世界野生生物基金)の協力のもと、

   絶滅危惧種の動物について情報の提供をしていただき、

   該当する写真に、パンダマークが付いた解説をつけて

   います

 

―――Q.写真の選定基準はどのようになっているのですか?

 

グリーン:1次審査では、写真のクオリティはもちろん、人の目を

     ひくダイナミックさやストーリーが感じられるかどうか

     をチェック。

     最終審査では、写真を拡大した時のシャープさや解像度

     に加え、“瞬間”が捉えられているかどうかが鍵となります。

     因みに、展示の最終ステージであるスミソニアン国立

     自然史博物館では、“来場された方が世界一周”できる

     ことをコンセプトとしています。

 

―――Q. 本展示の魅力は、ズバリなんですか?

     また、印象に残った写真があれば教えてください。

 

長針:今回の写真展は、自然!本当にありのままの写真ばかり

   なんです。

 

グリーン:写真だけでなく、キャプションに書かれた写真家さんの

     “撮影の背景”まで楽しめるところです。

     こちらが知らない世界のストーリーばかりで驚きますよ!

     たとえば、このブタオザルの写真

 

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     ©C.S.Ling / Nature’s Best Photography

     C.S. Ling シンガポール

     (マレーシア、ボルネオ島、サバ州)

 

     サルが無邪気に水面の餌をとろうとしているのですが、

     この川にはワニが多く潜んでいるそうです……。

 

     ほかにも、撮影の際に決定的瞬間が来るまで凍傷覚悟

     臨んだり、写真家さんによっては予定外の被写体が写り

     込み、結果的に強いインパクトを残すことができたり、

     幻想的な写真を撮るために限定された時間や天気を

     狙って計算したりと、撮影背景は実にさまざまです。

 

インタビュー後も、お二方が、目に留まる写真への尽きない

想いを語られていたのが印象的でした。

 

* * *

 

また、6月15日(木)には、菊池英俊さん(ネイチャー

フォトグラファー)によるギャラリートークが行われました!

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写真家・星野道夫氏の影響を受けてアラスカまで飛んだ

菊池さんから、グリズリー(正式名ハイイログマ)の

撮影をされたお話を伺いました。

 

100mを約8秒で走り、前肢は成人男性の

太ももよりも太いグリズリー!

ヒヤッと胆を冷やすこともあったそうですが、ガイドと共に

100ft(約30m)以内まで接近し、見事グリズリーを激写!

そんな手に汗握る撮影秘話に、聞いている私も興奮しました。

 

因みに今回は聞き逃してしまったという方もご安心ください。

次回は、園部大輔さん(山岳風景写真家)をお迎えして、

7月22日(土)午後1時~1時30分に1階<特別展示室>にて、

再びギャラリートークが開催されます。

(予約不要ですが、特別展の当日利用券が必要です)

 

<特別展関連講座のご案内>

安藤誠さん(ネイチャーガイド・プロカメラマン)をお迎えして

6月30日(金)午後1時~2時30分地下1階<コンベンションホール>にて、

講演会「北の自然誌/northern wildlifeを開催します。

(事前申込順 参加費500円、詳細はコチラ

ぜひ、お気軽にお越しください。

 

* * *

 

最後に… 

写真そのものの美しさに驚きと感動を覚えるだけでなく、

いかに写真家たちが、動物と同じ目線に立ち、同じ時間を

生きることで、決定的瞬間に巡りあえたかがわかります♪

 

本展示を通じ、10年後、50年後、100年後も、写真と

変わらず厳しい自然環境の中でひたむきに生き抜く動物

たちを、私たち人間が守る責任を感じますね。

Posted at:15:30

コンシェルジュ通信Vol.26:
「千代田図書館コンシェルジュの見聞調録」Vol.1発行!

このたび千代田図書館コンシェルジュの見聞調録Vol.1を発行しました。

千代田区にゆかりのある情報から

皆様のお役に立ちそうなことをお知らせする情報ペーパーです。

私たちがこれまで取材に出かけて、

見たり聞いたり調べたりしたことから得た知識をまとめました。

 

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大きな画像を見る(PDF:288KB)

 

今回は「千代田区の楽しみ方を知る」という特集で、

街の魅力を4つのテーマでご紹介しています。

 

・エリアの特色を知る

エリアごとに様々な顔を持つ千代田区。

まずは千代田区を5つのエリアに分けてその特色をまとめました。

 

・エリアごとの特色を本で調べる

エリアごとの特色を知り、気になるエリアが見つかったら、

その魅力を千代田図書館の本でもっと深く掘り下げてみましょう。

 

・写真で今昔を見比べてみよう

江戸時代から日本の中心地として発展してきた千代田区は

明治、大正、昭和、平成と時代ごとに

どんどん新しい街並へと遷り変わってきたのも特徴のひとつ。

昔はどんな街並だったのか?

その変遷を辿れる写真が満載の本や情報をご紹介します。

 

・インタビューで街の魅力を知る

さらに、千代田区で活躍する方々のインタビュー情報をまとめました。

100年以上代々続く老舗企業の初代から現代に至るまでのお話や、

新しいことに挑戦する方々の取り組みについてのお話には

今までとこれからの千代田区を知るヒントが満載です。

 

 

千代田図書館9階では

メインカウンター側のOPAC隣のラックと、

コンシェルジュブース、向かって左手のラックの2箇所で配布しています。

青色の見出しが目印です。

 

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また、日比谷図書文化館1階受付コンシェルジュカウンターでも配布しています。

 

これからも様々なテーマに沿って

たくさんの地域情報を紹介していきますので、ぜひご注目ください!

 

Posted at:14:50

日比谷図書文化館受付コンシェルジュ通信Vol.2:
特別研究室"企画展示"のご案内

Здравствуйте(ズドラーストヴィチェ)!

突然、何語? と思われたかもしれませんが、

これはロシア語で「こんにちは」を意味します。

 

そう、今回はこのロシアが話題の中心となります。

 

2017年は、どんな節目の年なのかをご存じでしょうか?

実は、1917年のロシア革命から今年は、ちょうど

100年目にあたります。

 

ロシアでは革命により帝政ロシアが崩壊し、紆余曲折を経て、

ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国が誕生。

日比谷図書文化館4<特別研究室>では、

その頃、日本で逓信(ていしん)官僚を務めていた

内田嘉吉(うちだかきち)が世界中から収集したさまざまな書物も含め、

19世紀~昭和初期に発行されたロシア関連の貴重な和洋書を

ご覧いただけます。

(内田嘉吉文庫の詳細はコチラ) 

 

そこで!

 

<特別研究室>では、企画展示(入場無料)

「ロシア革命から100~国際派官僚の書棚で触れる近代ロシア~」を、

6月30日(金)まで、開催しています。

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早速、それらの古書を通して、100年前のロシア革命前後の

歴史をたどる本展示の見所を、一部ご紹介します☆

 

まずは、<特別研究室>のスタッフ推薦の1冊がコチラ!

まるで、魔法の書物にも見える?!

この大判で分厚い英語の本(写真左)は、

帝政ロシア時代(1721年~1917)の民族衣装

ついて書かれたものです。

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各ページには、きれいな民族衣装のイラストが大きく載っています。 

絵をご覧になるだけでも十分に楽しむことができます。

当時、100以上の異なる民族が暮らしていたそうですが、

たったこの1冊で、ロシア帝国の壮大さを改めて

実感することができます。

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また、内田嘉吉が第11回万国航海会議に参加した際、

出席者に配布されたという、当時(1908年)の

首都サンクト・ペテルブルクの観光ガイドブックや

嘉吉が買い求めたと思われる写真集も必見です。

ひとたびページをめくると、その美しい風景写真に

思わず惹きこまれます。

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そして、次の写真は〝ロシア革命の父″

と呼ばれたレーニンの肖像です。

レーニンは、内戦と外国からの干渉をうけて、

いくどとなく亡命を迫られながらも、社会主義国家ソ連を

誕生させます。

この写真を見るだけで、レーニンの演説が労働者と農民らに

希望を与え、いかにして彼らを奮い立たせたのかがうかがえます。

タイムスリップして、聴いてみたいものですね。

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新しい本とは違い、書いてある内容だけでなく、

紙質や色合いの変化から時の重みを感じることで、

当時の雰囲気に浸ることもできます。

 

また、日比谷図書文化館3<図書フロア>では、

「大政奉還150周年 内田嘉吉文庫に見る幕末・維新」

展示しています。 【6月18日(日)まで】

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あわせてご覧いただくと、

より歴史の理解が深まるのではないでしょうか。

 

それでは、さようなら♪

До свидания!(ダスヴィダーニャ)

 

************************

日比谷図書文化館4階 特別研究室 

平日    午前10時~午後8時

土曜    午前10時~午後6時

日曜・祝日 午前10時~午後4時 *休館日を除く

 

日比谷図書文化館のHPは→コチラ

************************

Posted at:14:10

コンシェルジュ通信Vol.25:祝!「ブックハウスカフェ」オープン

千代田図書館から神保町方向へ歩いておよそ10分。

2月に閉店したブックハウス神保町があった建物に

5月5日、新たな試みがいっぱいの絵本と児童書の専門店

「ブックハウスカフェ」が誕生しました。

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そこで今回は、オープンしたばかりの店内を

さっそくご紹介いたします。

 
ブックハウス神保町のあたたかい雰囲気を残し

新しくカフェコーナーができた店内は

リラックス効果のある若葉色のソファでゆったり。

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バリスタ研修を受けたスタッフが注文を受けてから煎れる

本格的なエスプレッソカプチーノがいただけます。

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奥の個室には小さなお子様にやさしい

マットが敷かれた遊べるフロアが併設。

 

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授乳室やおむつ交換のスペースもあるので

お子様と一緒に保護者の方も安心して過ごせます。

 

また夕方からはバータイムが始まり、平日は深夜23時まで営業。

 

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ブックバーとして絵本に囲まれた空間でお酒を楽しめ

遅くまで飲んで・読んで・買えるがコンセプト。

 

カウンター横にあるマンスリーミニギャラリーでは

人気絵本作家さんのサイン本や原画の販売も行っているので

特別な1点に出会うことができるかもしれませんよ。

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今後はさらに展示スペースを使って

絵本や児童書に関するイベントはもちろん

スタッフの中にはバレリーナの方もいるそうで

バレエに関するイベントなども企画中とのことです。

バレエファンにも嬉しいスポットになりそうですね。

 

ブックハウス神保町(2月20日に閉店)は

惜しまれつつ11年の幕を閉じましたが

「ブックハウスカフェ」はブックハウス神保町の

元スタッフが中心となってオープンしました。

 

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本を選ぶ楽しみ、手に取る楽しみを大切にして欲しいと

絵本と児童書が大好きなスタッフが再集結しています。

 

お仕事帰りや図書館帰りに少し足を伸ばして

生まれ変わった大人も楽しめる絵本と児童書の専門店

新しい自分時間を見つけてみてはいかがですか。

 

本の街・神保町らしい癒しの空間が待っています。

 

 

ブックハウスカフェ

 千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1階

【営業時間】 平日 午前11時~午後11時

       土日祝 午前11時~午後7時

【定休日】 年中無休(年末年始除く)

 

お店についての詳細はコチラをご覧ください。

 

Posted at:14:45

日比谷図書文化館受付コンシェルジュ通信Vol.1:
知のオアシス「日比谷図書文化館」をご案内!

皆様、はじめまして♪

日比谷公園にひときわ目立つ、三角形の建物

2011年に日比谷図書文化館は、複合文化施設として開館しました。

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日比谷図書文化館 外観

 

ここでは、当館の魅力についてご紹介したいと思います。

 

◆図書フロア♪

2階と3階が〈図書フロア〉となっており、4つのゾーンに分けられています。

早速、図書フロアでの〈特徴〉をあげてみましょう。

 

☆全国どこにお住まいの方でも、図書の貸出券が作れる!

☆蔵書は約19万冊!

☆閲覧席は約300席!

☆電源が取れる「電源付閲覧席」(申込制)がある!

☆iPadの貸出サービスがある!(申込制)

☆平日は22時までご利用可能!

☆霞ヶ関に近い土地柄、ビジネス書や、法律、経済、アートなどの専門書が豊富!

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2階図書フロア パープルゾーン      3階図書フロア ブルーゾーン

 

「こんな本ある?」

「ひとり何冊まで、どれくらいの期間、借りられるかしら?」

このような図書に関するご相談は、2階図書総合カウンターの

スタッフに気軽にお尋ねください。

また、フタつきの飲み物は持ち込み可能ですし、無線LANもご利用いただけます。

窓外に広がる日比谷公園の四季折々の変化を感じながら

読書を楽しみ、知識を深められてはいかがでしょうか。

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3階図書フロア 閲覧席

 

4階まで上がると、今度は〈特別研究室〉があります。

こちらでは、内田嘉吉文庫など貴重な和書・洋書が

約2万冊も所蔵されています。

さらに、有料となりますが室内には快適な特別研究席のご用意があります。

2階3階の閲覧席とはまた違って区切られたパーソナルスペースと

なっていますので、自習や読書に集中することができます。

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4階 特別研究室             4階 特別研究席

 

◆貸室♪

千代田区の図書貸出カードをお持ちであれば、どなたでも

ご利用いただける会議室やホールもあります。

4階は、会議室タイプのセミナールームAB(定員24名)と、

スタジオプラス(定員60名)!

地下1階は、日比谷コンベンションホール(定員207名)!

ご利用する方々のアイディア次第で、講演会や上映会など

バリエーション豊かに催事を企画することが可能です。

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地下1階 日比谷コンベンションホール(大ホール)

 

◆ミュージアム♪

1階には、〈常設展示室〉〈特別展示室〉もあります。

〈常設展示室〉では、年中通して江戸城跡から出土した瓦や陶器などの

無料展示があり、千代田区の歴史について触れていただけます。

〈特別展示室〉では、年に数回多彩な企画展を開催しています。

昨年、開催された「かわたまさなおコレクション シンデレラの世界展

~アメリカに渡ったシンデレラ・ストーリー~」、「江戸からたどるマンガの旅」は

大勢の方にご来場いただきました。

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1階 常設展示室

 

◆日比谷カレッジ♪

毎月、皆様の知的好奇心をくすぐる当館主催の講座や

ワークショップを開催しています。

その他、数多くバラエティに富んだ内容となっています。 

 

こちらの最新情報は、日比谷図書文化館のホームページや館内で配布するチラシ、

毎月一度発行の広報誌「ポモーヌ」でもご案内しております。

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◆レストラン♪

当館には、ランチやティータイムを心地よくお過ごしいただける場所もあります。

1階、ライブラリーショップ&カフェ日比谷〈Library Shop&Café Hibiya〉

地下1階、ライブラリーダイニング日比谷Library Dining HIBIYA

なんと、こちらでは2階・3階図書フロアの本をそのまま持ち込むことができます!

(※一部資料を除きます)

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ライブラリーショップ&カフェ日比谷   ライブラリーダイニング日比谷

 

いかがでしたか?

〈知のオアシス〉日比谷図書文化館!

皆様のご来館を、心よりお待ちしております。

 

日比谷図書文化館の詳しい情報はホームページをご覧ください。

Posted at:10:15

コンシェルジュ通信Vol.24:街案内ミニ展示「千代田 花と歴史の散歩みち」開催中!

ぽかぽかとあたたかな陽気を感じる心地よい日が増えたこの頃、

絶好のお散歩シーズンの到来です。

4月9日までは千代田のさくら祭りも開催され、

九段下駅から北の丸公園、千鳥ヶ淵など千代田図書館近くの桜の名所では

ソメイヨシノが見頃を迎え、連日お花見を楽しむ方々でにぎわいました。

 

↓先週4月5日の千鳥ヶ淵の様子。

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千代田図書館のコンシェルジュ・ブースでは

これから初夏に向けて色とりどりの花が楽しめるこの時期にぴったりな

ミニ展示「千代田 花と歴史の散歩みち」を開催中です。

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千代田区のイラストマップ上に

江戸、明治時代からの由緒があり、自然に親しめる春ならではの名所を

飛び出すパネルで紹介しています。

 

パネルの表側は、各スポットの歴史をご紹介。

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来月、盛大なお祭りが執り行われる神田神社

四季折々の花が咲く都心の自然豊かな大庭園の皇居東御苑

国会議事堂近くの静かなお花見スポット国会前庭

100年以上の歴史ある日本最初の西洋風公園である都立日比谷公園

どのスポットも駅からほど近いのですが、

千代田図書館から歩いても

30~40分ほどの距離にあるのでお散歩におすすめです。

 

裏返すと、4月、5月に見頃を迎える花や、

ぜひ訪れていただきたいおすすめの施設情報を紹介しています。

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お散歩の途中で「この花はなんだろう?」「この建物の歴史は?」と気になったら

ぜひまた図書館へ足をお運びください。

 

この春、お引越しなどで千代田区での新生活を始められた方も

たくさんいらっしゃると思います。

私たちは、千代田図書館のご案内をするとともに

たくさんの街の魅力をお伝えしてまいりますので、

コンシェルジュ・ブースにもぜひお立ち寄りください。

 

街案内ミニ展示「千代田花と歴史の散歩みち」

【 期 間 】 開催中~5月21日(日曜日)

【 場 所 】 千代田図書館9階 コンシェルジュ・ブース

【 時 間 】 平日10時~20時/土曜日10時~19時/日曜日・祝日10時~17時

 

このちよぴたブログでは「コンシェルジュ通信」として

千代田図書館コンシェルジュによる記事を掲載してきましたが、

今月からは、日比谷図書文化館受付コンシェルジュも記事を投稿していきます。

どうぞお楽しみに!!

Posted at:12:05

コンシェルジュ通信Vol.23:サクラサク。開運さんぽ

近年、開運祈願として話題の神社巡り

図書館にも多くの関連書籍を所蔵しており、調べると

都内だけでも2000社近くの神社があるようです。

 

その数ある神社の中から今回は、格式高い「東京五社」の1つ

飯田橋にある東京のお伊勢さま「東京大神宮」に参拝し

人気の御朱印をいただいてきました。

 

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ちなみに「御朱印」とは祀られている神様の分身であり

参拝した神様との絆の証とされています。

 

そこで、まずは絆を結ぶ神様を知るために

少しだけ東京大神宮について調べてみました。

 

東京大神宮は、明治13年(1880年)に東京から伊勢神宮

参拝するための「遥拝殿(ようはいでん)」として

日比谷の大隈重信邸跡に創建されました。

 

その後、関東大震災で社殿が焼失。昭和3年に現在地に移り

社名も「日比谷大神宮」から「飯田橋大神宮」と変更され

さらに、今の社名に改められたのは戦後のことだそうです。

 

飯田橋駅前の賑やかな大通りから路地に入るとビル群の中

緑の木々たちが広がる居と神門が見えてきます。

 

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日本で初めての神前結婚式が挙げられたことから

恋愛成就の神社としても名高い東京大神宮

 

神門の扉にある「猪目(いのめ)」という魔除けの装飾

携帯電話の待ち受け画面にすると良縁に恵まれるという

「隠れハート」として話題になっています。

 

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本殿は、都心にありながらゆったりとした空気に包まれた

伊勢神宮と同じ古代から伝わる高床式の神明造(しんめいづくり)

 

 屋根にある神社特有千木(ちぎ)には「内削ぎ」と「外削ぎ」があり

祀られている主祭神の性別で形が違います。

 

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東京大神宮は先が地面と平行な「内削ぎ」

女神「天照大神(アマテラスオオミカミ)」が祀られています。

 

 

そして、本殿右にあるご神木とせせらぎの池も開運スポット。

金運アップに良いという縁起物の金魚が泳ぐせせらぎの池では

自然保護の一環として夏には蛍を飼育しているそうです。

  

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本殿参拝後は神門東側にある「飯富稲荷神社」への参拝も忘れずに。

 

こちらは「飯富(いいとみ)」の名が示すように

衣食住の神、商売繁昌・家業繁栄の神として広く崇敬され

歌舞伎の九代目市川団十郎が信仰していたことから

芸能の神様としても有名です。

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初午祭(今年は3月8日)に歌舞伎俳優や役者の方々が奉納した

芸道精進の祈りが込められた絵馬が境内に飾られていました。

 

成り立ち歴史を知る神社巡りにも新しい発見が増えますね。

 

千代田区にはまだまだたくさんの神社が鎮座しています。

 

桜の開花を楽しみながら新しい季節のはじまりに

「開運さんぽ」に出かけてみてはいかがですか。

 

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千代田区の神社巡りにおすすめの1冊

仕事帰り・昼休みに行ける神社が満載。

目次で簡単検索。分かりやすく特徴を紹介。

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『すばらしい東京の神社ベスト151』

東京神社研究会/監修 自由国民社

 

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Posted at:13:55

コンシェルジュ通信Vol.22:春の東御苑で万葉集に詠まれた花を探す

風は冷たいものの、日差しに暖かさを感じられるようになりました。

千代田図書館から徒歩約15分の距離にある皇居東御苑にある梅林坂では

遅咲きの梅も咲きはじめたようです。

「万葉集」に詠まれている草花の中で、

萩の次に多いと聞き、「万葉集」に詠まれた草花を探しに

早春の東御苑へ出かけることにしました。

 

どんな春の草花が万葉集に登場するのか、

まず出かける前に調べたのは、こちらの一冊。

 

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『万葉の花100選 古歌でたどる花の履歴書』

大貫 茂 文/写真

淡交社

 

万葉集に登場する草花を春夏秋冬の季節ごとに掲載しており、

代表的な歌とともに写真付きで解説しています。

 

東御苑にある草花の場所と開花状況は

宮内庁ホームページ内の皇居東御苑花だよりで確認して

さぁ出発。

(皇居東御苑花だよりはコチラ

 

千代田図書館前の清水濠を進み、

北桔橋門(きたはねばしもん)から東御苑に入りました。

天守台跡を眺めつつ左側へ進むと梅林坂があります。

 

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梅林坂は、江戸城を築城した太田道灌(おおたどうかん)が

文明10年(1478年)に天神社をおまつりするために

数百株の梅を植えたことから梅林坂という名がついたとか。

現在では約50本の梅の木が植えられているそうですが、

訪れたこの日も、紅白の梅が暖かい日差しに照らされていました。

 

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万葉集にはの歌が119首も登場するそうです。

『万葉の花100選 古歌でたどる花の履歴書』では

梅の花を詠んだこちらの歌をとりあげていました。

 

 妹(いも)が家に 咲きたる花の 梅の花

 実にし成りなば かもかくもせむ 

                 藤原八束(やつか)

 

この歌は結婚について詠んでいる歌で、

「あなたの家に咲いた梅の花が実になったときに、

(結婚するかどうか)どのようにでも決めましょう」

という意味のようです。

梅の花が実になるのはいつごろかしら、

などと思いを馳せながら、

次の草花を探して梅林坂から本丸休憩所に向かいました。

 

本丸休憩所の近くにある緑の泉と呼ばれる場所で見つけたのはこちら。

 

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現代名でアセビという種類。

古くは「あしび」と呼ばれていた花で、白い花をつけるのだとか。

ここでは、園芸用として多く栽培されているという

赤い花のアケボノアセビを見つけました。

万葉集には10首が登場するそうです。

 

つづいて本丸休憩所から、大番所の前を通って大手休憩所を目指します。

 

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大手休憩所前ではミツマタが咲き始めたばかりでした。

枝が三つ叉(また)に分かれているのが名前の由来だそう。

まだ白っぽく見えますが、枝の先に黄色の花が開きます。

 

万葉集の中に登場する「さきくさ」という草花は、

このミツマタであるとする説が現在では有力とのこと。

登場するのがわずか2首のみというのも、

どの植物か特定するのが困難な理由のようです。

 

ここでは散策していた方々から

「あら、ミツマタが咲きはじめたわね」

という声も聞かれました。

黄色の花が満開になった頃、また訪れるのが楽しみです。

 

最後に、ミツマタのある大手休憩所からほど近い

三の丸尚蔵館前のを眺めながら、

大手門を抜けて早春の東御苑を後にしました。

 

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東御苑で見つけたアセビやミツマタが

万葉集でどんな風に詠まれているかは、

ぜひ、今回ご紹介した本でご覧ください。

万葉集にまつわる草花の本を多く刊行している著者が、

分かりやすく解説しています。

 

また、今回ご紹介した一冊の他にも、

万葉集にまつわる本は多く出版されています。

今も身近にある草花が、

昔の人にはどのように映ったのかを知ると

今見えている風景も趣が違って見えてくるかもしれません。

ぜひ、図書館の本をそのきっかけにしてみてください!

Posted at:11:00

コンシェルジュ通信Vol.21:図書館帰りに北の丸公園と千鳥ヶ淵周辺へ

寒い日が続きますが、晴天が多く空気の澄み渡ったこの時期。

こんな時期こそ千代田図書館を一歩出られた後に、

北の丸公園と千鳥ヶ淵周辺をのんびり散策するのはいかがでしょうか?

 

今回は北の丸公園周辺の3つの重要文化財を訪ねながら、

千代田図書館前の清水門から、ほぼ一周して九段下駅にほど近い

田安門までをご案内します。

ゆっくり歩いておよそ1時間半ほどのコースです。

 

それでは1つ目の重要文化財

千代田図書館の向かいにある清水門からスタートです。

 

江戸時代の徳川家御三卿と言えば清水家、田安家、一橋家ですが、

このあたりには清水家と田安家の屋敷がありました。

実は清水家も、後ほどご紹介する田安家も、

江戸城の門名にちなんで称されたものです。

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清水門を右手に見ながらそのまま内堀通りをまっすぐ進むと、

左手には毎日新聞社の大きな建物が見えてきます。

交差点を左手に進むと大手町駅、東京駅方面となりますが、

ここでは右に曲がって東京国立近代美術館方面に進んで行きます。

 

東京国立近代美術館の2階には、

知る人ぞ知る、開放的なテラスのあるレストラン、

三國清三が美術館60周年を記念してプロデュースした、

フレンチレストランの「ラー・エ・ミクニ」があります。

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またそのすぐ隣には重要な公文書を保存している、

国立公文書館があります。

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その先をさらに進むと、青空に映える

レンガ色の堂々とした建物が見えてきます。

こちらが2つ目の重要文化財、旧近衛師団司令部庁舎として建造され、

現在は東京国立近代美術館の分室として利用されている

東京国立近代美術館工芸館です。

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昭和41年には取り壊される運命だったものの、

惜しむ声が多かったため重要文化財として残されることになりました。

北の丸公園周辺の建物は、白やグレーを基調としたものが多いため、

周りを引き締めるようなレンガ色のこの建物がなかったら、

この辺りの景観も現在とはだいぶ異なるものとなっていたでしょう。

 

さらにまっすぐ、首都高速と千鳥ヶ淵を右手に見ながら進む通りが

代官町通りです。

土手の上には高射機関砲台跡が残っています。

360度方向に射撃可能で、皇居の直接防衛のために設置されたそうです。

この辺りは、平日は人も少ないため、千鳥ヶ淵の全景を眺めながら

のんびり散策することができます。

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ここでお気づきになった方もいらっしゃると思いますが、

現在(~1月31日まで)、千鳥ヶ淵では水質改善目的のために

一時的に水を抜く「かいぼり」という作業を行っています。

そのため、場所によっては濠底が露出していたり、

水面が低くなっているところがあります。

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土手を降りると、斜面に木を組んだ柵があるのが目に入ります。

こちらは「粗朶柵(そださく)」というもので、

土手の土砂が流出するのを防ぐために設置されたものです。

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そのまま千鳥ヶ淵をぐるっと囲むように進むと、

左手には千鳥ヶ淵戦没者墓苑

さらにまっすぐ進むと、左手に見えるのが

2009年にリニューアルされたインド大使館

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突き当りの靖国通りを右手に曲がると、北の丸公園の入口、

そしてその向こうには3つ目の重要文化財田安門が見えてきます。

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田安門は、現存する江戸城建築遺構の中では最古のものです。

江戸城の門の特徴として、第一の門と第二の門の間の枡形の広場に

敵を閉じ込め、一網打尽にする「枡形門(ますがたもん)」であることが挙げられます。

田安門も、高麗門と渡櫓(わたりやぐら)門の2つの門からなっています。

ここから地下鉄九段下駅はもう目の前です。

 

3つの重要文化財を巡る、北の丸公園と千鳥ヶ淵周辺の散策は

いかがでしたか。

千代田図書館では、地域資料コーナー

(9階セカンドオフィスゾーン、赤い棚「5 地域資料」)に、

江戸城に関する資料も多数取り揃えております(館内閲覧専用)。

ご興味がありましたら、ぜひお手に取ってご覧ください。

Posted at:10:40

コンシェルジュ通信Vol.20:相田みつを美術館で開催中!
開館20周年企画展「あなたのこころが」

先日発行しました「図書館コンシェルジュの本と街の案内所見聞調録」の最新号

Vol.46書道にしたしむはご覧いただけたでしょうか?

その中でもご紹介している相田みつを美術館では、

現在、開館20周年記念企画第2企画展「あなたのこころが」を開催中です。

企画展初日に開催された

館長による作品解説「なるほど!なっとく!相田みつを」に、

コンシェルジュも参加してきました。

 

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相田みつをの長男である相田一人(あいだ・かずひと)館長が、

鑑賞のポイントや相田家のエピソードを和やかにお話しくださいました。

 

企画展のタイトルになっている、詩「あなたのこころが」

この詩から、

「あなたのこころがきれいだからなんでもきれいに見えるんだなあ」。

「うつくしいものを美しいと思えるあなたの心がうつくしい」

という2つの書が創作されたそうです。

「相田みつをは詩人ですから、

四百字詰め原稿用紙に、推敲に推敲を重ねて詩を創作します。

そののなかから、レモンをギュッと絞るように、

ほんとうに言いたいことを、にするのです」

 

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さらに「ただいるだけで」の書を例に、

作品のポイントを3つ、教えてくださいました。

 

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1つ目は、ひらがなが多いこと。

2つ目は、誰にでも読める字で書くこと。

3つ目は、読んだ人それぞれが自由に受け取れること。

 

相田みつをは、詩人かつ書家として、

内容にふさわしい字体を考えたそうです。

そして、作品に多く登場する「あなた」は誰のことか、と

相田みつをの妻である館長の母にたずねると、

「当然私のことよ」と答えたという、

家族ならではのエピソードに、会場は笑顔に包まれました。

 

また、作品をよく見ると3つのブロックに分かれていますが、

書き出しの位置がそれぞれ異なることがわかります。

最も高い位置から書き出されたブロックは、

相田みつをが最も伝えたかったことなのかもしれません。

 

館長による作品解説は、会期中何度も開催されますので、

ぜひご参加ください。

 

作品解説「なるほど!なっとく!相田みつを」

【日 時】 2016年12月23日(金曜日・祝日)

      2017年1月9日(月曜日・祝日)

         1月15日(日曜日)

         2月11日(土曜日・祝日)

         2月18日(土曜日)

      午後3時~ 約15分間

館長による新春解説

【日 時】 2017年1月1日(日曜日)

         1月2日(月曜日)

         1月3日(火曜日)

      午前11時~/午後3時~ 約20分間

【会 場】 相田みつを美術館展示室内

※申込み不要、要入館券

※やむを得ぬ事情により、日時が変更になる場合があります。

 

今回の企画展では、

「こころ」「しあわせ」をテーマにした作品が108点選ばれ、

書とともに13点の詩のパネルが展示されています。

解説を聞いた後に、詩と書の関連を考えながら鑑賞すると

ことばに込められたさまざまな思いを受け取ることができました。

 

その他にも館内には、詩の複製原稿や、使用していた筆や硯、

額装される前の書も展示され、相田みつをの息づかいが感じられるようでした。

 

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こちらは、アトリエ再現コーナー。

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相田みつをは、書を納得のゆくまで何度も書き直し、

毎日このような書の山ができあがったそうです。

額装する時も見せ方にこだわり、余白を1㎜単位で指定していたそうです。

 

また、館内併設のカフェでは、コーヒーや紅茶をいただいて、ゆっくりと休憩できます。

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カフェに掲示されている感想ノートには、

「心にひびくことばがありました」

「自然と涙がこぼれました」

「明日からがんばれそうです」

「関西から来た甲斐がありました」

など、たくさんの感動のことばが記されていました。

さまざまな人のこころに思いを馳せ、

しみじみと自分を振り返ることができました。

 

年末年始は休みなく開館し、お正月ならではのイベントが開催されます。

新年のお出かけの際に、ぜひお立ち寄りください。

 

第65回企画展 開館20周年記念企画第2弾「あなたのこころが」

【会 期】 開催中~2017年3月12日(日曜日)

【場 所】 相田みつを美術館

      (千代田区丸の内3-5-1東京国際フォーラム地下1階)

【休館日】 月曜日

      ※12月27日(火曜日)~2017年1月15日(日曜日)は開館

【時 間】 午前10時~午後5時30分(入館は午後5時まで)

【入館料】 一般・大学生800円/中・高校生500円/

      小学生200円(未就学児は無料)/70歳以上の方500円

      団体割引有り

      ※1月9日成人の日は、新成人の方は入館無料

      障害のある方及び付き添いの方は無料(手帳のご提示が必要です)

      ※ミュージアムショップは入場無料

詳しくは→コチラ

Posted at:10:20

コンシェルジュ通信Vol.19:大活字本の専門店「Viva神保町」

大活字本(だいかつじぼん)」をご存じですか?

目の見えにくい低視力者や高齢者にも読みやすいように、

文字の大きさや行間等を調整し、大きな活字で組み直した本のことです。

この「大活字本」を扱う全国で唯一の専門書店「Viva神保町」が、

千代田区の神田神保町にあります。

 

 

千代田図書館から歩いて約15分。(または神保町駅から徒歩約3分)

すずらん通りにあるビルの6階にあります。

 

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目印になるこの看板も、黄色と黒色の人目をひく配色

また色を反転させて表示するなど、

読みやすい工夫がたくさん!

 

エレベーターの1階と6階の押しボタンにも、

触って分かるようなシールが貼ってありました。

「すべての人が読書・読み書きしやすい社会の実現を目指している」

というこの大活字本のお店。

 

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明るい店内には、ベストセラーから最近話題のものまで

大活字本が並んでいます。

また文字を読みやすくするためのルーペや書見台など、

読書補助具もあります。

 

 

「Viva神保町」を運営するNPO法人大活字文化普及協会の

市橋正光さんにお話を伺いました。

こちらで発行している大活字本の多くは、

活字は22ポイントと通常の約2倍の文字の大きさ

書体もゴシック体で読みやすくできています。

文庫本と比べて、字が大きく読みやすいのが分かります。(写真①)

 

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写真① 大活字本と文庫本(右下)   写真② 白黒反転のリング製本版

 

また、文字を白黒反転させ、ページを開いたまま読めるように

リングで製本されたものもオリジナルで制作しているそう。(写真②)

「本を抑えるのは結構力がいるのですが、

 リングで製本されていると押さえずに読むことができるんです」

本を読む方へ、字の大きさだけではない様々な工夫がされていました。

 

このように読みやすく製本してあるため、

どうしても1タイトルの本が複数冊に分かれることになるそう。

このことについて、経済的な負担を軽くするため、

障害者手帳をお持ちの方へは購入費等の補助をする制度があること、

都内では千代田区と江戸川区と調布市で実施しているということを

市橋さんが教えてくださいました。

(千代田区は「障害者福祉のしおり」平成27年11月p.58参照

 コチラのページ「8.日常生活の援助」からもご覧いただけます。)

 

「私たちは、お客様にお住まいの地域を尋ねることができないので、

 対象になっている地域の方はぜひ制度を活用して欲しい」

 

このような制度がある事をたくさんの人に知って欲しい

と話す市橋さんからは、「情報は命」という強い気持ちが

伝わってきました。

 

 

障害をお持ちの方からご高齢の方にまで優しい大活字本。

このブログをお読みの方の中には、

大活字本が必要でない方もいらっしゃると思います。

このブログでご紹介した内容を

“情報を必要としている方へぜひお伝えくださればと思います。

 

そして大活字本を手元に欲しいという方は

「Viva神保町」を気軽に訪ねてみてください!

(千代田図書館では文庫本コーナーの25番の棚に大活字本があります)

 

「Viva神保町」

【所在地】千代田区神田神保町1-3 冨山房ビル6階

【営業時間】月曜日~金曜日 午前10時~午後5時

【定休日】 土曜日・日曜日・祝日

 

セミナーも開催するそうです。

障害者週間・読書権セミナー「読むこと・生きること・情報は命!」

「読むこと・生きること~すべての読書困難者への支援体制の実現~」

【日 時】 12月4日(水曜日)午前10時~正午

【会 場】 有楽町朝日ホール

      (千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン11F)

【参加費】 無料

【申 込】 事前予約制

詳しくは→特定非営利活動法人 大活字文化普及協会

Posted at:11:40

コンシェルジュ通信Vol.18:小さな出版社について学ぶ2冊

最近は“出版不況”という言葉をよく目にします。

「本が売れない」「書店の数が減っている」など、

出版社にとって苦しい状況が報道される一方で、

1人~数人で本の企画、編集、営業までこなす、

小さな出版社が注目されているようです。

 

 

9月に発売されたばかりの『小さな出版社のつくり方』は、

11社の小さな出版社にライターの永江朗さんがお話をきいた、

インタビュー集。

 

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『小さな出版社のつくり方』

永江 朗/著

猿江商會

 

収録されている11社の出版社は、

テレビ局の記者さんが転身して起業した会社もあれば、

大きな出版社を退職した方が起業した会社もあり、

出版エージェントをしながら本も作っている会社や、

書店も経営しながら出版も行う会社など、

起業の経緯も営業の形態もさまざま。

 

前職を退職した理由や、創業資金の具体的な数字、

本の流通を握る取次会社に取引をお願いする際の苦心など、

かなり踏み込んだ内容まで赤裸々に書かれています。

経営者のみなさんの言葉がとてもユニークで、

特に羽鳥書店の羽鳥和芳さんの

「出版界ではみなさん出版不況だといいますが、

 私は不況だと思っていません。

 いまを出版不況だというなら、

 そもそも出版好況なんて時期はあったのだろうか」

という言葉にはガツンと心を揺さぶられました。

 

 

2冊目にご紹介する『あしたから出版社』は、

夏葉社という出版社を経営している島田潤一郎さんによる1冊。

 

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『あしたから出版社』

島田 潤一郎/著

晶文社

 

「就職しないで生きるには」というシリーズの中の1冊で、

従業員が自分1人だけの小さな出版社を起業した経緯を中心に、

島田さんのこれまでの半生が綴られています。

起業のきっかけは50社の就職試験に落ちたことと

仲の良い従兄が事故で突然亡くなったこと。

「叔父と叔母のために本を作りたい」と一念発起したのは

2008年、31歳の時の出来事でした。

 

島田さんは出版社での仕事の経験はありましたが、

編集の経験は無し。

プルーストの『失われた時を求めて』は読破したけれど、

仕事はどれも長続きしない20代を過ごしてきたそうです。

起業してから島田さんがどんな苦労と喜びを味わったのか、

正直すぎる文章に笑いと涙がこぼれました。

 

 

この2冊を読み進めていくうちに

図書館で本に囲まれて勤務していても、

本がどのように作られて手元に届いているのか、

出版社はどのように経営がされているのか、

知らないことばかりだったことに気付かされました。

 

『小さな出版社のつくり方』のあとがきを

インタビューアーの永江朗さんは

「取材した音声データを聞き返しながら、

 本の未来についてあれこれ考えました。

 けっこう明るい気持ちになって、

 この長いあとがきを書くことができました」

という言葉で結んでいますが、

この2冊を読むと、本当に明るい気持ちになります。

 

 

今回ご紹介した2冊は千代田図書館の「出版にまつわる本棚」

に所蔵されていますので、ぜひお手に取ってご覧ください。

「出版にまつわる本棚」の資料は館内閲覧のみとなります。

ご自宅でゆっくりと読みたいという方は、

近隣書店での在庫の確認や書店への取り置きも依頼する

「書籍購入サポートサービス」をご利用いただけますので、

図書館コンシェルジュまでお気軽にお声掛けください。

Posted at:10:30

コンシェルジュ通信Vol.17:防災専門図書館で写真展&企画展
「平成28年・明治22年熊本地震」

2016年4月に発生した熊本地震から今日で5ヶ月。

千代田区平河町の日本都市センター会館8階にある防災専門図書館では、

南阿蘇村在住の写真家が阿蘇周辺の被災をとらえた写真展と、

明治22年と平成28年の熊本地震の資料を紹介する企画展を同時開催中です。

 

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写真展「ゼロの阿蘇」は、南阿蘇村在住の写真家

長野良市(ながの・りょういち)さんによって、熊本地震発生前後から

撮り続けられたもので、阿蘇の実情を知ることができます。

 

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この写真展はこれまで、熊本市など九州地方のみで開催されてきましたが、

東京では初めての開催です。

ニュースや新聞で目にする報道写真とは異なり、地元の写真家ならではの

人々の生活圏に近づいた写真が多数展示されています。

家屋の柱が大幅にずれている中で暮らす方や、流れ込んだ土砂で埋もれた室内の様子、

また崩落した阿蘇大橋の、地震発生前の佇まいとの対比は、胸に迫ります。

 

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同時開催の企画展「平成28年・明治22年熊本地震」は、

防災専門図書館の所蔵資料による展示です。

今回の熊本地震127年前の明治22年に発生したもう一つの熊本地震

さらにその他の明治時代の災害資料を展示しています。

 

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こちらは「明治災害年表」。地震だけでなく、

当時の火山の噴火や水害について、年代を追って紹介されています。

年表中の画像は、防災専門図書館の所蔵資料です。

 

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明治熊本地震の資料紹介ポスターにある

『熊本明治震災日記』(水島貫之・著、1889年)には、

今回と同じように熊本城の石垣が崩れた様子が描かれています。

 

また、今回の熊本地震関連資料も、手にとって見られるよう展示されています。

 

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防災専門図書館では大きな災害が発生すると、最初にインターネット情報を収集し

関連する所蔵資料を選んで、すぐに展示するそうです。

その後、現地の新聞、週刊誌を購入して新しい情報を得ながら、1ヶ月ほど経つと

専門機関誌や月刊誌の特集があり、単行本が刊行されるので

それらも順次入手しているそうです。

現地の新聞は重要な情報源で、一面には、全国紙とは異なり

今も災害情報が掲載されています。

 

こうして震災の被害について知ると、いざ災害に直面した時

どうしたらよいか不安になりました。

 

司書の堀田弥生さんに伺うと、

「自宅や職場、学校だけでなく、通勤、通学の途中や旅行先など、自分が

 いつ、どんな災害に遭ってしまうかは誰にもわかりません。大切なのは

 助かったら、生き延びることです。その時、知識が役に立ちます

とのアドバイスをいただきました。

 

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常設の防災関連コーナーでは、日常生活における災害対策に関する本はもちろん、

ふだん備蓄する災害食や、100円ショップで揃えられる防災グッズの紹介もあり、

様々な知識を得ることができます。

勤務先やマンションで防災担当者になった方へおすすめの本のコーナーもあります。

 

防災専門図書館は、書店で販売していないような寄贈資料が多く、

一点物の貴重な蔵書のため、ほとんどの資料は書庫にしまわれている

閉架式図書館ですが、閲覧室ではこのように充実した防災・災害対応資料や、

企画展に関連した資料が多数展示され、すぐに手に取ることができます。

もっと知りたい時や迷った時は、司書さんに相談することができるので

気軽に利用できます。ぜひお出かけください。

 

平成28年・明治22年熊本地震

~「ゼロの阿蘇」写真展&防災専門図書館企画展~

【会 場】 防災専門図書館

      (千代田区平河町2-4-1 日本都市センター会館8階)

【会 期】 開催中~10月31日(月曜日)

【時 間】 午前9時~午後5時

【休館日】 土曜日、日曜日、祝日 

【入館料】 無料

【主 催】 防災専門図書館

【共 催】 (一社)九州学び舎

 

Posted at:15:00

コンシェルジュ通信Vol.16:図書館用品が手に入る店
「Book Buddy(ブック バディ)」

先日、「図書館を身近に感じられる、面白い場所があるよ」

という情報を聞き、さっそく訪ねてきました。

 

そこは図書館用品や製本用品を扱っている

「Book Buddy(ブック バディ)」というお店。

こちらは「キハラ株式会社」という

図書館用品専門の会社が運営しており、

図書館用品や製本用品誰でも買えるお店なのです!

 

千代田図書館から徒歩約15分。

神保町からも近い場所「キハラ株式会社」本社の1階に

「Book Buddy(ブック バディ)」はあります。

自然光が射し込む明るい店内には

図書館や本にまつわるカラフルな品々が並んでいました。

 

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ここでは製本用品や修復用品など、図書館で働くプロのために作られた

業務用品を手に入れる事ができます。

 “大切な本を自分で修理したい、その方法を知りたい”という方のために、

製本技術が習得できる「製本講習会」も年に数回、

「Book Buddy(ブック バディ)」店舗と同じ建物内の、キハラ本社で開かれているそうです。

 

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担当の方が「面白いものがありますよ。」と教えてくださったのは、

「ブックパンケーキ」という自分の本棚でも使える丸い形のサイン。

図書館で用いられる十進分類法が、親しみやすいキャラクターになっています。

 

また、しおりの様なこれはなんだろう?とよく見てみると・・・。

 

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これは「キハラ リーディングトラッカー」という読書補助具でした。

視覚障害をお持ちの方や集中して読みたい方の読書をサポートするもので、

自分が読みやすい色を選び、読みたい行だけに集中しながら

本を読み進めることができるので、

幅広い年齢層の方に大変便利そうです。

 

他にも、図書館で見かける「禁帯出」「ラベル」などのシールや

絵本作家のイラストを使ったマスキングテープなど、

図書館をモチーフにしたオリジナルの図書館グッズもありましたよ!

 

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本好きな方へ、このような図書館グッズと一緒に本をプレゼントしたら

きっと喜んでもらえそうですね!

 

そんな図書館をより身近に感じられるような

色とりどりの品々がある店内の壁に、

「木原正三堂」と書いてある白黒写真が飾ってありました。

 

担当の方にお話を伺ってみると・・・。

「Book Buddy(ブック バディ)を運営しているキハラ株式会社は

 創業当時『木原正三堂』という名前でした。

 当時この近くにあったのですが、この写真はその頃の写真ですよ。」

と教えてくださいました。

大正3年に創業した大変歴史ある会社で、何度か移転しつつも、

ずっとこの千代田区内に会社を構えてきたのだそうです。

 

そんな、今では全国に支店を構える図書館用品の老舗が、

「図書館をもっと身近に感じて欲しい」

という思いで運営している場所Book Buddy(ブック バディ)」

あなたもBook (本)のBuddy(仲間・友達)に会いにいってみませんか?

図書館用品の魅力をより身近に感じられる、素敵な場所です。

 

キハラ株式会社

Book Buddy(ブック バディ)の案内もHP内にあります。

※「製本講習会」はHPでのみの受付です。

Posted at:10:00

コンシェルジュ通信Vol.15:国立公文書館で
「ようこそ地獄 たのしい地獄」開催中!

夏休みシーズンを迎えて千代田区内のミュージアムでは

子どもから大人まで楽しめる企画展示が開催されています。

その中でも千代田図書館から徒歩10分の場所にある、

国立公文書館の企画展示「ようこそ地獄 たのしい地獄」

ちょっとユニークな視点で古典籍資料に親しめる展示です。

7月27日(水曜日)に開催された

ギャラリー・トークにコンシェルジュも参加して、

企画者の方から展示の見どころを教えていただきました!

 

 

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国立公文書館の門を入ると、駐車場に不思議な模様(写真左)がありました。

この模様は印がつけられている場所から写真を撮ると、

地獄の鬼が立体的に見える「トリックアート」のコーナー。

入り口では閻魔王(えんまおう)の顔出しパネルがお出迎えです。(写真右)

 

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国立公文書館の企画展の入場は無料

入口を入ると貴重な資料がズラリと並んでいます。

今回のギャラリー・トークには約100名の参加者が集まり、

急遽、2回に分けて開催するほどの大盛況でした!

 

企画者の方イチ押しの展示資料は、

『源氏供養表白(げんじくようひょうびゃく)』です。

 

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これは『源氏物語』を書いて人々を惑わせた罪により、

地獄に堕ちたとされる紫式部を供養するための、

「源氏供養」の時に読みあげられた文書です。

「紫式部は嘘やデタラメを書いた罪で地獄に堕ちた」

という考え方は、

平安時代の末から人々の間で認識されていたようで、

鎌倉時代に入ると『源氏物語』のファンによって、

紫式部とそのファンである自分たちの供養もするための

「源氏供養」が何度も行われました。

「桐壷」などそれぞれの巻の名前を読み上げながら、

『源氏物語』の写本を火にくべていったのだそうです。

 

このように鎌倉時代までの人々は、

地獄に堕ちることを本気で恐れていたようですが、

室町時代、戦国時代を経て江戸時代の頃には、

地獄はそれほど恐ろしいものではなくなったようです。

閻魔大王や地獄の鬼たちは

落語などお笑いのネタになったりもしました。

幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師の

河鍋暁斎(かわなべきょうさい)は、

明治20年に出版された『暁斎画談(きょうさいがだん)』

人間たちが賢くなって地獄に堕ちる者が少なくなったせいで、

仕事が無くなった閻魔王が、極楽の仏に再就職を頼むという、

洒落の効いた絵も書いています。

 

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ギャラリー・トークは8月にも開催されます。

解説文には書かれていない時代背景や細かい情報まで、

30分ほどの時間でとても詳しく解説していただけますので

見た目は難しそうな古典籍資料でも、

わかりやすく楽しく観覧できて、オススメです!

 

ギャラリー・トーク

【日にち】 8月24日(水曜日)

【時 間】 午後2時~2時30分

【場 所】 国立公文書館1階展示ホール

 

親子で展示を楽しみたい方は

「地獄のお絵かきコーナー」もおすすめです。

自分が考えた地獄の絵を描いて“地獄BOX”に入れると、

大型タッチパネルでその絵が紹介されるかも?

可愛らしい閻魔王のぬり絵もありますので、

小さなお子様も楽しめます!

 

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8月8日(月曜日)から8月15日(月曜日)まで

「終戦の詔書(しゅうせんのしょうしょ)」の原本も展示されるなど、

この夏の見どころがたくさんの国立公文書館。

自由研究のテーマを探しに出かけてみてはいかがでしょう?

 

国立公文書館 平成28年度第2回企画展

「ようこそ地獄 たのしい地獄」

【所在地】 千代田区北の丸公園3-2

【会 期】 開催中~8月27日(土曜日)

【時 間】 午前9時15分~午後5時

【入館料】 無料

【休館日】 日曜日、祝日 

      (8月11日(木曜日・祝日)、14日(日曜日)は開催)

Posted at:12:40

コンシェルジュ通信Vol.14:「コンシェルジュ体験」
楽しいプログラムを用意しています!

先日のブログ  でもお知らせした

 “神田神保町の「本と街の案内所」千代田図書館コンシェルジュ体験”。

千代田区内在住、在学の中学生・高校生のための職場体験プログラムです。

3回目の今年は、もっと街の知識を深め、たくさん接客体験できるよう、

2日間のプログラムにしました。

というわけで、7月21日(木曜日)の初日に向けて、ただいま準備中です。

 

これまで参加されたみなさんからは、

「接客体験をしてみたかった」

「本が好きで、神保町に興味があった」

でも、「千代田図書館や神保町に来たのは初めて」

という声も聞かれました。

そんな声を思い出して、

コンシェルジュたちで、プログラムについて話し合いをしています。

 

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「図書館コンシェルジュの仕事の楽しさを知ってもらいたいね」

「神保町に初めて来た人にも、よくわかる内容にしたいね」

「どんな質問でも、ご案内する時に大切なことはなんだろう?」

「街歩きでは、みんながお気に入りのお店を見つけられたらいいね」

参加される方々のことを想像しながら、

もっとみなさんの力になる内容を考えています。

 

接客体験をする神田神保町は、

古書店、新刊書店、食事処が集まる魅力いっぱいの街です。

「本と街の案内所」には、いろいろな質問が寄せられます。

 

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「むかし読んだ本をもう一度読みたい。どの店で探したらいい?」

「昭和時代の文学を専門にしている古書店はどこ?」

「神保町らしいお昼ご飯を食べたい。おすすめの食事処はどこ?」

などなど。

お客様のお探しものによっては、

私たちも初めて知ることもたくさんあります。

難しく感じることも、一生懸命お調べしてご案内します。

その結果、「あなたのおかげで本が買えたよ!ありがとう!」と、

お礼の言葉をいただく時は、とても嬉しい瞬間です。

 

神田神保町のことをもっと好きになりたい方

「ありがとう」と言われる接客マナーを身に付けたい方

「人と話すのは苦手だけど、がんばってみたい!」という方も、

ぜひご参加ください!!

申込は抽選制で、7月5日(火曜日)午後6時まで受付けしています。

 

本と街の案内所で図書館コンシェルジュ一日体験

 

【日 時】 1日目 7月21日(木曜日)午後1時~5時30分

      2日目 7月25日(月)~8月31日(水)までの平日から

      1日を選択、午前11時30分~午後3時30分

      ※「本と街の案内所」お盆の休業期間を除く、1日2名まで

      ※ご希望の日程にそえない場合がございます

【場 所】 1日目 千代田図書館9階=第1研修室

      2日目 「本と街の案内所」(千代田区神田神保町1-7-7)

【定 員】 8名/抽選制

【対 象】 千代田区内に在住または在学の中学1年生~高校3年生

【参加費】 無料

【申 込】 ①~③いずれかの方法でお申し込みください。

      ①電話=03-5211-4289・4290(平日10時~18時)

      ②メール=件名を「コンシェルジュ体験」とし、本文に

      参加者の1.名前 2.学校・学年 3.「千代田区内在住」

      もしくは「千代田区外在住」4.電話番号 5.2日目の

      希望日(第1~第3希望まで)をご記入のうえ

      dokushoshinko★library-chiyoda.jp までお送りください。

      ※メールを送る際、★を@に変えて送信してください

      ※受信確認後にお送りする返信メールをもって受付完了

      ③来館=千代田図書館10階カウンター(平日10時~18時)

      受付期間:7月5日(火曜日)午後6まで

      ※抽選の結果は、当落に関わらず7月7日(木曜日)以降に

      すべての方へお知らせします。

【主 催】 千代田区読書振興センター 

【協 力】 NPO法人連想出版、神田古書店連盟

 

※図書館コンシェルジュは「図書館司書」とは異なります。

※制服の貸与はありません。

※男女問わずご参加いただけます。

 

詳しくは→コチラ

Posted at:16:40

コンシェルジュ通信Vol.13:神保町の商店街「神田すずらん通り」

千代田図書館から15分ほど歩いた所にある本の街・神田神保町。

古書店が並ぶ靖国通りを一本南側に入ると「神田すずらん通り」という

活気あふれる商店街があります。

 

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毎年5月には商店街が主催する「神田すずらんまつり」が開催され

例年たくさんの人で賑わいます。

開催30回目を迎える今年も、様々なジャンルのライブ演奏や

体験イベントなどたくさんの催し物が目白押し!

おいしい出店もあるそうですよ。

「第30回神田すずらんまつり」は5月28日土曜日、

午前11時から午後5時までの間、神田すずらん通りで開催です。

 

 

そんな「神田すずらん通り」が舞台になっている本を見つけました。

1冊目は、架空の新刊書店や古書店、カレー店が登場するミステリ小説。

 

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『すずらん通り ベルサイユ書房』

七尾与史/著

光文社文庫

 

主人公はミステリ作家をめざす青年。

アルバイトをしていた神保町の古書店が閉店してしまい、

すずらん通りの新刊書店「ベルサイユ書房」で

働き始めるところからこのお話は始まります。

副店長が本の宣伝のために書く「ポップ」は、

紙一枚で人を動かす力があるようで・・・。

書店で働く主人公ミステリ作家志望ならではの視点

ストーリーは展開していきます。

 

架空の書店が舞台と言っても

実際に神保町に店舗を構えるお店の名前もところどころ出てきて

臨場感があるのがこの本ならではの読みどころ。

すずらん通りに思いを馳せながら読み進むことができます。

 

 

同じすずらん通りの書店を題材にした本でも

こちらはノンフィクションの本。

かつてすずらん通りに実在した書店の歴史を綴った1冊です。

 

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『書肆アクセスという本屋があった 神保町すずらん通り1976-2007

岡崎武志・柴田信・阿部甲/編 

『書肆アクセスの本』をつくる会

 

「書肆アクセス」は、あまり流通にのらないような

地方や小規模な出版社の本・刊行物を専門に取次をしている

株式会社「地方・小出版流通センター」が運営していた書店でした。

この本は、2007年に閉店するまでの「書肆アクセス」31年の歴史

約80人以上の関係者が綴っています。

 

実店舗は無くなってしまいましたが、

現在でも「書肆アクセス」の心意気を引き継いでいる所があります。

三省堂神保町本店4階にある地方出版・小出版物コーナー

東京堂書店3階にある地方・小出版・リトルプレスのコーナー

どちらの書店もすずらん通りにあります。

 

また株式会社「地方・小出版流通センター」が発行する情報誌『アクセス』は

千代田図書館で閲覧することができます。

(※9階「出版にまつわる本棚」にあり、館内閲覧専用です。)

 

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今回ご紹介した2冊は、フィクション、ノンフィクションという違いはありますが

どちらも「神田すずらん通り」への思いがいっぱい詰まった本

すずらん通りを身近に感じることが出来る2冊です。

風の爽やかな季節、緑も色濃くなってきたすずらん通りを散策してみませんか?

 

 

今回ご紹介した本はすべて千代田区立図書館に所蔵があります。

※『書肆アクセスという本屋があった 神保町すずらん通り1976-2007』

 は千代田図書館では館内閲覧のみ、神田まちかど図書館では貸出可です。

Posted at:15:20

コンシェルジュ通信Vol.12:神保町ツアー「散歩の達人」編、ただいま準備中!

5月28日(土曜日)に予定されている

「図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー」は、

千代田図書館で開催中の企画展示

「『散歩の達人』とともに振り返る千代田の街の20年」

との連携イベントということで、

私たちコンシェルジュもはりきって準備を進めています!

 

千代田図書館の企画展示担当者から

展示内容についての説明を受けながら、

「当日はどんなスポットを巡るのが良いかしら?」

と一緒に相談できるのも、連携イベントならでは。

 

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「『散歩の達人』にみる千代田の今昔」の神保町のパネルには、

“街を歩く人々の様子も15年前から(いや、もっと前からか)

 あまり変化が見られない気がする神保町“と書いてあり、

「学生時代から変わらない街だと言われる事も多いですよね」

「変わらない部分も多いけれど、実は新しいお店も結構あるかも」

と神保町談義に花が咲きました!

 

「散歩の達人」は今年で創刊20周年

神保町が取り上げられたバックナンバーから

今回のガイドツアーでご紹介できそうな内容を検討していると、

時代ごとの世相が反映された記事が目に入ります。

懐かしさがこみあげてきて、思わず見入ってしまうことも。

 

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今回のツアーは、はじめに千代田図書館10階特設イベントスペースで

「散歩の達人」の編集長武田憲人さんから

雑誌づくりについてのお話を聞いた後、

これまでに「散歩の達人」の誌面で取り上げられた

神保町のおすすめスポットを巡ります。

 

 

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「散歩の達人」武田編集長

 

“ゆっくり歩きながら、

その街の魅力をなるべくありのままに目と身体で感じ取る“

“本当に散歩するように作られている”

という「散歩の達人」の製作秘話が飛び出すかも?

 

ツアーを行う5月28日(土曜日)は

「神田すずらんまつり」も開催されています。

 

第30回 本の街 神田すずらんまつり

【日にち】 5月28日(土曜日)

【時 間】 午前11時~午後5時

【場 所】 神田神保町 すずらん通り商店街

 「散歩の達人」はこちらともタイアップ

パネル展「散歩の達人が伝えてきた神保町」(仮)のほか、

本誌に連載中の「町中華探検隊」スタッフによる

トークショーも開催予定だそうですので、

ガイドツアー終了後はあわせて楽しんでいただけます!

 

今回の「図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー」

のお申し込みは抽選制で、

応募の締め切りは4月28日(木曜日)午後6時です。

みなさまのご応募を心よりお待ちしています!!

 

図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー「散歩の達人」編

【日にち】 5月28日(土曜日)

      悪天候の場合は6月4日に延期

【時 間】 午後1時~午後3時30分(12時30分開場)

【集合場所】 千代田図書館10階=特設イベントスペース

【参加費】 無料

【ゲスト】 武田憲人さん(「散歩の達人」編集長)

【定 員】 20名(高校生以上)※抽選制

【申 込】 受付中~4月28日(木曜日)午後6時まで

      お電話または千代田図書館10階カウンターにて

・本イベントは抽選制です。

・申込者全員に当落結果ハガキ発送(5月6日ごろ発送予定)

 をもって抽選結果をお知らせいたします。

参加にあたっての注意事項(PDF:135KB)をお読みいただき、

 ご同意のうえでお申し込みください。

・その他、詳しくは→コチラ

Posted at:14:20

コンシェルジュ通信Vol.11:神保町にも猫ブーム到来!

最近は空前の「猫ブーム」と言われているようです。

千代田区でも2月20日と21日の2日間、区役所1階の区民ホールで

「ちよだ猫まつり2016が開催され、大盛況のうちに終了しました。

神保町にも猫の本をたくさん置いている「にゃんこ堂」という

本屋さんがあり、最近「本と街の案内所」でもよく場所を尋ねられます。

 

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 「にゃんこ堂」は「姉川書店」という本屋さんの一角にありますので、

それを知らない方は、地図で探しても見つからないことがしばしば。

神保町交差点のすぐ近く、地下鉄神保町駅のA4出口のすぐ隣、

手づくりの看板が目印です。

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お店の半分くらいのスペースには猫関連の本やグッズがズラリと並び、

「猫の本ってこんなにあるの!?」と驚かされます。

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なんと、そのセレクト手腕が認められ、

猫の本のブックガイドまで出版されています。

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『猫本専門神保町にゃんこ堂のニャンダフルな猫の本100選』

神保町にゃんこ堂 アネカワユウコ/著 

宝島社

 

「猫ブーム」に乗って猫に関する本がたくさん出版される中で、

ひと味違った視点の本を見つけました。

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『にゃんハウス。』

伴田良輔/著 

左右社

 

作家、写真家、版画家で“猫家建築家”の伴田良輔さんによる、

段ボールでできた猫の家と20匹の可愛らしい猫の写真集です。

収録されている写真は、

伴田さんが作成した「にゃんハウス」と

ご自身や友人の飼い猫を一緒に撮影したもので、

神保町のスタジオで撮影した写真もあるそうです。

表紙の写真は伴田さんの飼い猫、ミハイル君

最初はモデルにするつもりは無かったそうですが、

試しに撮ってみたらとっても良い顔をしたので、

スタッフみんなで協議の末、表紙に選ばれたのだそうです。

「にゃんハウス」を作るコツ

・他の部品をくっつけず、1つの段ボールだけで作ること。

・色はクレヨンでつけるのがベスト。壁はクレヨンを横にして塗る。

・下絵なしのフリーハンドで作る、などなど…。

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神保町のSPIN GALLERYでは伴田さんと一緒に

「にゃんハウス」を作るワークショップが開催されます。

My猫だけのオリジナル「にゃんハウス」を作ってみませんか?

 

猫の家を作ってみよう!

『にゃんハウス。』著者が教える”猫家建築”ワークショップ」

 

段ボール箱からあっというまに作れるかわいい猫の家。

猫を飼っていなくても、ぬいぐるみハウスやドールハウスになります。

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【日 時】 2016年3月9日(水曜日)午後6時30分~8時

【定 員】 6名様まで

【場 所】 神田神保町1-20 小川ビル2階 SPIN GALLERY

【持ち物】 クレヨンとカッターだけ

      ※段ボール箱(無地)は会場でご用意します

【費 用】 2,000円(段ボール代込み)

【申込み】 こちらの参加申込フォームからお申し込みください。 

【問合せ】 diadia3571★gmail.com (★を@に変えて送信ください)

 

どちらかというと犬派なんだけどな…という方には、

同じく伴田さんが訳したこちらの本がオススメ。

犬を飼ったことがある方なら

「わかる!」という表現がいっぱいの一冊です。

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『ダーシェンカ 愛蔵版』

カレル・チャペック/著 伴田良輔/訳 

青土社

 

今回ご紹介した本はすべて千代田図書館に所蔵があります。

※『猫本専門神保町にゃんこ堂のニャンダフルな猫の本100選』

 は館内閲覧のみとなります。

 

自宅でペットが飼えない方も、

可愛らしい猫や犬の本で癒されてみてはいかがでしょう?

Posted at:10:00

コンシェルジュ通信Vol.10:春のおさんぽが楽しみになる本

千代田区の絶好のおさんぽスポットのひとつ、皇居東御苑

苑内にはたくさんの植物が育ち、四季折々の美しい自然を感じられます。

このごろは、コンシェルジュブースにも利用者の方より

「早咲きのサクラが咲き始めたよ」

と、春の訪れが感じられる情報が寄せられます。

どんな花が咲いているのでしょうか?

 

千代田図書館から歩くこと約15分。

ウメの名所「梅林坂」では、

色やかたちがさまざまな種類のウメの花が満開です。

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苑内にあるサクラのうち半数以上が植えられている「桜の島」には、

早くも満開の木があります。

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こちらは(上写真)ツバキカンザクラ。

 

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こちらは(上写真)カワヅザクラ。

たくさんの入苑者が花をつけた木々の周りに集まり、

笑顔で見上げています。

 

同じ「桜の島」に植えられているカンヒザクラは、つぼみがふくらんできています。

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これからどんな花を咲かせてくれるのか、待ち遠しいですね。

 

今回は、千代田区立図書館所蔵の本の中から、

春のおさんぽが楽しみになる本を3冊ご紹介します。

 

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『皇居東御苑の草木帖』

木下栄三/著・画

技術評論社

(千代田図書館では館内閲覧専用。

 四番町図書館、日比谷図書文化館、昌平まちかど図書館では貸出可)

 

東御苑で見られる約860~870種類草木などが

繊細なイラストと細かなメモによって紹介されています。

著者は、建築家であり画家。江戸文化歴史検定1級も保持しています。

本書の「はじめに」で、「植物の専門家ではありません」と断っていますが、

ひとつひとつを発見して、調べて、詳細にスケッチしたという情熱に圧倒されます。

サクラだけでも52種類もあり、

花の姿かたちだけでなく、樹皮の色や凹凸の様子まで細かく描かれています。

現在まだつぼみの木が、これからどんな花を咲かせるのか?

ちがいを見比べて予想するのもおもしろいかもしれません。

 

 

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『皇居東御苑の草木図鑑』

近田文弘/解説・写真 菊葉文化協会/ 編

大日本図書

(千代田図書館、四番町図書館、日比谷図書文化館で貸出可)

 

東御苑で育つ草木の写真が400種類以上紹介されています。

東御苑は日本中の公園や緑地の植物を集めた「博物館のような大公園」なので、

全国のさまざまな地域で、同じ植物が見つかるはず。

東京の東御苑と、日本中の身近な自然を比べてみることができます。

 

 

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『散歩で楽しむ花の本 原寸大』

植木裕幸/写真 八木下知子、酒井巧/ 文

山と溪谷社

(千代田図書館、四番町図書館、日比谷図書文化館で貸出可)

 

庭や公園でよく見かける70種類の花の写真が原寸大で紹介されているので、

花びら、茎、葉のかたちや色などの特徴をつかみやすく、

植物について詳しくなくても、この本で見た花をさがしてみたくなるでしょう。

名前の由来や、植物が登場する文学作品などの雑学も豊富に掲載されています。

 

草木が次々に花開く季節を間近に控えたこの時期、

本を読んで植物を知り、春の訪れをさがしに出かけてみませんか?

Posted at:10:00

コンシェルジュ通信Vol.9:戦前の出版事情を知る2冊

かつて神田駿河台に「岡書院」という出版社がありました。

現在の千代田区神田駿河台一丁目、

明治大学の向かい、杏雲堂病院の付近です。

文化人類学関係の出版社で、『南方熊楠全集』や

柳田國男の『雪国の春』を出版したり、

『広辞苑』の前身『辞苑』を企画したりと、

非常に大きな功績を残しました。

その創業者、岡茂雄が書いた本が『本屋風情』です。

 

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『本屋風情』

岡茂雄/著

中央公論社

 

この本は第一回日本ノンフィクション賞を受賞していますが、

それもそのはず、明治から昭和にかけて活躍した著名な学者たちと、

その学者の本を作る出版社との生々しいエピソードが赤裸々に描かれています。

 

本のタイトル「本屋風情」の由来もユニークです。

ある時、岡茂雄が民俗学者の柳田國男の機嫌を損ねたことがあり、

日銀総裁や大蔵大臣をつとめた渋沢敬三がそれをとりなすために、

自宅で食事会を開催してくれたことがあったそうです。

それでも柳田の機嫌は直らず、

「なぜ本屋風情を同席させた」と言われたことから、

「本屋風情」という言葉に愛着をもつようになり、

タイトルにした…と「まえがき」で言っています。

 

それでは岡茂雄と柳田國男は仲が悪かったのかと思いきや、

「柳田邸、朴の木は残った」という一章では、

柳田國男の自宅に招かれたときに、

「朴の木は好きだがみんな枯れてしまい、枯れるのを見るのが嫌だ」

という話をきいた岡茂雄が、

枯れない丈夫な朴の木を選び抜いて、

サプライズでプレゼントしたときの、

柳田國男の戸惑いながらも喜ぶ様子が詳しく描かれています。

岡茂雄が描くエピソードからは、高名な学者たちの

決して象牙の塔の住民ではない、人間らしい部分が垣間見えます。

 

 

その岡茂雄自身もなかなかユニークな人物だったようです。

『本屋風情』の「落第本屋の手記」という章によると、

岡書院では店員も来客も昼食はあんぱんそばに限り、

相手が渋沢敬三でも金田一京助でも

それ以外はいっさい出さぬことにしていた、という徹底ぶり。

 

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『街道をゆく三十六 本所深川散歩神田界隈』

司馬遼太郎/著

朝日新聞社

 

司馬遼太郎の『街道をゆく三十六 本所深川散歩神田界隈』には、

「三人の茂雄」という一章があります。

こちらには岡茂雄の息子から聞いた話として、

「出す本ごとに本を床に叩きつけて、こわれないかテストをしていた」

というエピソードが紹介されています。

岡茂雄は「造本の要諦のひとつは、書物をこわれないようにすることだ」

と言っていたそうで、本の「装幀(そうてい)」の漢字を

装釘」と書くほどのこだわりを見せています。

ちなみに、三人の茂雄というのは岡茂雄と、

出版社の岩波書店創業者の岩波茂雄

古書肆弘文荘の店主の反町茂雄のことです。

 

 

岡書院は大正13年に創業、昭和10年ごろまで続いたようですが、

岡茂雄の残した数々のエピソードは微笑ましいばかりでなく、

当時の出版事情を知る上でも非常に興味深い資料です。

『本屋風情』は既に絶版となっていますが、

千代田図書館に所蔵がありますので、

ご興味がある方はぜひご覧になってみてください。

Posted at:12:00

コンシェルジュ通信Vol.8:ひらめきを生む「HASSO CAFFÈ」

今年5月、神田錦町の「テラススクエア」にオープンした

「HASSO CAFFÈ with PRONTO

広告会社の博報堂が、カフェなどを展開するプロントコーポレーション

コラボレーションした新しいカフェです。

神保町の古書店と連携した展示をしている、と聞いて訪ねてみました。

 

テラススクエアの一部には、かつてこの場所にあった

博報堂旧本館が復元されています。

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厳かな入口からカフェに入ると、真っ白な壁とカラフルな棚が目に飛び込んできます。

「さまざまな刺激が交差し出会うことで発想が生まれる」という考え方のもと、

店内には「さすが博報堂」と思わせる

アイデアをひらめくための3つの発想装置が仕掛けられていました。

 

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3つの発想装置の1つ目が「発想の壁」

「一見すると関連性がないようなモノ・コトも

 俯瞰してみるとモノガタリがみえてくる」

というコンセプトの展示スペースです。

現在は、「熟成本」の展示をしています。

 

「熟成本」とは、展示担当者さんと古書店主さんが造った言葉で、

「時代を超えても変わらない価値があって、

 この時代にこそ手にとってほしい、いま読みごろの古書」

のことだそうです。

棚に並んでいたのは、ぜんぶで30種類の色とりどりのポストカード。

1枚につき1冊の「熟成本」が紹介されています。

神田古書店連盟に加盟している古書店のなかから、ジャンルの異なる10店が、

それぞれ3冊ずつ選んでいるそうです。

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展示されているポストカードには、

生肉やチーズなど熟成すると美味しさが増す食品と、

鉄やガラスなど無機質を掛け合わせた写真、

そして、「熟成本」から抜き出した「発想」をテーマにした一文

デザインされています。

カードの裏面には、「熟成年数」が記されています。

 

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「熟成年数」とは、発行日から2015年現在までの年数のようです。

自分にとって読みごろなのは、熟成何年目の本でしょうか?!

 

店内に目線を移すと、テーブルが、入口から出口まで一連なりに長くつながっています。

3つの発想装置の2つ目、「発想の卓」です。

人から人へと無意識のうちに発想が連鎖するように、デザインされたそうです。

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向かい合っている席は、「知らない人と対面すると緊張しそう」とどきどきしましたが、

実際に座ってみると、そのような心配はありません。

対面の人と会話しやすく、1人でも集中しやすい、

絶妙なテーブルの幅が計算されているそうです。

 

カフェの窓辺には、本が並んでいます。

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この窓は、3つ目の発想装置「発想の窓」

神田古書店連盟が推薦する5つの古書店が、「ひらめきを生む本」をテーマに、

各店の商品である古書のなかからそれぞれ3ずつ紹介しています。

担当の古書店、本は定期的に変更され、現在は2回目の展示とのこと。

 

たとえば、

植物や動物の本を専門とする鳥海書房は、

手で彩色された銅版画の植物画雑誌から一葉を額に入れたものや、

クジラ、イルカと人間の関わりを美しい写真やイラストで紹介している本。

洋書を専門とする小川図書は、

45~76年前のアメリカのグラフ雑誌や、ファッション雑誌

 

展示するための本ということで、

「サイズの大きい本のほうが、目立つのでは?」

「写真やイラストなどで、カラフルな見た目の本が目を惹くのでは?」

など、古書店の方々も、テーマからさまざまに発想して本を選ばれたそうです。

 

窓は、カフェの中と、外界である街をむすぶ役割があるとのことです。

1人で考えたり、仲間と話し合ったら、窓の外を眺めて気分転換。

そんなひとときに、また新しいひらめきが生まれるかもしれません。

 

HASSO CAFFÈを考えた博報堂では、

かつて、朝に社員同士でお茶を飲みながら談笑する習慣があったそうです。

話題はビジネスに限らず、昨日見たテレビのことや

身の回りのできごとなど、他愛もないことでした。

いつのまにか、この習慣はなくなってしまったそうですが、

この時間こそ、「ひらめき」を生む時間だったのかもしれません。

「オフィスを離れて、仲間と話し合ったり、自分の考えと向き合える

 解放感のある空間があったら良いのでは……」

近隣で働く人々が利用しやすいよう、そんな思いもこめられているそうです。

この日も一人でノートパソコンを使用したり、2~3人で話し合う

ビジネスパーソンが多く訪れていました。

 

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カフェのもう一つの出入口は、神田神保町の方角にあります。

HASSO CAFFÈでひらめいたアイデアを携えて、

古書店街に出かけてみるのもよいかもしれません。

HASSO CAFFÈ with PRONTO                  

【所在地】 神田錦町3-22  テラススクエア1F

【営業時間】 平 日:午前7時~午後11時(午後10時半 L.O)

       土日祝:午前10時~午後6時(午後5時半 L.O)

詳しくは→コチラ

Posted at:10:20

コンシェルジュ通信Vol.7:東京名物神田古本まつり 今年もにぎわいました!

 10月23日のブログでもお知らせした

「第56回東京名物神田古本まつり」

10月23日から11月1日に開催されました。

コンシェルジュも期間中は毎日、

神保町にある「本と街の案内所」に出張して、

神保町で本探しをする方々のお手伝いをしたり、

美味しいお店のご紹介や道案内をしていました。

 

コンシェルジュが案内所でご対応する人数は、

通常時は1日あたり平均30名から50名程度なのですが、

神田古本まつり期間中は平日でも90名から200名、

週末は150名から400名の方が訪れ、大にぎわいでした!

 

神田古本まつり期間中には、いつもとはひと味違った質問も

コンシェルジュに寄せられます。

今回、特に印象的だったのは

「岩波ブックセンターの横に出ている古本屋さんのワゴンに、

 狸のはく製みたいなものが置いてあったのですが、

 みんながお賽銭をあげたりしていたのは何ですか?」

というご質問。

岩波ブックセンターの近くの「青空掘り出し市」会場に行ってみると、

狸のはく製をワゴンに置いている古書店さんを見つけました!

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そのお店は「二の橋書店」という町田市にある古書店さんで、

神保町では「古書かんたんむ」が運営している、

「神保町古書モール」にも出店していらっしゃるとのこと。

 

狸のはく製の横には

「幸せ狸の由来 昭和の初め、中津川(丹沢)で捕獲された狸で

 その後死ぬまで大切に飼われました。

 一生を幸せに暮した狸は、

 恩返しに持主を幸せにしたと言われています。

 頭を撫でてご利益を授かってください」

という貼り紙がありました。

 

お店の方に詳しくたずねてみると、

「この狸のはく製は自分が飼っていたものではなく、

 引っ越しをされるというお客様から引き取ったものです。

 毎年、神田古本まつりに連れてきて、

 幸運のおすそ分けをしているんですよ。

 ちなみに、みなさんが置いて行かれたお賽銭は、

 水道橋の三崎神社に奉納しています」

とのことでした。

幸せ狸をワゴンに置くのは毎年の恒例だそうですので、

来年はみなさんも探してみてはいかがでしょうか?

 

「本と街の案内所」では今回の神田古本まつりにあわせて、

お客様のご要望に応じてスタッフがお店をセレクトし、

オリジナルのマップをプリントアウトしてお渡しするという

新しいサービスを開始しました。

(サービス提供:NPO法人連想出版

 

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いずれはお茶の水のワテラスにある「お茶ナビゲート」と同じように、

お客様ご自身でマップを作製できるようなサービスを展開していく予定です。

ますます進化する「本と街の案内所」では

神田古本まつり期間以外も神保町の街案内を行っています。

千代田図書館コンシェルジュも平日の11時30分から15時まで

出張していますので、どうぞお立ち寄りください。

 

「本と街の案内所」

【住所】千代田区神田神保町1丁目7-7

【営業時間】11時30分~18時

【定休日】日曜・祝日

Posted at:13:20

コンシェルジュ通信Vol.6 :神保町ツアーの準備 真っ最中です!

図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアーが11月7日に開催されます。

お知らせの記事は→コチラからどうぞ。

私たちは、ただいまその準備の真っ最中。

今回のコンシェルジュ通信は、神保町ツアーの準備の様子をお伝えします。

 

ふだん、コンシェルジュは図書館内で

千代田図書館を知っていただくための「館内ガイドツアー」を行っていますが

すでにご存じのように、神保町ツアーでは

図書館を出て、神保町の街を巡ります

 

今回のテーマは『ふたたび出会うなつかしの漫画』

「ツアーの見どころはどこ?」

「どんなルートがいい?」

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コンシェルジュと読書振興センターのスタッフが、

皆さんに喜んでもらえるツアーにしたい!と、ツアー案を練ります。

 

また、ツアーの中で立ち寄る古書店にも足を運びます。

絶版コミック漫画雑誌などを専門にあつかう、こちらの古書店。

店内には、カラフルな世界が広がっていました。

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天井近くには漫画家のサイン色紙、棚の角には昔懐かしいメンコも。

お店の方にお話をうかがうと

「今日は入口のショーケースにイチオシがあるよ!」

と教えてくれました。

覗いてみると・・・ある有名漫画家さんの直筆原稿が!

ツアー当日はどんなものがショーケースにあるか、今から楽しみですね。

 

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ルートの途中には、夏目漱石の記念碑もあります。

漫画とどのように関わってくるかは、ぜひ当日のお楽しみに!

 

ツアーでは、新旧の漫画にまつわるアレコレを交えながら

神保町ならではの見どころを巡る予定です。

 

今回ツアーの準備をしていて、ふと自分でも昔読んでいた漫画を読みたくなり

久しぶりに、昔大好きだった漫画のページをめくってみました。

すると、不思議なものですね。

いっきに当時の自分の記憶が蘇ってきて、懐かしさでいっぱいに。

 

図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー

タイムカプセルを開けるように、

あの頃のなつかしの漫画に、ふたたび会いに行きませんか?

本日から、お申込みを受け付けています!

詳しくは、→コチラから

Posted at:13:30

コンシェルジュ通信Vol.5:神保町のブックカフェ「チェッコリ」

今回は、今年7月にオープンした韓国専門ブックカフェ「チェッコリ」をご紹介します。

「本と街の案内所」の2軒隣のビルにあるので、

お店への行き方などお問い合わせも多く、ずっと気になっていたお店です。

 

 

 

ビルの3階にたどり着くと、お店のロゴ看板が目にとびこんできます。

入口から客席までのスペースには、月替わりで特集コーナーが設けられていて

つい、足をとめて見入ってしまいそう!

9月は猫の本特集でした♪

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そしてこの日は、ふだん翻訳のお仕事をしている店長の「ふる」さんが

「こんにちは!アニョハセヨ~」と、カウンターから元気に出迎えてくれました。

店長は交代制で、日本在住の韓国の方や、韓国に留学・在住経験がある日本人など、

両国の言葉でコミュニケーションがとれる方がつとめているのだとか。

 

店内は、書棚が客席をぐるりと囲むつくりになっています。

明るくておしゃれな内装は、日本にも留学経験のある韓国のデザイナーが手掛けたもの。

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書棚には、韓国語の原書日本語訳の新刊・古書がそろっています。

歴史、文学、芸術、児童書、料理、語学など、ジャンルも充実していて、

特に料理や語学などの実用書コーナーは人気があるのだそう。

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また、お子様連れの方がじっくり本選びをしていた児童書コーナーには

カラフルで可愛らしい挿し絵の絵本がたくさん!

こうして、棚で気になった本を見つけたら客席でゆっくり読むことができて、

欲しい本はその場で購入できます

お店にない本は韓国から取り寄せてもらうこともできます。

 

そしてなんといっても、本を読みながらいただけるドリンク&スイーツが

ブックカフェの楽しみのひとつ!

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チェッコリでは、コーヒーやアルコール飲料のほか

体にやさしい効果が期待できる3種類の韓国茶が用意されています。

中でも五味子茶(オミヂャチャ)は、飲んだ人の体調によって

甘味・酸味・苦味・辛味・塩味など味わいが変わる不思議なお茶とうかがって

早速チャレンジしてみることに。

クセがなく飲みやすい味で、フルーティな甘酸っぱさを強く感じました。

(老廃物とストレスをため込んでいるらしいです!)

 

お茶といっしょにいただいたパッペギは韓国の伝統菓子のひとつで、小豆を使ったお餅。

甘さひかえめでモチモチの食感、とても食べ応えのある一皿でした。(写真左)

 

 

お茶をいただきながら、本の街・神保町に出店した理由をうかがってみました。

「まずは、神保町が本の街である、ということ。

 そして、本が好きな人の集まる街で、

 韓国の文化に興味のある方から初めて触れるという方まで、

 幅広い層の方に親しんでもらいたいという思いがあったんです」

 

神保町に出店してすぐに、他の書店から案内されたという方もいて、

その情報網の素晴らしさに驚いたそうです。

「仲間の輪に入れていただけたようで、うれしくなりました」

神保町の古書店や新刊書店はお互いを認め合って、助け合っているのですね。

 

さまざまなお客さまが思い思いに過ごす様子を眺めながら、

この空間が、本の街・神保町の雰囲気になじんでいくまで

それほど時間はかからないのだろうなと感じました。

みなさんもぜひ、チェッコリに足をお運びください!

チェッコリ

【所在地】 神田神保町1-7-3 三光堂ビル3階

【営業時間】 火曜日~土曜日:12:00~20:00

【定休日】 日曜日、月曜日

詳しくは→コチラ

Facebookもやってます!

Posted at:13:30

コンシェルジュ通信Vol.4:四番町図書館ラウンジセミナー
「戦争体験者に聞く」レポート

終戦から70年を迎える今年、千代田区立図書館では

戦争を考えるさまざまな展示やイベントが開催されています。

千代田区立四番町図書館のエントランス脇にあるラウンジでは、

8月7日(金曜日)に「戦争体験者に聞く」と題して、

平河町二丁目町会会長の山口光弘さんを語り手、

千代田区文化財事務局の加藤紫識さんを聞き手にお招きした

セミナーが開催されました。

 

山口さんから戦争体験のお話をうかがう前に、

現在、四番町図書館のエントランスホールで開催されている

「戦時下のくらしと生活」展の展示品を加藤さんに解説していただきました。

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今回は、戦時中に千代田区で実際に使われていた道具が展示されています。

戦地におもむく兵隊さんにお守りとして渡した千人針には

「四銭(しせん=死線)を超える」という意味で

五銭玉が縫い付けてあるのがわかります。

虎の絵が描いてあるのは「虎は千里往って千里還る」

ということわざにちなんだとのこと。

千人針は女性1人につき1針ずつ縫ってもらうのですが、

「寅年の女性は自分の年の数だけ縫ってもよい」ということで、

年配の寅年の女性のところには千人針の依頼が多かったそうです。

展示を見ながら戦時下の生活に思いを巡らしたところで、

いよいよ山口さんからお話をうかがいます。

 

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山口光弘さんは昭和7(1932)年、千代田区平河町生まれ。

ひいおばあさんが明治時代に開業してからずっと、

平河町で豆腐屋さんを営んできたというご家庭で育ちました。

山口さんご自身は昭和14(1939)年に永田町小学校に入学、

戦争が激しくなった昭和19(1944)年に集団学童疎開をしました。

疎開先は山梨県の河口湖の近くの村。

富士山の映る河口湖で女子児童が洗濯をしている写真など、

当時の様子がよくわかる写真を見ながらお話をうかがいました。

お母さんに会いたくてトイレや布団のなかで泣いたこと。

主食がトウモロコシばかりでお腹が減ったこと。

「我が人生に食い物なし」と冗談を言ったら先生に叱られたそうです。

 

昭和20(1945)年の2月、6年生だった山口さんは中学校受験のため、

山梨県から千代田区へ戻りました。

そして5月24日の夜中から25日の朝にかけての空襲で、

山口さんの自宅があった平河町や麹町周辺も燃えてしまいました。

山口さんはお父さんと神田方面へ逃げたそうです。

自宅に戻ったら焼野原で、近所の人としばらくは防空壕で生活し、

その後、焼けトタンを拾ってきてバラックを建てて暮らしたそうです。

食べ物がないので国会前庭を畑にして、カボチャを作って食べたとか。

まもなく8月15日に終戦をむかえましたが、

食料は配給制が続き、戦争が終わったことを実感したのは、

GHQの宿舎が出来たのを見た時だったそうです。

 

質問コーナーでは参加者からさまざまな質問が寄せられました。

「麹町が空襲にあったとき、音は聞こえましたか?」

という質問に対する山口さんの

「落とされたのは焼夷弾だったので爆弾のような音はしませんでしたが、

 シュルシュルという音は聞こえました。」

というお話は、体験者にしかわからない実感がこもっていました。

 

夏休み中に開催されたセミナーということで、

参加者には小学生から大学生まで若い世代の方が多く、

親子で参加された方も目立ちました。

参加者のみなさんからは

「学校の授業で勉強した時には知らなかったことが聞けました」

「体験者ということで、その時の気持ちが聞けたのが良かったです」

「山口さんが小学生だった頃の体験をお話していただいたので、

 小学生の娘にもわかりやすかったと思います」

などの感想をいただきました。

 

終戦から70年が経ち、戦争体験者も高齢化がすすんで、

今回のように直接お話をおうかがいすることは、難しくなってきています。

山口さん、加藤さん、貴重なお話をありがとうございました!

 

今回のセミナーが企画されたのは、

千代田区教育委員会・千代田区立四番町歴史民俗資料館(当時)が

平成21年から平成22年にかけて行った区内生活史調査がきっかけです。

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『千代田の記憶―区内生活史調査報告書―』(千代田区教育委員会)

山口さんの体験談はこちらの報告書にも掲載されていますので、

ご興味のある方はぜひご覧になってみてください。

 

四番町図書館千代田図書館では現在、戦争に関する展示を開催しています。

この夏、戦争について改めて考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?

 

四番町図書館 文化財事務室連携展示

「むかしの道具展② 戦時下のくらしと生活」

【期間】8月6日(木曜日)~9月5日(土曜日)

【場所】四番町図書館=ラウンジ前ホール

千代田図書館&勉誠出版連携ミニ展示

「写真で知る東京空襲―『決定版東京空襲写真集』より千代田区を中心に―」

【期間】7月27日(月曜日)~8月31日(月曜日)

【場所】千代田図書館9階=調査研究ゾーン壁面

 

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勉誠出版『決定版東京空襲写真集』の詳細はコチラもご覧ください。

Posted at:10:50

コンシェルジュ通信Vol.3:東神田のブックカフェ「イズマイ」取材レポート

さて、今回はコンシェルジュ通信第3弾。

東神田にあるブックカフェ「イズマイ」をご紹介します。

 

「イズマイ」は東神田にある、パイコーヒーが人気のブックカフェです。

2013年の春にオープンし、今年で3年目のまだ新しいお店。

 

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店内に入るとさっそく本がお出迎えしてくれます。

 

店内は木で作られた本棚や家具に囲まれた空間で、

本を読みながらのんびりと時間を過ごすことができそうです。

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お店の看板メニューのひとつはミートパイ

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KIHACHIの百瀬壽郎(ももせとしろう)さん考案のパイ。

外側のパイはさくっとそしてふわっとしていて、

中のお肉のシンプルな味付けとマッチして、

ペロリと食べられてしまいます。

 

「食事は落ち着いてゆっくりと食べて欲しいから、

本を読む時間に小腹がすいた時には片手で気軽に食べられるパイを提案したい」

そこには、東神田に姉妹店「フクモリ」という定食屋も営む会社ならではの

心意気が感じられました。

 

夏のおすすめ期間限定メニュー「珈琲かき氷」だそうです。

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コーヒーのシロップをかけたかき氷ではなく、

コーヒーそのものを凍らせた氷から作っているので、

味が薄まらずに最後まで続くとのこと。

暑い夏のぜいたくなおやつにぴったりですね。

 

イズマイで販売されている本は、

book truckという移動販売型書店を営む三田修平さんが監修しています。

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販売しているのは、例えば料理の本

良質な本がたくさん並んでいます。

 

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また月に2~3回店内で行われている様々なイベントに関連した本

多肉植物や苔、靴磨きなどの生活や文化に密着したテーマが多いようです。

 

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また新刊書籍はもちろん、どこかを旅して渡ってきた古書も並んでいます。

 

三田さんの選書は「イズマイ」にピタリと合致していて、

本がお店を説明してくれているかのようでした。

 

つい気になって、「本、売れてますか?」とうかがってみると

「時折『店内を撮影に使わせてほしい』という依頼があるのですが、

不思議なことにその撮影の方々が本を買ってくださることも多いんですよ」

というお話をしてくださいました。

そのお店自体を「イイ!」と思った方々に

きちんとひびく本が選書されているというのは素敵なことです。

 

東神田という街と、木に囲まれたぬくもりある空間、

気持ち良く組み込まれた本棚と本たち、

工夫を凝らした食べ物・飲み物

そのすべてがみごとに調和して重なり合い、

イズマイという空間をより深みのある場所に作り上げているのだなと思いました。

それが周辺で働く・住むお客さんたちに受け入れられ、

愛されている理由なのでしょう。

 

このようなお店を見ると、千代田区神田は、

本が息づく素敵な仕事ができる場所なんだなと改めて感じます。

みなさま、ぜひイズマイさんに足を運んでみてください。

 

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イズマイ

【所在地】 東神田1-14-2 パレットビル1F

【営業時間】 月曜日~土曜日:午前10時~午後9時

(Food L.O 午後8時/ Drink L.O 午後8時30分)

 日曜日:午前10時~午後7時

(Food L.O 午後6時/ Drink L.O 午後6時30分)

【定休日】 不定休

詳しくは→コチラ

 

イベント情報:土鍋お料理教室「イズマイ食堂」

【場所】イズマイ

【日時】8月26日(土曜日)、27日(日曜日)

    午後7時~午後9時

【参加料金】4,000円

申し込み方法など詳細は→コチラ

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Posted at:10:40

コンシェルジュ通信Vol.2:お客様になって街歩き見学会を体験してきました!

 

千代田図書館コンシェルジュは、館内の総合案内や館内ガイドツアーのほかに

千代田区内の文化施設やイベント、店舗情報などのご案内も行っています。

日ごろから区内の情報収集につとめ、時には案内される側に立って

お客様目線から学ぶための研修を行っています。

 

今回は、6月1日月曜日に開催された

「東京国際フォーラム・日生劇場を訪ねて」街歩き見学会に

コンシェルジュ2人が参加したときの様子をご紹介します!

 

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見学会は東京国際フォーラムのガラス棟地下1階からスタート。

案内してくださったのは、NPO法人建築から社会に貢献する会の方々です。

近隣にお勤めの方や、建築関係のお仕事の方など20名程が参加していました。

東京国際フォーラムはガラス張りの外観が素敵な建物ですが

中に入って見上げると、吹き抜けの大空間と天井の鉄骨の迫力に圧倒されます。

 

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「天井までの高さはおよそ60m、長さは200mあります。

建物は、そばを通る線路のカーブにあわせて、船の形をしているんですよ」

との解説を聞いて、より一層、建物の大きさとユニークさを実感しました。

 

東京国際フォーラムは、旧東京都庁舎が新宿に移転した跡地に

旧都庁に替わる新たな東京のシンボルとして、1997年にオープンした大型文化施設です。

この土地や建物の歴史は、ガラス棟のスロープの写真パネルで見ることができます。

 

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また正面入り口には、江戸城を築いた太田道灌(おおたどうかん)の像(写真左)や

旧都庁の跡地であることを示す東京府庁舎跡石碑(写真右)など

東京都の歴史が感じられるスポットがあることを、今回初めて知りました!

みなさんはご存じでしたか?

 

このあとは大手町のオフィス街を徒歩で移動し、日比谷にある日生劇場へと向かいます。

 

1963年に開館した日生劇場は、当時の日本生命社長・弘世現(ひろせげん)氏の

「子どものために本物の空間を」という思いが込められた青少年のための劇場です。

開館から50年以上を経ても雰囲気が変わらないように、当時のスタイルを保ち、

補修して使い続けている設備が多いのだとか。

利用者が多少なりとも不便を感じそうなことは、

スタッフ同士で連携をとり、すべてマンパワーで対応するのだそうです。

お客様に満足していただくことを第一に考えて動く、というおもてなしの姿勢に

あらためて気が引き締まる思いがしました!

 

劇場の中には、非日常の空間が広がっていました。

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ガラスタイルの装飾や、天井にちりばめられた2万枚のアコヤ貝がキラキラ輝きます。

壁や天井は見た目が美しいだけでなく、うねうねとした曲面になっていて

これが素晴らしい音響効果を生むのだそうです。

じっと眺めていると、生き物のお腹の中にいるような不思議な気分に。

解説によると、舞台の上から劇場全体を見渡すことができる役者さんは、

『大きな存在に抱かれているような』気持ちになるのだそうです。

 

このほか日生劇場では、廊下の隅々から階段の裏側、お手洗いに至るまで

職人のこだわりが詰まった空間づくりを見せていただき、見学会は終了。

 

特色のちがう2つの建物を見学し、それぞれの果たす役割を知り

千代田区内の施設の歴史や魅力に触れることができました。

また、大人数のお客様に気を配りながらの移動と

全員に伝えるご案内のむずかしさを実感し、多くの学びを得ることができました。

これからのご案内にしっかりと活かしていきたいと思います。

 

図書館へお越しの際は、ぜひコンシェルジュブースへお立ち寄りください。

千代田区の魅力の数々をお伝えできるよう、日々情報収集してお待ちしています!

 

NPO法人建築から社会に貢献する会

公式サイトはコチラ

Posted at:17:00

コンシェルジュ通信Vol.1:コンシェルジュ亀山おすすめの1冊

 

今月から毎月「コンシェルジュ通信」として、

千代田図書館コンシェルジュの視点から本に関する話題を

お届けしてまいります。

今回はコンシェルジュ亀山から、

2015年4月に刊行されたばかりの1冊を紹介します。

 

 

千代田区ゆかりの文学者、泉鏡花。

2013年には生誕140周年ということで、

その作品を美しい絵本にした『絵本化鳥』が発行され、

千代田図書館でも原画展サイン会&親子イベント

開催されたのを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

 

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あれから2年、『絵本化鳥』の挿絵を手掛けた

イラストレーターの中川学さんによる、

泉鏡花作品の絵草子『朱日記』が刊行されました。

 

『絵本化鳥』は小学生以下のお子さまでも読めるように

鏡花の原文を易しく編集した「絵本」でしたが、

今回の『朱日記』は鏡花の原文そのまま、

中高生~大人向けの「絵草子」です。

 

主人公は、とある小学校の教頭補である雑所(ざっしょ)先生。

五月半ばにもなるのに肌寒い、

風の強い日の昼前から物語は始まります。

 

雑所先生はその前日、

山のなかで赤合羽を着た不気味な坊主に出会い、

その坊主から「城下を焼きに参るのじゃ。」

と告げられたことを気にしています。

 

物語が進むにつれて、不穏な予兆は少しずつ積み重なり、

ついに街は大火災に襲われてしまうのですが、

どうやらその原因はこの世ならぬモノたちの、

恋愛のもつれのようで…。

 

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 『朱日記』(泉鏡花/文 中川学/画 国書刊行会)

 

今回、中川さんの描く『朱日記』の世界は、

モノクロームが基調の画面に「朱色」が効果に使われていて、

すこしずつ高まる火災の予兆が見事に表現されています。

カバーの下には物語のキーワードになるぐみの実

イラストが描かれている、という凝った装丁(写真右)。

 

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本の見返しやヘドバン(中身の背の上下に貼りつける飾り布)も

目のさめるような朱色(写真左)。

扉は日記帳に赤い炎が重なるような凝った演出で(写真右)、

図書館で借りて読むだけではなく、

自分の手元にも置いておきたくなる1冊です。

 

図書館で借りた本を自分でも購入したいと思った時は、

千代田図書館コンシェルジュの「書籍購入サポートサービス」

をご利用ください。

千代田図書館近隣の書店へ在庫確認や取り置きの依頼を行います。

 

『朱日記』発売記念オリジナルアニメーション公開中!

『絵本化鳥』の原画展の際に館内で放映していたもの

と同じスタッフによるオリジナルアニメーションが

コチラから公開されています。

Posted at:15:30