「しょうけい館」が移転、リニューアルオープン

戦傷病者及びその家族等が体験した戦中・戦後の労苦を伝える資料を収集・保存し後世に語り継ぐ、戦傷病者史料館「しょうけい館」が10月25日に移転、リニューアルオープンしました。

この度、九段南から九段北1丁目のビル2・3階へ移転。移転しても、千代田図書館からは徒歩7分ほどと近い距離です。

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▲受付と企画展示室は2階にあります。

3階フロアは常設展示室。移転に合わせ展示もリニューアルしています。

戦中~戦後の史料や証言、野戦病院を再現したジオラマなどに、新たに映像やアニメーションを交えて、この国が辿った戦争の足取りと記憶を、誰にでも伝わりやすい形で展示しています。

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▲戦地で傷を負った瞬間の証言と、受傷の跡が残る帽子やひび割れた眼鏡などを収めた展示ケース。

終戦後も後遺症が残る怪我や病気を負った人々と、生活を支えた家族がいました。戦争を体験していない世代が教科書や本から歴史を学ぶだけでは、その生活の苦労はなかなか想像できないことかもしれません。

展示では、戦時下また終戦後、戦傷病者とその家族がどのように療養生活を送り、社会の中で生きたかについても詳しく知ることができます。

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▲こちらは、義手や義足を身に付ける体験コーナー。手に取ってみると、その重さに驚きます。

また2階には企画展示室、図書室、シアターもあります。

現在、企画展示室では、ラバウルの戦地で左腕を失う怪我をしながら、帰還後に紙芝居画家、その後漫画家となり多くの作品を残した水木しげるさんの歩みをたどる展示「武良茂(水木しげる)の人生」を開催しています。

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図書室では戦傷病者の体験記や、医療福祉施策に関する資料などを閲覧できます(館外貸し出し不可)。また、文献・実物資料や戦傷病者の証言を検索できる情報端末も設置されています。

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シアターでは戦傷病者の証言を収めた映像の上映のほか、次世代の語り部による講話会も定期的に開催されています。詳しくはこちらをご覧ください。


毎日のように世界各地の戦争のニュースを目にする今だからこそ、戦争の痛みと労苦を"自分ごと"としてとらえるきっかけとして、幅広い年代の皆さんにご覧いただきたい展示です。

リニューアルしたしょうけい館に、ぜひ足をお運びください。

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しょうけい館

【所 在 地】 千代田区九段北1-11-5 グリーンオーク九段2階・3階

【開館時間】 午前10時~午後5時30分(入館は午後5時まで)

【休 館 日】 月曜(祝日または振替休日の場合はその翌日)

       年末年始(12月28日~1月4日)

【入 館 料】 無料

詳しくはこちらをご覧ください

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Posted at:17:40