大学生が選んだ「読みたい文庫」の展示を開催中です!

現在、千代田図書館9階 文庫の書架上で、展示「本と出会う 本を語る」が開催中です!

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この展示は、書評の専門紙「週刊読書人」で行われた「本屋さんに行って好きな文庫本を買い、その本を選んだ理由を語る」という企画を紹介するものです。

本を選んだのは、二松学舎大学、成城大学、大東文化大学の学生3人。「週刊読書人」では大学生が書評を執筆する「書評キャンパス」を掲載しており、今回はスピンオフ企画として大学生3人が神田神保町の東京堂書店で文庫本を各6冊選び、それぞれの選書についてコメントを寄せました。展示では、選んだ文庫本18冊をコメントともにご覧いただけます。

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千代田図書館の文庫本はオレンジ色の棚が目印。「26」「27」の書架の上に展示しています。

選書した本のうち、3冊がこちらです。

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『田舎教師』

田山 花袋/著

新潮社


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『広告の会社、作りました』

中村 航/著

ポプラ社


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『馬の世界史』

本村 凌二/著

中央公論新社


なぜこの本を選んだのか。「友達にすすめられたから」「ビブリオバトルで紹介されているのを見たから」「作家の名前だけ知っていて、何か一冊読んでみたかったから」「なんとなくタイトルや装幀に惹かれて」...などなど、本の数だけその理由があります。

展示パネルには、大学生3人のコメントのほか、選書後の対談も掲載しています。(掲載している本の所蔵館や所蔵場所については、展示パネルをご覧ください)

大学生のコメントを参考に、いつもと違った視点で本を選んでみてはいかがでしょうか。

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展示「本と出会う 本を語る」

【展示期間】 開催中~当面の間

【展示場所】 千代田図書館9階 文庫書架上

【企画協力】 週刊読書人

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千代田図書館9階で開催中の、週刊読書人「書評キャンパス」からのセレクション展示「書評キャンパス ~二松学舎大学編~」も、合わせてご覧ください♪


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また千代田図書館では、この他にもバラエティ豊かな展示を開催中!

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国立劇場 歌舞伎・文楽公演 ポスター展―ありがとう、そして、これからも―

【展示期間】 開催中~11月25日(土曜日)

       ※期間中に展示内容の入れ替えがあります

【展示場所】 千代田図書館9階 展示ウォール

【共  催】 千代田区、独立行政法人日本芸術文化振興会

古い本は、こうしてよみがえる 千代田図書館所蔵「内務省委託本」修復

【展示期間】 開催中~10月20日(金曜日)

【展示場所】 千代田図書館9階 地域連携コーナー

【協  力】 藤井敬子氏

狩野派戦略特集

【展示期間】 開催中~10月20日(金曜日)

【展示場所】 千代田図書館9階 プラスアート

絵はがきとして写し出された関東大震災

【展示期間】 開催中~10月20日(金曜日)

【展示場所】 千代田図書館9階 新書コーナー書架上

図書館が妖怪だらけ!

【展示期間】 開催中~9月23日(土曜日)

【展示場所】 千代田図書館10階 児童書コーナー

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新しい本や地域の情報との素敵な出会いを見つけに、ぜひ千代田図書館へお越しください♪

Posted at:15:30

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信vol.40:
防災訓練を行いました!

日比谷図書文化館では消防法の定めに従い、管轄の丸の内消防署のご指導のもと、年2回(夏・冬)防災訓練を実施しています。

今年度は8月21日(月曜日)の休館日に防災訓練を実施しましたので、その様子をご紹介します。

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午前10時30分から訓練のオリエンテーションを行い、それぞれ決められた役割の配置についたあと、11時から開始しました。

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オリエンテーションの様子。

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今回の想定:当館地下1階 バリアフリートイレ内に捨てられていた、

      たばこの火が火元となり、炎が天井に達し初期消火が困難になった。

11:00 出火。

     火災警報機で出火場所を特定し、消火係が消火器による初期消火。

11:05 初期消火が困難な状況となり、利用者を屋外へ避難指示。

 ~  職員が各階に逃げおくれた利用者がいないか確認しながら避難。

11:15 日比谷公園の避難場所に避難及び点呼。

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日比谷公園に避難の様子。

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訓練終了後、丸の内消防署の署員から、「今後の自衛消防力の向上につながるよい訓練になったこと、火災が起きた時の心得」の講評をいただきました。

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最後に水消火器を用いて、消火器訓練を行いました。

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~関東大震災から100年~

大正12年(1923年)9月1日に発生した関東大震災から100年を迎えました。

関東大震災では、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県で震度6を観測したほか、北海道道南から中国・四国地方にかけて広い範囲で震度5から震度1を観測しました。(当時の震度階級は震度0から震度6までの7階級でしたが、現在の震度では7相当の揺れであったと推定されています。)

この地震は、11時58分に発生し、昼食の時間と重なったため、多くの火災が発生し被害が拡大したうえ、津波や土砂災害も起こり、死者・行方不明者10万5千余にのぼりました。

「災害は忘れたころにやってくる」とも言われていますが、日ごろから各ご家庭でも火災や災害に対する備えをしましょう!

参考資料:令和5年防災白書(内閣府)

☆主な出火原因☆

 1位 たばこ

 2位 たき火の不始末

 3位 コンロ

☆家庭での火災への備え☆

 ・火災報知機の設置と定期的な点検

 ・消火器の設置

 ・火災用避難用具(避難はしごの準備や使い方の確認)

☆火災が起きてしまったら☆

 初期消火に努めるとともに無理をせず、屋外に迅速に避難しましょう

参考資料:令和4年版消防白書

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日比谷図書文化館1階 特別展示室にて、9月1日~11月26日まで

関東大震災100年特別展「首都東京の復興ものがたり-未来へ繋ぐ100年の記憶-」が開催中です。

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千代田区指定文化財「旧神田区復興小学校建築関係文書」や水野家所蔵「関東大震災アルバム」など初公開の資料も展示されています。

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【開催期間】 開催中~11 月26日(日曜日)

       前後期で展示替えあり

       前期:9月1日(金曜日)~10月15 日(日曜日)

       後期:10月20日(金曜日)~11月26 日(日曜日)

【休 室 日】 10月17日(火曜日)~10月19 日(木曜日)

【休 館 日】 第3月曜日

【開室時間】 月曜日~木曜日・土曜日 午前10時から午後7時まで

       金曜日 午前10時から午後8時まで

       日曜日・祝日 午前10時から午後5時まで

       ※最終入室は閉室の15分前まで

その他、詳細につきましてはこちらをご覧ください

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特別展関連図書展示

関東大震災の発生から復興までの道のりを記録した資料や、今後起こりうる災害に備え、地震の知識や備蓄品など身を守る方法を学ぶ資料を展示しています。

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【開催期間】 開催中~11 月26日(日曜日)

【休 室 日】 10月14日(土曜日)~10月15 日(日曜日)

【休 館 日】 第3月曜日

【場  所】 2階図書フロア パープルゾーン三角台

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新聞が記録した関東大震災直後のリアル

関東大震災直後に発行された新聞は何を伝え、どう記録したのか。区教育委員会所蔵の当時の新聞を読み解く資料を展示しています。

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【開催期間】 開催中~11 月26日(日曜日)

【休 室 日】 10月14日(土曜日)~10月15 日(日曜日)

【休 館 日】 第3月曜日

【場  所】 3階 エレベーターホール

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特別研究室企画展示「震災の記録と復興の足跡」

明治東京地震、関東大震災の記録を紹介するとともに市政専門図書館所蔵の関東大震災復興関連資料を展示しています。

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【開催期間】 開催中~10月31日(火曜日)

【休 館 日】 第3月曜日

【開室時間】 月曜日~金曜日 午前10時から午後8時まで

       土曜日 午前10時から午後6時まで

       日曜日・祝日 午前10時から午後4時まで

【場  所】 4階 特別研究室

その他、詳細につきましてはこちらをご覧ください

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Posted at:11:00

【展示】夏休み子どもイベントレポート

楽しかった夏休みも終わり、2学期が始まりました。

千代田図書館では、区立図書館3館九段生涯学習館でこの夏に行った、小学生向けイベントの様子を紹介する展示を開催中です!

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千代田区立図書館では「図書館で学ぼう!夏のわくわく課外授業2023」として、夏休み期間中の小学3年生~6年生を対象としたさまざまな講座を行いました。

千代田図書館が開催した講座「関東大震災から学ぶ みんなの防災」「植物の絵を描こう みつけた!身近な草花」に加え、今年度は日比谷図書文化館四番町図書館も課外授業に加わり、それぞれ楽しい講座を開催しました。

また、今回の展示では千代田図書館からほど近い九段生涯学習館に初めて参加いただき、8月に開催した小学生向けイベント「昆虫標本づくりに挑戦してみよう!」の様子をレポートしています。

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それぞれの講座で子ども達がいきいきと学ぶ様子を、ぜひご覧ください♪

展示「夏休み子どもイベントレポート」

【展示期間】 開催中~9月21日(木曜日)

【展示場所】 千代田図書館 第2展示ウォール


イベントレポートの展示に合わせて、各館のイベント担当者が選んだ、講座に関連するおすすめの本も紹介しています。

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子どもから大人まで気軽に学べる本を選んでいますので、合わせてお楽しみください!(展示資料はすべて貸出可、貸出中の場合はご了承ください)

Posted at:16:10

コンシェルジュ通信Vol.67:和紙の魅力をお届け

千代田図書館のコンシェルジュブースでは、和紙を使った折り紙作品の展示「紙のまち神保町~夏編~」を行っています。

神保町は世界一の本の街ですが、その本づくりに欠かせないのは紙。神保町は「紙のまち」とも言えるのでは?という発想から、和紙の魅力を伝える展示を企画しました。

実際に私たちが和紙で作品を作っています。

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和紙で作るのは、夏を感じさせるアサガオクワガタカブトムシ、そしてデメキン

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まず和紙を選びに、神保町のさくら通りにある山形屋紙店を訪れました。

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創業明治12年の和紙専門の老舗「山形屋紙店」。

店内は、様々な種類の紙製品や和紙が並びます。

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和紙には、洋紙とは違った風合いが感じられます。

どれにしようかと和紙に手を伸ばすと、ふんわり柔らかいものから、触ると少しザラザラしたものまで、一枚一枚違った独特の手ざわり。

そして思ったより厚みがありました。

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折り紙に使いやすい紙はどれかをお店の方にも相談しつつ、展示作品にはこちらの和紙をセレクト。

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揉んでしわを入れる「もみ紙」とよばれる和紙です。

折り紙は、千代田図書館の所蔵からこちらの2冊を参考にして、和紙で作りました。

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『写真でわかる決定版おりがみ大百科』

山口 真/著

西東社


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『おりがみ大百科』

小林 一夫/監修

実業之日本社


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和紙で実際に折ってみて気づいたのは、「折りやすい!」ということ。

最初は「和紙は厚みがあるから、折るのは難しいかな...」と不安がありました。しかし、折り直しても跡が残りにくく、調整しやすかったです。

また、和紙は厚みがあるので、立体的に表現しやすいと感じました。

このほか、山形屋紙店では折り紙専用の和紙の扱いもあります。

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身近にある和紙というと、障子や、書道紙、茶道で使う懐紙など多くの和紙を思い浮かべるなかで、実は"お札(紙幣)も和紙でできている"と教えてくださったのは、山形屋紙店の方でした。「実はみんな、和紙をほぼ毎日見ているし、触っているのよ。」というお話に、改めて、私たちの身近にある和紙について、もっと知っていきたいと思いました。

ぜひ、夏休みのこの時期に、和紙の魅力に触れながら折り紙を折ってみてはいかがでしょうか。

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山形屋紙店

【場  所】千代田区神田神保町2-17 

【営業時間】午前11時〜午後5時(営業時間短縮中)

【定 休 日】土曜日・日曜日・祝日

詳しくはコチラ

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Posted at:14:00

【レポート】夏のわくわく課外授業2023
植物の絵を描こう みつけた!身近な草花


7月30日(日曜日)千代田区役所1階 区民ホールにて「植物の絵を描こう みつけた!身近な草花」を開催しました!

小学3年生から6年生までを対象にした「夏のわくわく課外授業」の講座ですので、当日はたくさんの小学生が参加しました。

今回は千葉県の絵画教室「ちっちのアトリエ」主宰であるアーティスト ちっちさんを講師にお招きし、魅力的な植物の絵の描き方をレクチャーしていただきました。

はじめに、ちっちさんが今日の授業で一番大切なことを伝えてくれました。

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「上手く描こうとしなくても大丈夫。完成しなくてもいいんです」

「それよりも、今日みんなで草花をあつめて、いっしょに絵を描いて楽しく過ごしたって思い出を持ち帰ってほしいです」

絵を描くのに大事なのは、楽しむことですよね。みんなワクワクした面持ちです。

早速、区役所を出て「中坂児童遊園」まで歩いて植物探しに出かけます。

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この日の最高気温はなんと35度

強い日差しの中、日陰を歩き、水分補給をしながら向かいました。

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公園に到着すると、早速草花集めが始まりました。みんな夢中に探します。ちっちさんやスタッフも手伝いながら、ビニール袋いっぱいに草花を集めます。中には虫や石、大きな木の枝を発見する子も......!?

区民ホールに帰ると、一旦休憩。

その間、ちっちさんはさらさらとホワイトボードにお手本を描いていきます。筆の速さに図書館スタッフもびっくり。

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休憩が終わると、いよいよ絵を描く時間です。

みんなの机の上には、集めてきた植物をお手本として乗せるためのコピー用紙と、絵を描くための画用紙があります。さあ、お手本そっくりに描けるでしょうか?

「葉っぱの筋『葉脈』を描くことや、ちぎれている部分・汚れている部分などもしっかり見て描くのがコツ」とちっちさん。

うまく描くことよりも、しっかり観察して描くことを大切にするよう伝えてくれました。

「しっかり観察して描く」という言葉は、講座を通してちっちさんが何度も繰り返し呼び掛けていました。

葉っぱに顔がくっつきそうなほど目を近づけて観察する子や、お手本の草花がコピー用紙に形作る影にまで注目して描く着眼点の鋭い子もいます。

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ちっちさんはみんなの机を見て周り、「これは難しいよね、よく描けているね」「こういう風に塗ると上手くいくよ」と声をかけていました。

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先生に教わるだけでなく、お友だち同士で教えあう場面も。「これ、にてるかな?」と作品を見せ合ったり、「それってどうやって塗ったの!?」と、新しい描き方を共有して盛り上がる光景も見られました。

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すてきな作品が完成!

画用紙いっぱいに大胆に大きな葉っぱを描く子や、小さな草花を丁寧にたくさん並べて描く子など、それぞれの個性が輝く絵が並びました。

集めた草花はおうちに持って帰って、ぜひ続きも描いてみてくださいね。

ちっちさん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!

Posted at:10:10

【レポート】夏のわくわく課外授業2023
関東大震災から学ぶ みんなの防災


毎年夏休み期間、小学3年生から6年生までを対象に、学校とはひと味違う学びの時間を体験するイベント「図書館で学ぼう!夏のわくわく課外授業2023」を、今年も行いました!

7月29日(土曜日)千代田区役所1階区民ホールで開催した講座は「関東大震災から学ぶ みんなの防災」

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千代田区内にある防災専門図書館の司書・学芸員の堀田弥生さん矢野陽子さんをお迎えし、今年で発生から100年を迎える関東大震災について、その時何が起こったか、子どもたちにもわかりやすく教えていただきました。

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講座は「みんなは"関東大震災"を知っていますか?」と、堀田さんの問いかけから始まりました。

「知ってる」「聞いたことある」と、ほとんどの参加者の子どもが手を挙げます。でも、言葉として知っていても、具体的にどんなことが起きたか知っている子は少ないのでは?

まずは写真や動画で、100年前の東京がどんな街だったか、人々はどんな暮らしをしていたかを見てみます。国立映画アーカイブが所蔵する「関東大震災映像デジタルアーカイブ」では、震災後に文部省が監修して制作された記録映画などの資料を見ることができます。

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関東大震災で亡くなった人はおよそ10万5,000人。これは日本で起きた自然災害で最大の死者数で、その9割が火災で亡くなったといわれています。

みんなの手元に配られたのは、千代田区役所周辺の地図が印刷された透明のフィルム。ここに、会場である千代田区役所や自分の家、自分の小学校、今日使った地下鉄・電車の駅など知っている場所にマジックペンで印をつけていきます。

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間に挟んであった紙を抜くと、下にはもう1枚の地図が。これは防災専門図書館が所蔵する『東京市火災動態地図』といって、関東大震災後に発生した火災が広がった範囲や時間を調べ、記録したものです。いま印をつけた身近な場所が、100年前の火災でどのような状況だったか、当時の地図で見てみます。

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地震が起きたのがお昼時で火災が発生しやすかったことは知られていますが、他にも台風の影響で風が強かったこと、当時は家財道具を持ち出して逃げるのが一般的だったことなど火災が広がった複数の原因を、関東大震災を記録した様々な資料から知ることができました。

講座の後半は、関東大震災のことを知ったうえで、これから起こるかもしれない地震に対してどんなことができるかを考えました。

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大きな地震が、家にいるときに起こったら?小学校の校庭で起こったら?千代田図書館で起こったら?それぞれの場所で気をつけなければいけないこと、また日頃からできる備えについても、資料や映像を見ながらみんなで考えました。

また、家の中では高いところにものを置いていないか、固定していない家具はないかなど、危険なところを日頃から見つけて改善すること、もしもの時のために水や食料を備えておくこと、避難場所を決めておくことなど、家族皆さんで考えてほしいことについても、矢野さんから参加者へ伝えました。

そして講座の最後には、千代田図書館の司書から3冊の本の紹介をしました。どれも今日の講座に関連する本で、防災のことや地域のことを知るのに役立つ本ばかりです。講座で学んだことをもっと知りたい、調べたい!と思ったら、ぜひ図書館に来てくださいね。

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「100年前の災害」と聞くと、想像できないとても遠い昔に思えますが、映像や写真、そして地図や本などの資料から当時の状況を知ることは、この先の災害への備えにつながることを子どもたちに知ってもらえる講座となりました。

堀田さん・矢野さん、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

Posted at:10:00

【MOFCAの庭からごきげんよう】窓ぎわのトットちゃん

千代田区障害者よろず相談MOFCAと連携し、おすすめの本をご紹介いただいている連載【MOFCAの庭からごきげんよう】。第9回目をお届けします。

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みなさま、こんにちは。暑中お見舞い申し上げます。今月投稿のMです。

今月の本は『窓ぎわのトットちゃん』

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『窓ぎわのトットちゃん』

黒柳 徹子/著

講談社

「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」
テレビの歴史の1ページ目から出演し、今もなお活躍する国民的な著名人 黒柳徹子さんの著書『窓ぎわのトットちゃん』。皆さんも子どもの頃に読んだことあるのではないでしょうか。この冒頭のフレーズは、校長先生が小学生のトットちゃんに繰り返し言うひとことです。

小学校に入学したものの、集団行動がよく理解出来ずに自由に活発に動くトットちゃん(黒柳徹子さんの幼名)は、楽しく通っていたはずの小学校を退学になります。困ったトットちゃんのお母さんがそんなトットちゃんに合う学校をと探してきた「トモエ学園」に転校。トットちゃんは校長先生に出会います。初日の面接で校長先生にノンストップで4時間も自分のことを話し尽くし、優しく"これで君もここの生徒だよ"と伝えられます。

そして学校生活では校長先生が折りに触れかけてくれる、この冒頭の言葉に安心するのです。そしてこのフレーズはその後の黒柳徹子さんの人生に寄り添う言葉になったと言います。

私はこのフレーズと、その時の先生とトットちゃんの雰囲気を、時折ふと頭に浮かべます。本当にそうだ。この世の中に悪く生まれてくる人などいないですよね。私もよく頭の中で「みんな本当に、本当はいい子だ」と考えるのです。そしてこの考えは自分も安心し、自分に余裕が出来ます。この本は子どもの頃に読んだのですが、大人になってから読み返し、この言葉が含む色々な意味に心をぐわっと掴まれる気がしたのです。

障害者支援というカテゴリーの中で仕事をしていると、障害はなんだか特別なことであり、仕分けられるのが普通のことのように思いがち。ですが、そもそもこの種類分けは本人達ではなく、仕事をする上の必要から、社会に作られたもの。

人はみんな同じはず。障害や問題を見るのではなく、その人(子)自身を見ることの大切さを、時に明確にしたいのです。

世の中はいろんな人がいて、共生している。そんな当たり前のことを、忘れがちですよね。

本の中のトットちゃんは、自由で素直です。嬉しいことをストレートに感じて、わからないことをすぐに聞く。その自由さは羨ましい一方、確かに今なら発達障害のカテゴリーで支援を受けることになるんだろうなと思います。果たしてカテゴリーや支援が必要なのか、私には不明です。

分けるから偏見が起こります。どんな人がいてもいいのにと思うところが大きいのです。身体障害があったり、色々な癖のある面白い子ども達が混じり合って毎日を過ごすともえ学園が、全て包み込んでいる世界。憧れます。世界中でミリオンセラーになった理由の一つは、こんな学校があったらいいな、という気持ちでしょう。でも40年、なかなか日本に誕生しないみたい。

長くなったので簡単に紹介しますが、お弁当の「海のもの、山のもの」を入れるところと、いただきますの前に歌う「よーくー噛めよ」のところ私が一番好きな話です。え?なんのこと?と気になる人は、ぜひこの本を読んでみてください。(校長夫人の芋の煮っ転がし、食べてみたいのです。)

最後に。この文章を書いていて、ふと知人にこのブログの話と本のタイトルを伝えたら、なんと発売から40年以上、「あの校長先生の雰囲気は表せないから」という理由で映像化されていなかったこの本が、今年の12月にアニメで映画化されると聞きました。びっくり!

校長先生は、初めてトットちゃんに会った日も、空襲でトモエ学園が焼けてしまった日も、黒の三つ揃えを着ていました。それは紛れもなく正装であり、子どもたちに敬意を持って接するという校長先生の気持ちの表れだと思います。

アメリカの爆撃機B29からいくつも焼夷弾が落とされた夜、トモエ学園は焼けました。その様子をじっと見つめていた校長先生は、隣に立つ息子に「おい、今度は、どんな学校、作ろうか?」と声をかけます。彼の子どもに対する愛情と教育への情熱は、学校を包む炎よりもずっと大きかったのです。



相談窓口としても、千代田区障害者よろず相談MOFCAをどうぞご利用ください。どんなささいな事でも結構です。

みはらしの良い居場所スペースもありますので、ただ休んでご自分のリラックスの場としてのご利用も大歓迎です。お待ちしております。

皆様、猛暑にてご自愛くださいませ。



MOFCAの連載【MOFCAの庭からごきげんよう】は、隔月の第2週目に更新します。

次回は10月です。どうぞお楽しみに!

千代田図書館9階 コンシェルジュブースで開催中の展示コーナー「MOFCAの庭からごきげんよう」も、この夏リニューアルしました!

これまでにブログで紹介した本を1冊ずつ展示していきます。ぜひお立ち寄りください。

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Posted at:10:30

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信 vol.39:
今年も夏の暑さを和らげる打ち水が始まりました☆

今年も本格的な夏の訪れにあわせて、日比谷図書文化館も夕方のひと時、職員が「打ち水」を始めました。

この「打ち水」は、千代田区全域で広く行われているものですが、日比谷図書文化館も参加している「エンタの街 日比谷打ち水月間2023」の取り組みで行っています。

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【打ち水実施期間】開催中~8月31日(木曜日)月~金曜日(祝日除く)

         17時頃実施 雨天中止

【実施場所】日比谷周辺の企業・施設各所

      日比谷図書文化館では施設外周

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日比谷図書文化館の打ち水の様子

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7月21日(金曜日)「エンタの街 日比谷打ち水月間」オープニングセレモニーに千代田区観光協会観光大使「リラックマ」も登場!

日比谷の打ち水は、劇場や映画館、ホテルが立ち並び、東京の文化を象徴するエンターテインメントの街として親しまれています。この街を愛する企業や施設関係者が結束して、日比谷の街に涼を届けるために2011年に始まり、コロナ禍での中止はあったものの、今年で11回目の恒例行事となっています。

セレモニーにも日比谷を訪れたたくさんの方が参加されていました。

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当日の打ち水で地表温度が39度から31度に下がり、一帯が涼やかな風に包まれました。

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夏の暑さを和らげる昔ながらの知恵として、家の門前に打ち水をしていました。土埃を鎮め、清々しくお客様をお迎えし、また苔や敷石などを濡らすことで表情を作り庭を演出する効果として行われてきた「打ち水」。

最近、夏のヒートアイランド対策として広く見直されるようになりました。

各家庭でもできる簡単な「打ち水」は、①お風呂の残り水や雨水などの二次利用水を使用して、②朝や夕方などの涼しい時間帯に行い、③日向よりも日陰で、風通しの良い場所で行いましょう。

【打ち水に必要な道具】
230801-5.jpg バケツやひしゃく

【使用する水】
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【打ち水】
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イラスト:日比谷図書文化館 受付コンシェルジュ

日比谷公園*花だより

まぶしく輝く夏空に響きわたるセミの声、今年も夏本番となりました。今回は心の涼を求めて、打ち水タイムの夕方に日比谷公園を散策し見つけた四季の花をお届けします。撮影:7月29日
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サルスベリ。木肌がツルツルで冷ややかな感じがします。心の涼に一票!

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アメリカノウゼンカズラ。ぶら下がる枝の先に花が咲いてます。日中の熱風から少しだけ涼しくなった風にゆ~らゆら、、、こちらも心の涼に一票!です。

Posted at:10:30

【レポート】第2回ちよぴた落語会

7月21日(金曜日)、千代田区役所1階 区民ホールにて「第2回ちよぴた落語会」を開催しました!

千代田図書館初となった昨年12月の「第1回ちよぴた落語会」が好評のうちに終わり、2回目の開催。今回も二ツ目の若手人気噺家にご出演いただきました。

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第2回の出演は立川志の太郎さん桂竹千代さん春風亭昇羊さんの3人。

今回も、落語会は自己紹介を兼ねた3人のトークから始まりました。

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前回の高座で「第2回、第3回と続くかは、今日の第1回にお越しの皆さん次第...」と語っていた昇羊さん。第2回の開催を喜びつつ、「次の開催も、今日のお客様次第ですよ!」と笑いを誘います。

その昇羊さんが一席目を務めました。演目は「ちりとてちん」。ご馳走がたくさん出てくる宴席の描写に、こちらのお腹も鳴り出しそうになったところで、登場したのは...。一席目から会場は笑いに包まれます。

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二席目は桂竹千代さんの、「鮑のし」。なかなかうまく言えない口上に、会場の子どもも大人も大爆笑!

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トリを務めるのは立川志の太郎さんの「五貫裁き」。聴きごたえのある、威勢のいいやり取りに会場の区民ホールは大盛り上がりで終演となりました。

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第2回ちよぴた落語会

当日の演目

一.「ちりとてちん」春風亭昇羊

一.「鮑のし」桂竹千代

一.「五貫裁き」立川志の太郎



来場者の感想(アンケートより)

「期待以上に面白かった。生の迫力が良かった」

「若手の方の勢いあるお話が面白かった」

「子どもにもわかりやすい内容で、みんなで大笑いできて楽しかったです。子ど

もも一緒に楽しめる落語はなかなかないので、またお願いします」

「おもしろかった。人数も広さもちょうどよく、気持ちよく楽しめました」

「3人とも素晴らしかったです!3回目があればまた参加したいです」

皆さんからの温かいご感想、ありがとうございました!

この日は夏休みが始まったばかりということもあり、小学生の子どもたちの元気な笑い声が、さらに会場を盛り上げました。

今回の落語会も、幅広い年齢層の皆さんにお楽しみいただくことができました。

まだまだこれからが夏本番。子どもたちにとっては、楽しい夏休みの幕開けに、大人たちにとっては、日々を元気に過ごす活力になれば幸いです。

ご来場いただいた皆さん、ありがとうございました!

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最後は出演の3人で記念撮影♪

Posted at:14:10

子どもも大人も、夏休みは千代田図書館へ♪

いよいよ夏本番!子どもたちが待ちに待った夏休みがやってきました。千代田図書館は、夏休み期間も皆さまのご利用をお待ちしています。

千代田図書館の開館時間が変わります

千代田図書館は7月21日(金曜日)から8月31日(木曜日)までの期間、小学生・中学生・高校生の読書活動推進のため、通常より1時間早い朝9時から開館します。(7月23日(日曜日)、8月27日(日曜日)は休館日)

暑くなる前の朝の時間帯に、ぜひ図書館をご利用ください♪

夏の読書に!おすすめ本の展示

千代田図書館では、夏休み前と冬休み前の年2回、学校支援担当司書が乳幼児~中学生の年齢(学齢)別に選んだおすすめの本の案内「おはなしトレイン(小学生版・乳幼児版)」「BOOK TRAIN(中学生版)」を発行しています。

8月30日(水曜日)まで、最新版の2023年夏号で紹介した本を館内で展示しています!(全て貸出可/貸出中の場合はご了承ください)

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▲こちらは昨年の夏休みの展示のようす。今年はどんな展示か、どうぞお楽しみに♪

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【展示期間】 7月21日(金曜日)~8月30日(水曜日)

※7月23日(日曜日)・8月27日(日曜日)は休館日

【展示場所】 千代田図書館9階 第2展示ウォール

       10階児童書コーナー 小展示コーナー

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「おはなしトレイン」「BOOK TRAIN」は千代田区立図書館ホームページからもご覧いただけます。

小学生版・乳幼児版「おはなしトレイン」

中学生版「BOOK TRAIN」


子どもの本探しはおまかせ!レファレンジャー

今年も、千代田図書館と四番町図書館に、子どもの本探しをお手伝いする「調べもの戦隊 レファレンジャー」が出動!「読書感想文で読む本を探したい」「自由研究で○○について調べたい」など、子どもたちへ読書のアドバイスや、夏休みの宿題に役立つ本探しのお手伝いをします。

保護者の皆さんからの読書に関するご相談も承りますので、お気軽にお声がけください♪

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調べもの戦隊 レファレンジャー

千代田図書館

【期 間】 7月21日(金曜日)~8月31日(木曜日)

 ※7月23日(日曜日)・8月27日(日曜日)は休館日

【時 間】 午前9時~午後5時

【場 所】 10階 児童書コーナー

四番町図書館

【期 間】 7月29日(土曜日)~8月1日(火曜日)

【時 間】 午前10時~午後1時、午後2時~5時

【場 所】 2階 児童室

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レファレンジャーにご相談の際、事前予約は不要ですが、サービス開始前に「ヒアリングシート」の記入をお願いします。図書館でシートをご用意していますが、こちらのページからPDFファイルを印刷して記入の上、お持ちいただくこともできます。

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今年も皆さまからの読書相談をお待ちしています!

レファレンジャーに、どんなことを相談できるの?知りたい方は、過去の活動を紹介しています。こちらのページをご覧ください。

Posted at:18:00