【MOFCAの庭からごきげんよう】
学校では教えてくれない 自分を休ませる方法


千代田図書館では、4月から千代田区障害者よろず相談MOFCAと連携し、ちよぴたブログでMOFCAの連載【MOFCAの庭からごきげんよう】をスタート!連載第2回をお届けします。

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こんにちは。MOFCAスタッフのSです。

最近は雨が増えて外に出るのがおっくうになるかもしれませんが、部屋の中で読書をしたり、少し体を動かしたりするには良い時期かもしれませんね。

そんなときに、ぴったりな本をご紹介します。

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「学校では教えてくれない 自分を休ませる方法」

井上祐紀/著、KADOKAWA


精神科医(こどものこころ専門医)の著者が、「心が疲れたときに上手に休む方法」について解説しています。

表紙はライトで、タイトルに"学校では"とあるように、小学校高学年くらいの方から大人まで読めるわかりやすい内容です。また「学生向け」というだけではなく、社会人の方にとって役立つことも多くあります。そして番外編では「大人たちへ伝えたいこと」として学生の保護者の方々へのメッセージも記されています。

「自分を休ませること=学校を休むこと」ではないこと、ではどうやって「休む」のか、回復していくプロセスや心をリラックスさせる方法、ストレス解消をする方法、さらに「嫌なことが起こったときに問題を整理して対処する方法」について等、内容は多岐に渡ります。

確かに、真面目で責任感の強い人ほど、辛い時でも「休んじゃいけない!」と思ってしまいがちですよね。私もそうでした。特に、一人で悩んでしまうと不安な気持ちにとらわれ、狭い視野だけでものごとを考えてしまい、「その状況から逃げることはできない」と思い込んでしまうこともあるでしょう。

そんなとき自分では"大丈夫"と思っていても、心や体は悲鳴をあげています。この本の中では「体が休みを求めているサイン」についてもチェックシートがあります。これだけでなく、自分なりのサインに気がついたら早めに休む選択も重要だと感じました。

問題の整理や対処方法については日常生活の中でも参考になることが多いな、と感じました。「嫌なことが起こった」、「その結果自分はこう感じた」、「そして、考えや行動が変わってしまった」という事実を自分の中で整理し、その出来事を一歩引いたところで観察することにより気持ちが楽になったり、別視点でのより良い考えが浮かんだりするものです。さらに、場面別の具体例についても豊富に書かれているのもお勧めのポイントです。

問題を一人で解決できないときは、一人で悩まず誰かに相談してみてください。ただし、相談する人を間違えないことも重要です。この本を読むと「安全な相談者」と「距離を置くべき人(相談してはいけない人)」の見分け方についてもわかると思います。

巻末には「悩んだ時にサポートが受けられる相談窓口」も掲載されていますので、まわりに誰も相談できる人がいない、家族や知人ではなく公的な機関に相談したいという場合にはぜひご活用ください。

そして、「千代田区障害者よろず相談MOFCA」も相談窓口として使えます。ささいなことでも構いません。「どう相談したら良いかわからない」というのでも構いません。「悩み」を見つけるお手伝いもできます。悩んでいること、不安なことがあればぜひMOFCAにもご相談ください。お悩みの解決に向けて一緒に考えます。


MOFCAの連載【MOFCAの庭からごきげんよう】は、隔月の第2週目に更新します。

次回は8月です。どうぞお楽しみに!

Posted at:17:00