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2011.11.30
レポート:文学座演出家による表現ワークショップ(中高生向け)―1 |
千代田区読書振興センターでは、
はじめてとなる“中高生向け”ワークショップを開催しました。
「文学座演出家による
ことばとからだで伝える表現ワークショップ」
と題して、文学座の演出家・中野志朗さんと
女優・牧野紗也子さんを講師に招き、2日間の日程で開催。
区内外の中学・高等学校から14名の生徒が集まってくれました。
▲左=演出家の中野さん、右=女優の牧野さん
先月は、大人向けに「文学座俳優による朗読ワークショップ」
を全6回の連続講座として開催したのですが、
*大人向けの朗読ワークショップの様子は、コチラ
今回の中高生向けは、土・日の2日間のみです。
学校も学年も異なり、女子も男子も入り混じっているにも関わらず
プロの演出家と女優によるワークショップの場に“あっ”という間になじみ
表現の世界に飛びこんでいく姿は、さすが中高生!驚きの早さでした。
今回は、初日のレポートをお届けしたいと思います。
初日はテキストに入る前に、演劇の世界ではお馴染みという
いくつかのワークを最初に行いました。
ひとつは「ストップモーション」という、複数名で行うもの。
まず「花見」「デパート」などの題目が与えられます。そしてその題目の
写真や絵をイメージし、その中の人物・背景・モノを考えて、
各自が思い思いのポーズをとる、というものです。
例えば「花見」であれば、花を見る人、お酒をのむ人、花見団子を食べる人、
桜の木など、黙ったままポーズをとります。話し合いはNG。他の人が何に
なっているかを見まわしながら、見事な“ワンシーン”を作っていました。
▲題目「アイドルのコンサート」・・・に見えますか?
あるテキストから抜粋して約200字程度の短い文書を
いろんな人になりきって読む、というワークも行いました。
講師から「国語の先生」「エスパー少年」「熱血漢」「お金持ちのマダム」
「社長」など、いろいろ注文が出されると、これもみんな見事に
声色や雰囲気を変えて読むので、とても楽しいワークでした。
さまざまなワークを終え、本題のテキストに入ります。
今回テキストに使用したのは、働き盛りの男性会社員が主人公の
短編小説。参加者には宿題として事前に読んできてもらっており、
さっそく場面をつくっていきます。
まずは「会社」の場面。朝9時出社~夕方5時退社までを
先ほどの「ストップモーション」で作ります。
そしてその「静止画」が、合図とともに動き始めました。
ここでも、中高生たちの素早い柔軟性に驚きました!
特別な指示もないのに、お茶汲み係、電話係、会議中の人々、
ひたすらPCに向かう人などを各自が一斉に演じ始めたのです。
テレビドラマなどで見たことがあるのでしょうか、
すでに「会社」のシーンができていました。
少しずつ、講師の中野さんから演出が入り
ますます本物の「会社」のように見えてきます。
それから「バー」や「ドラマ撮影」などのシーンを一つずつ作っていきました。
演出家と役者(参加者)がイメージをすり合わせ、
それがぴったり一致する様子は見ていてとてもおもしろく、
また、役者(参加者)側からも、こんな風に動くとよいのでは?
などとアイデアが飛び交いました。
さあ、これらのシーンが一つの作品にどう結ばれていくのでしょうか?
2日目のレポートは次回お届けいたします。お楽しみに♪
Posted at:15:00