【レポート】夏のわくわく課外授業①
社会「からだで話そう 手話で話そう」

 

7月はスッキリしない天気が続いていましたが、ようやく太陽が姿を現してくれるようになりましたね。いよいよ夏本番!千代田図書館の夏の恒例イベント「夏のわくわく課外授業」もスタートしました!

今回は、7月27日(土曜日)に開催した社会「からだで話そう 手話で話そう」の様子をお伝えします。

 

この授業の先生は、NPO法人ホープの皆さん。

千代田区を中心に高齢者や障害者の生活を支える活動をおこなっている団体で、以前読書振興センターが映画のバリアフリー上映会を開催したときにもご協力いただきました。

今回は永田潔さん五由出晴夫さん安武陽一郎さん成瀬千夏さんにお越しいただきました。

 

はじめに、手話で自己紹介。

これは何を表す手話だと思いますか?

 

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これは、「名前」という意味を表す手話です。

てのひらが、他方の手の親指が印鑑を表し、紙に判を押す動作から「名前」を意味する手話になったのだそうです。

このように、手話では形や動作をもとにして表されることが多いのですが、それについては後ほど詳しく教えていただきます。

 

まずは、ジェスチャークイズでウォーミングアップ。

「バナナ」「ゴリラ」など簡単なクイズから始まり、問題はちょっとずつ難しくなっていきます。

 

では、これはなんでしょう?なんだか、つらそうな表情をしていますね。

 

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正解は、「すっぱい」です。

指先をすぼめて口元に持っていき広げたこの動きは、手話の「すっぱい」を意味します。

ジェスチャークイズを楽しんでいたら、いつの間にか手話の勉強に移っていました。

 

ここから改めて、手話のいろいろな表現を学んでいきます。

さきほど学んだ「すっぱい」のほかにも、味覚を表す表現は「からい」「おいしい」「甘い」などいろいろあります。これらに共通している動きは、手を口元に持っていくこと。また、手の動きや位置だけでなく、顔の表情もとても大事です。

 

つぎに、自己紹介をするためのいろいろな手話、苗字・家族(父・母・兄弟姉妹など)の表し方、地名の表し方などを教えていただきました。

例えば「千代田」は手で「千」「田」の形を作って表します。「神田」は手を合わせ神様を拝む動作の後に手で「田」の形を、「富士見」富士山の形を両手で作った後に「見る」動作をして表す・・・など、地名の手話も漢字の形や動作をもとに作られていることが分かりました。ジェスチャーみたいで面白いですね!

 

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これが「田」の手話。指を3本ずつ垂直に重ねて「田」という漢字の形を表しています。

 

先生たちの手話のお手本を見たら、二人一組で会話を練習します。

「私の名前は○○です、よろしくお願いします。あなたの名前は?」

「あなたの家族は何人ですか?」「私の家族はお父さん、お母さん、私、妹の4人です」

「あなたの家はどこですか?」「○○です」「私の家と近いですね」

 

この他にも、困っている人がいる時に使えそうな表現「大丈夫ですか?」「救急車」「薬」「痛い」などの手話も教えていただきました。

 

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今すぐに手話で長い会話や難しい会話をすることは難しくても、“どうしたら相手に伝わりやすいかな?”と考え、伝えようとするところからコミュニケーションは始まります。

手話に対する理解を深め、コミュニケーションのきっかけとなる授業でした。

NPO法人ホープの皆さん、ありがとうございました!

Posted at:13:30