日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.12
冬の日比谷公園を楽しもう!

 

早いものでもう1月も後半となりました。

日比谷図書文化館コンシェルジュ通信としては、今年最初の記事となります。

今年も当館ならではの情報をお届けしてまいります。

 

寒さも日に日に厳しくなってきました。

雲形池の鶴の噴水から、つららが下がる光景は日比谷公園の冬の風物詩。

以前、ニュースなどでご覧になった方も多いのではないでしょうか。

今年も氷点下4度程度になると、鶴の噴水から下がるつららが見られるかもしれません。

寒いのは辛い。でも見たい。複雑な心境です。

 

ちなみにこちらは2016年 2月に撮影した鶴の噴水から下がったつらら。見事です。

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さて、そんな日比谷公園。

さすがに寒さが厳しい1月は園内で開催されるイベントはほとんどありません。逆に言えば、静かな公園の散策を楽しむには格好の季節です。

でも、やっぱり寒い!

 

そこで今回はそういう時におススメしたい

日比谷公園内にある無料で楽しめるあったかスポットをご案内します!

 

◆名前は【スポーツステーション&カフェ】ですが、

「スポーツステーション&カフェ」はスポーツしなくても使えます!

 

昨年11月にオープンしましたこちらの施設。

「公園から心身ともに健康的なライフスタイルをサポートする」をコンセプトに、アシックスと東京都公園協会が管理・運営しています。

ランニング時に利用できるロッカールームを備えた「ランステーション機能」と、「美と健康をサポートするカフェ機能」を併せ持った施設です。

館内のスポーツギャラリーには、現在、1964年東京オリンピックにまつわる品々や、リオ五輪・平昌五輪のユニフォームなどが展示されています。

公園の無料休憩所としても開放されていますので、飲食持ち込みでのご利用も可能。もちろん、温かい飲み物や食べ物もご注文いただけます。

大きなガラス窓から公園を眺めながら、ほっと一息されてはいかがでしょうか。

 

SPORTS STATION & CAFE

 

 

次にご紹介する3つのスポットは「緑と水の市民カレッジ」内にある施設です。

 

意外に穴場? 緑と水の市民カレッジ内のワーク&スタディルーム

「HIBIYA PARK BIZ」

こちらも昨年11月にオープンしました。

日曜日・祝日・年末年始を除く午前9時~午後5時に開館しています。

全22席と少し小ぶりではありますが、カウンター電源席10席をはじめ、丸テーブル・ソファ席などもあり少人数での打ち合わせなどにも使い勝手がよさそうな施設となっています。

詳しいご利用方法はこちらからご確認ください。

 

◆公園や緑地に関する専門図書館

「みどりの図書館・東京グリーンアーカイブス」もオススメ

公園や緑地に関する古地図や絵はがき等の貴重な資料をはじめ、緑に関する雑誌や図書など約17万点が所蔵されている専門図書館す。

公園や緑に関しての調べものがあれば、当館と併せてお立ち寄りいただくことで、新たな発見があるのではないでしょうか。

 

みどりのiプラザでは企画展も始まりました。

「徳川三代将軍から、大名・庶民まで、花開く江戸の園芸文化-その保全と継承-」

 

【期 間】 開催中~3月1日(金曜日)

【場 所】 みどりのiプラザ(緑と水の市民カレッジ3階)

 

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武士から庶民に至るまで、多くの人々に愛された江戸の園芸文化に関する展示です。

 

他にも緑と水の市民カレッジに向かう階段には、日比谷公園の懐かしい写真が、たくさん掲示されています。ご利用の際はぜひ併せてお楽しみください。

 

 

もちろん日比谷図書文化館も見どころあり!特別研究室にて企画展示が始まります

「広告で見る日本統治期台湾の商業地」

 

【期 間】 開催中~3月31日(日曜日)

【場 所】 特別研究室(日比谷図書文化館4階)

 

特別研究室所蔵の内田嘉吉文庫に残されている、日本統治期台湾関連本に掲載されたさまざまな広告をご紹介。

また、広告主の所在地を「火災保険特殊地図」上に示すことを試みた展示です。広告と地図から、かつての台湾の賑わいの街をご覧いただけます。

 

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他にも図書フロアでの小さな企画展示や、日比谷カレッジも盛りだくさん。

詳しくは当館ホームページ「展示・イベント情報」からご確認ください。

 

日比谷図書文化館ホームページ

 

寒い日が続きますが、どうぞご自愛ください。

皆様のご来館をお待ちしています。

Posted at:12:00

今年で生誕100年。サリンジャーを読む

 

2019年がスタートして、はやくも3週間が経とうとしています。皆さんが今年最初に読んだ本は何ですか?

 

なにか本を読もうかなと思いつつ、どんな本を読もうか迷っているという方へご提案!

“メモリアルイヤー”をキーワードに本を選んでみてはいかがでしょう?

“2019年 生誕100年”で検索してみたところ、たどり着いたのがサリンジャー

今年はアメリカの作家J.D.サリンジャーの生誕100年にあたります。今月には若き日のサリンジャーを描いた映画の公開も控えており、ふたたび注目を集めています。

そんなサリンジャーの作品の中から、今回は千代田区立図書館で読める本をご紹介します。

 

まずおすすめするのが、彼の代表作のひとつ『ライ麦畑でつかまえて』

読んだことはなくてもタイトルを耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?

千代田区立図書館では訳者のちがう2タイトルの所蔵があります。

読み比べてみるのもおもしろいですよ。

 

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『ライ麦畑でつかまえて』 白水Uブックス51

J.D.サリンジャー/著 野崎孝/訳

白水社 

 

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『キャッチャー・イン・ザ・ライ』

J.D.サリンジャー/著 村上春樹/訳

白水社 

 

そしてもう1冊。

サリンジャーが発表した最後の作品も収録されている短編集『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる ハプワース16、1924年』

こちらに収録されている短編のうち6編は、さきほどご紹介した『ライ麦畑でつかまえて』の主人公ホールデン・コールフィールドが関係しています。そして表題作『ハプワース16、1924年』は、サリンジャー作品の中にたびたび登場する“グラース家”の物語。この1冊の中で、サリンジャーの作品世界のつながりを楽しむことができますよ。

 

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『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる ハプワース16、1924年』

J.D.サリンジャー/著 金原瑞人/訳

新潮社

 

今回はサリンジャーをご紹介しましたが、アンパンマンでおなじみのやなせたかしが生誕100年、『濹東綺譚』『ふらんす物語』などで知られる永井荷風が生誕140年など、今年メモリアルイヤーを迎える作家は他にもいます。

気になるキーワードが出てきたら、図書館で探してみてくださいね♪

Posted at:10:15

【イベント情報】自由にスタンプ!あなただけの図書館バッグを作りませんか?

 

2月2日(土曜日)、千代田図書館でイベント「たのしくスタンプ マイ図書館バッグ作り」を開催します!

 

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大きな画像を見る(PDF:342KB)

 

シンプルな生成りのトートバッグに、さまざまな形のスタンプをカラフルな絵の具でペタペタ!

図書館で借りた本を持ち運ぶのに使える、自分だけのバッグを作りましょう。

完成品はその場でお持ち帰りいただけます。

 

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完成イメージ

(バッグの大きさ:340mm×260mm×100mm)

 

大きすぎないサイズのバッグは、お子さんが使うのにもピッタリ。

(小学生・中学生は保護者同伴でご参加ください)

図書館に来るのがますます楽しくなりそうです。

ぜひ、ご参加ください♪

 

「たのしくスタンプ マイ図書館バッグ作り」

【日にち】 2月2日(土曜日)

【時 間】 1回目:午前10時30分~11時

      2回目:午前11時30分~12時

      3回目:午後2時~2時30分

      4回目:午後3時~3時30分

※内容は4回とも同じです

※各回開始の15分前から受付開始

【会 場】 千代田図書館10階 特設イベントスペース

【定 員】 各回6名(事前申込制・先着順)

【対 象】 高校生以上(小・中学生は保護者同伴で参加可能)

【参加費】 300円(材料費込み)

【持ち物】 エプロン(汚れてもいい服装でご参加ください)

 

【申 込】 千代田図書館へお電話または10階カウンターにて

 ①千代田区民先行申込 1月15日(火曜日)・16日(水曜日)

  午前10時から午後6時まで

 ②一般申込 1月17日(木曜日)午前10時から

※①で定員に達した場合は、②での募集は行いません。

※詳しくはこちらのページをご確認ください。

Posted at:10:30

冬の夜に灯る 皇居のライトアップ

皆さん、あけましておめでとうございます。

ちよぴたブログでは、今年も本にまつわる話題や千代田区のまち情報などをお伝えしていきます♪

2019年最初にお伝えする情報は皇居のライトアップ。年末年始の期間限定で、皇居二重橋などで実施されます(ライトアップは1月6日まで)。

 

日没後に、千代田図書館から大手門方面に向かって出発!

たくさんのランナーとすれ違いながら進んでいくと、幻想的に浮かび上がる建物が見えてきました。

 

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大手門です。

遠くにはビル群や東京タワーを見ることもできます。

 

別の角度からの写真がこちら。

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お濠の水面にその姿がくっきりと映し出されています。

 

少し歩くと現れたのが、巽櫓。奥には富士見櫓も見えます。

 

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坂下門を経由して皇居外苑の中を進みます。

そしてたどり着いたのが、正門二重橋伏見櫓

 

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白く浮かび上がるように照らされた門や櫓とオレンジ色の暖かい光が燈る橋の欄干装飾灯のコントラストが美しく、写真を構える人の姿も多くみられました。

 

 

桜田門を抜けて、本日の皇居散策はここで終了。

「ここも普段は真っ暗ですよ。年末年始だけの、特別なライトです。」

と、教えてくれた護衛官さんのことばがちょっと誇らしげに聞こえました。

 

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皇居二重橋等のライトアップ

 

【実施期間】平成30年12月23日(日)から同31年1月6日(日)まで

【実施時間】午後5時から午後9時まで

その他詳細は宮内庁ホームページでご確認ください。

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また、千代田図書館9階レファレンスサービスカウンター前の出張古書店コーナーでは、としょかんのこしょてん番外編として「千代田区内冬のぶらり散策ガイド『ホッコリ過ごす ちよだの冬』」を展示中です。

冬の街歩きの参考に、ぜひご覧ください。

 

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本年も千代田区立図書館ならびにちよぴたブログをよろしくお願いいたします。

Posted at:12:00

冬休みも図書館へ!子ども向けおすすめ本展示&年末年始の開館スケジュール

今年も残りわずか。皆さんは平成最後の年越しを、どのように過ごしますか?

千代田図書館は、年内は12月31日(月曜日)まで開館。新年は1月4日(金曜日)から開館いたします。

新しい年に開く本を探しに来ませんか?

 

冬休みの読書に!子ども向けおすすめ本展示

 

千代田図書館では、冬休み恒例千代田区読書振興センター学校支援担当司書による子ども向けおすすめ本展示が始まっています!

 

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冬休み期間中、千代田図書館9階第2展示ウォールと10階児童書コーナーで、「おはなしトレイン(乳幼児向け・小学生向け)」BOOK TRAIN(中学生向け)」2018年冬号で紹介している本を、司書のおすすめコメントとともに展示しています。

今年の展示は、冬の夜空を走る列車のようなデザイン。イラストは司書の手描きです!

ぜひお立ち寄りください!

(貸出可/貸出中の場合はご了承ください)

 

本のリストはこちらからもご覧いただけます。

「おはなしトレイン ふゆのわくわく号」乳幼児版(0~5歳)(PDF:514KB)

「おはなしトレイン ふゆのわくわく号」小学生版(PDF:476KB)

「BOOK TRAIN 2018年冬号」中学生版(PDF:358KB)

 

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【展示期間】 開催中~2019年1月7日(月曜日)

【展示場所】 千代田図書館9階=第2展示ウォール

       10階=児童書コーナー小展示スペース

 

10階の児童書コーナーでは「おはなしトレイン」の展示の他に、お正月の本や来年の干支亥(イノシシ)の本も紹介しています。

こちらもぜひお立ち寄りください♪

 

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千代田区立千代田図書館 年末年始のスケジュール

 

千代田図書館では、下記の日程で開館時間の変更と休館があります。

他の区立図書館の開館日時についてはコチラをご確認ください。

 

12月29日(土曜日) 午前10時~午後5

12月30日(日曜日) 午前10時~午後5

12月31日(月曜日) 午前10時~午後5

1月1日(火曜日・祝日)~1月3日(木曜日) 休館

※休館中の資料返却は、ブックポストをご利用ください。

(CD・ビデオ・DVDは梱包して投函してください)

1月4日(金曜日)からは通常どおりに開館します。

 

今年も「ちよぴたブログ」をご愛読いただき、ありがとうございました!

皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。

Posted at:09:45

大学生の読書を語る 帝京大学MELIC×読書人のイベントに行ってきました!

12月16日(日曜日)に神保町で、『書評キャンパスat 読書人2017』刊行記念イベント【帝京大学MELIC×読書人presents】「帝京大生はなぜこんなに本を読むのか 共読ライブラリー成功のヒント」が開催されました。

 

書評専門紙「週刊読書人」に連載されている「【書評キャンパス】大学生がススメる本」は、大学生が自ら選んだ本の書評を書く人気コーナーです。

 

「週刊読書人ウェブ」からもご覧いただけます↓

「【書評キャンパス】大学生がススメる本」

 

昨今報じられる「若者の読書離れ」に対し、書評紙としてできることは何か?と始められたこのコーナー。本の選定は学生に任せて本代は読書人が負担すること、文章の書き方にアドバイスはするが価値観の押しつけはしないこと、執筆原稿に対して原稿料を支払うことなどのルールを決め、大学図書館を窓口に希望者を募ったところ、予想以上の反響があったそうです。

「書評してみたい!」という、全国の大学生から寄せられた原稿は1年間50回途切れることなく続き、「週刊読書人」の人気コーナーに。

このたび、2017年度の連載が一冊の本にまとめられました。

 

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『書評キャンパスat 読書人2017』

大学生と「週刊読書人」編集部/著

読書人

(本の詳しい情報は書名をクリック)

 

大学生の力がこもった書評50点に加え、書評を受けた著者・編集者からのコメント編集部による原稿の添削例なども掲載されており、学生だけでなく大人にもおすすめしたい一冊です。

 

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「まだまだ“読書離れ”していない、熱心に本を読んでいる学生が多くいることを実感しました」と語る読書人社長の黒木さん

 

この日は、帝京大学メディアライブラリーセンター(MELIC)の堀野さんと、同大学の学生団体「共読サポーターズ」の石山さん、富樫さん、小林さんの3人が登壇し「大学生の読書のこれから」について語りました。

4年生の石山さんは、「書評キャンパス」第2回の書評も執筆しています。

 

帝京大学が2012年に編集工学研究所 所長の松岡正剛さんをスーパーバイザーに迎えて始めたプロジェクト「共読ライブラリー」は、「読み合い、薦め合い、評し合う」のコンセプトのもと、大学全体で学生の読書を推進する様々な試みを行っています。まずは堀野さんから、共読ライブラリーのこれまでの取り組みについてのお話しがありました。

 

側面が黒板になった本棚を使い、学生同士だけでなく著名人、教員・職員との本を介したコミュニケーションを生み出す「黒板書架」は、共読ライブラリーを代表する取り組みのひとつ。

この他にも、共読サポーターズが運営する図書展示ビブリオバトル学修支援プログラム「読書術コース」など、学生と本をつなぐ仕掛けがたくさん。

大学図書館を「いつも何かが起こっている場所」として学生に認識してもらうことを読書推進の第一歩と位置付け、第2期の2016年からはさらに新しい試みを行っています。

 

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そんな「共読ライブラリーのセカンドステージ」の活動の一つとして紹介されたのが「どこでも図書館」。書架付きの三輪自転車や岡持ち型の書架で、図書館をデリバリーするというものだそう。おもしろい試みですね!

 

イベントの後半は読書人編集部による、共読サポーターズの3人へのインタビュー。

共読サポーターズの活動で書いた本のレビューを、さらに多くの人に読んでもらいたいという思いで書評にチャレンジしたという「書評キャンパス」執筆者の石山さんは、「編集部からの書評添削が、相手に伝えるための言葉選びを考えるきっかけになりました。社会人になる前にまた読書人で書評したいし、後輩にも参加を薦めたいです」と話してくれました。

 

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リラックスした雰囲気で、MELICや共読サポーターズの活動への思い入れを自由に語るなか、学生3人から

「黒板書架で他学部の先生が薦めていた本を読んでみたら、普段読むジャンルとは違っていたけどおもしろかった」

「共読サポーターズに入り、先輩と話せる場があってよかった」

「この人が読んでいるから読んでみたい、という本がある」

と、“読書を通じて誰かとつながる喜び”が繰り返し語られたことが印象的でした。

 

図書館を通じて、読書で“人とつながる”“世界とつながる”ことをもっと感じてもらうことができたら、「若者の読書離れ」という言葉が聞かれなくなる日もそう遠くないかもしれません。

学生たちの率直な声を聴くことで、これからの読書の可能性を感じたトークイベントでした。

 

お話しを聞かせてくれた帝京大学の皆さん、読書人編集部の皆さん、ありがとうございました!

Posted at:16:10

【開催レポート】千代田図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー
「本の街でひらく 絵本のとびら」編

 

 12月15日(土曜日)、千代田図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー「本の街でひらく 絵本のとびら」編を開催しました!

今回は「絵本と児童書」をテーマに、街歩きと書店でのトークをお楽しみいただきました。

 

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ツアーは千代田図書館10階の児童書スペースからスタート!

世界一の本の街・神保町で、子どもの頃に読んだ懐かしい一冊に出会える古書店や、現在も読み継がれる童話作家たちゆかりの場所などを巡りました。

 

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千代田図書館を出て徒歩5分ほど、現在の集英社ビル付近には、かつて北原白秋の弟・北原鐡雄が創立した「アルス」という出版社がありました。この会社では、北原白秋のもと児童雑誌『赤い鳥』で童謡を発表していた歌人の巽聖歌が働いていました。

巽聖歌は『ごんぎつね』などで知られる童話作家新美南吉の友人で、1932年(昭和7年)竹橋にあった東京外国語学校に合格が決まった南吉とともに、この場所から竹橋まで駆けて合格発表を見に行ったというエピソードがあります。

 

ツアーは進み、一行は神保町古書店街へ。古書店街の真ん中、さまざまなジャンルの古書店8店舗が入る神田古書センタービルで2軒の古書店に立ち寄りました。

 

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絶版の絵本や児童書児童雑誌が揃う5階のみわ書房と、懐かしい漫画本や雑誌から、かるた、すごろくまで取り揃える2階の夢野書店。参加者の皆さんは、どちらのお店でも「懐かしい!」「これ、子どもの時に好きだった」と目を輝かせていました。

 

古書店街をさらに進み、新美南吉と並んで現在まで多くの童話が読み継がれている宮沢賢治ゆかりの地もご紹介しました。

 

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靖国通りの向こう側、ビアホール「ランチョン」の並びにはかつて映画館「神田日活館」がありました。1928年(昭和3年)の上京の際ノートに記した詩「神田の夜」には、この日活館やその周辺と思われる街の描写があります。

 

古書店街を折り返してさらに歩き、第2部のゴール、児童書専門の新刊書店ブックハウスカフェへ到着。

イベントの第2部は、ブックハウスカフェでお茶を飲みながら、店長の茅野さんと千代田図書館司書によるおすすめ絵本の紹介をお楽しみいただきました。

 

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ブックハウスカフェは2017年の5月5日にオープン、絵本・児童書の品揃えは神保町随一の書店です。

「絵本は赤ちゃんからお年寄りまで年代問わず楽しめる唯一の本のジャンルです。子どもや子育て中の方だけのものと思わずに、ぜひ手に取ってください」と茅野さん。

 

はじめに、千代田図書館の司書が絵本『しんせつなともだち』(方軼羣/作、君島 久子/訳、村山 知義/画、福音館書店)を読み聞かせしました。

 

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1965年初版の、寒い冬にじんわりと優しさがしみるような一冊です。

 

この絵本を皮切りに、二人から合わせて11冊の絵本をおすすめしました。

司書からは、子どもの頃からずっと大好きというしかけ絵本『まどから★おくりもの』(五味太郎 /作、偕成社)や、「大人向けのプレゼントにも、子どもを膝に乗せて読み聞かせするのにも向いています」という『ハリーのクリスマス』(メアリー・チャルマーズ/作、おびかゆうこ/訳、福音館書店)などを紹介。

 

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茅野さんからは、今年出版されたばかりの『クリスマスのあかり』(レンカ・ロジノフスカー/作、出久根育/絵、木村 有子/訳、福音館書店)、「高い画力とユーモアが魅力」という『リスとはじめての雪』(ゼバスティアン・メッシェンモーザー/作・絵、松永美穂/訳、コンセル)と、まだ日本ではあまり知られていない作者の本もおすすめしていただきました。

 

この他にも、『トムテ』(リードベリ/作、ウィーベリ/絵、山内清子/訳、偕成社)や『ゆき』(ユリ・シュルヴィッツ/作、さくまゆみこ/訳、あすなろ書房)など、紹介した11冊の絵本はどれも、この季節にぴったりなものばかりでした。

 

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書店員と司書、それぞれの観点で語られる思い入れたっぷりの絵本の紹介に、参加者の皆さんも熱心に聞き入る、あたたかい時間となりました。

ブックハウスカフェの茅野さん、そしてご参加くださった皆さん、ありがとうございました!

 

今回の神保町ツアーで巡ったのはこちらのコースです。

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大きな画像を見る(PDF:261KB)

Posted at:14:40

コンシェルジュ通信Vol.39:絵本や児童文学の魅力にふれる3冊をご紹介

明日は、大人も楽しめる絵本や児童文学をテーマに「千代田図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー『本の街でひらく 絵本のとびら』」を開催します。

ツアーの準備のためさまざまな本を読みながら、誰もが子供の頃に読んでいたような長く愛されている絵本や児童書は、年代を超えて共有できるものの一つだと改めて感じました。

今回のコンシェルジュ通信では、そんな世代を超えて親しまれている絵本児童文学魅力にふれる本を3冊ご紹介します。

※書名をクリックすると、それぞれの本の詳しい情報をご覧いただけます。

 

 

まず1冊目は、こちら。

 

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本へのとびら ―岩波少年文庫を語る

 宮崎駿/岩波書店

 

著者は、アニメーション映画監督の宮崎駿さんです。

内容は2部構成になっており、第1部では自身が長年親しんできた「岩波少年文庫」の中からおすすめする50冊を紹介。第2部では、自らの読書体験や児童文学の挿絵の魅力について、インタビューをもとにまとめています。アニメーターならではの視点で、本の表紙絵や挿絵の大切さを語っています。

 

この本のユニークな点は、第2部は一般的な白いページであるのに対し第1部の紙がわざと日に焼けたような色に加工されていること。

 

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薄茶色のページに、推薦コメントと「岩波少年文庫」の表紙絵が1冊ずつ掲載されています。

長い年月を経たようなページをめくっていると、学校の図書室で本を読んでいた頃にタイムスリップしたような、懐かしい気持ちで読み進めることができました。

 

「岩波少年文庫」シリーズは、千代田図書館では児童書のある10階フロアの「児童文庫コーナー」に並んでいます。

 

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「児童文庫コーナー」の青い表示が目印

 

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2冊目は、小学3、4年生の「こくご」の教科書に取り上げられた作品を大人へ向けて紹介している本です。

著者は「童話の世界に起こる奇想天外な出来事は、笑いながらもなぜかホロリとさせられる」感動があると語り、そんな「感動」を心に効くビタミン剤のように補給してほしい、という思いがつまった1冊。

 

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おとなを休もう』 

石川文子編/フロネーシス桜蔭社

 

この本では、昭和40年から平成16年度までの40年間にわたり出版された、小学3、4年生の「こくご」の教科書の中で、採用頻度の高かった作品を掲載しています。

 

そのうち、最も多く採用されているのは、新美南吉による『ごんぎつね』だそう。

著者が300冊もの教科書を読み進めるうち、すぐにベスト1位が何になるのか予想が付くぐらい『ごんぎつね』の存在は“圧倒的”だったそうです。

 

あとがきの中で著者は「世代を超えて、読み継がれる名作は、きっと親とこどもの会話の橋渡しになってくれるにちがいありません」と語っています。

子どものころに好きだった本を、親子でゆっくり本を読むのも良いですね。

 

小学1、2年生や5、6年生の「こくご」の教科書に取り上げられた作品は、同じ著者がくじらぐもからチックタックまでにまとめています。 

また、千代田区で採用している教科書は、千代田図書館の千代田区行政コーナーの棚にあります。

(館内での閲覧のみ)

 

 

3冊目は、クリスマスを控えたこの時期に読みたい1冊。

 

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ほんもののプレゼント

オー=ヘンリー/岸田今日子訳

東 逸子 絵

偕成社

 

これは、アメリカの小説家オー・ヘンリーの短編『賢者の贈り物』の新訳版絵本です。

女優であり童話作家でもある岸田今日子さんの優しく語りかけるような翻訳と、画家の東逸子さんの表紙絵や挿絵が印象的な1冊です。小学生のときに気に入って何度も借りて読んだ記憶があります。

『賢者の贈り物』は多くの方によって翻訳されているので、さまざまな翻訳や挿絵の中から自分の好きな1冊を探してみるのもいいですね。

この本は30年前に出版されたもので、すでに新刊書店には並んでいない本ですが、千代田区立図書館では四番町図書館で所蔵しています。

 

 

年末年始は、普段なかなか会えない遠くの親せきと顔を合わせる機会も増えると思います。

好きな絵本や児童文学について、世代を超えて語りあってみてはいかがでしょうか。

 

 

Posted at:12:55

千代田のまちを彩る紅葉&おすすめ絵本

2018年も残すところあと1か月あまり。今年の東京地方は木枯らし1号も吹かず比較的暖かな日が続いたため、紅葉の見頃時期も例年よりやや遅めになりました。

今回は、きれいに色づいた千代田区の紅葉風景をお伝えします。

 

こちらは、千代田図書館からほど近い北の丸公園の紅葉です。

澄んだ青空の下、鮮やかに色づいた葉がきれいに映えています。

 

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こちらは公園内の紅葉の名所、モミジ谷。日当たりのよいところから色づき、緑から赤のグラデーションが目を引きます。平日の午後、通りがかる人々は足を止めて見入ったり、カメラを構えたり、思い思いに紅葉を楽しんでいました。

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続いて日比谷公園です。

 

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中央に鶴の噴水がある雲形池のまわりは紅葉スポットのひとつ。この日は日曜日ということもあって、カメラを手にした人でにぎわっていました。

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公園内を進むと、ひときわ大きなイチョウの木があり、その下には落葉が黄色いじゅうたんのようになっていました。

日比谷公園の開園を控えた明治34年、設計者の本多静六博士が現在の日比谷交差点にあったイチョウの大木を伐採せず、自分の首を賭けても移植してみせるとして見事に園内に活着させたことから、このイチョウは首かけイチョウとよばれています。

 

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日比谷松本楼の前に立っています。園内でぜひ見つけてみてくださいね。

 

もうすぐ紅葉の季節は終わり、本格的な冬がやってきますね。

今年は紅葉を見るチャンスがなかったという方も、あたたかいお部屋の中で本を開いて紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか?

さいごに、葉の色や形をじっくりと観察しながら楽しめる絵本2冊をご紹介します。

絵本を開いてお子さんと一緒に、おうちの周りや公園で見つけた落ち葉を調べてみるのも楽しいですね♪

書名をクリックすると、それぞれの本の詳しい情報をご覧いただけます。

 

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落ち葉

平山 和子  /文と絵、平山 英三 /構成と写真

福音館書店

 

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落ち葉のふしぎ博物館 ゲッチョ先生の落ち葉コレクション

盛口満/文・絵、少年写真新聞社 

Posted at:10:30

四番町図書館コメントコンテスト2018結果発表!

中学生・高校生の皆さんから本の紹介文を募集し、優秀な作品を決める「四番町図書館コメントコンテスト 2018」の大賞作品が決定しました!

 

今年は、四番町図書館の司書が選定した「中高生にぜひ読んでもらいたい10冊」の中から好きな一冊を選んで読み、「この本のここがすごい!」「他の人にも読んでほしい!」と思ったことを200字以内のおすすめコメントに書いていただきました。

 

四番町図書館の司書が選んだ「中高生にぜひ読んでもらいたい10冊」

それぞれの本の詳しい情報は、書名をクリックしてご覧ください。

千代田区立図書館のホームページに移動します。

 

こころ

 夏目漱石/著、新潮社

ワンダー

 R.J.パラシオ/作、中井はるの/訳、ほるぷ出版

バッタを倒しに アフリカへ

 前野ウルド浩太郎/著、光文社

光をくれた犬たち 盲導犬の一生

 今西乃子/著、浜田一男/写真、金の星社

チョコレートの真実

 キャロル・オフ/著、北村陽子/訳、英治出版

浮浪児1945- 戦争が生んだ子供たち

 石井光太/著、新潮社

さよならを待つふたりのために

 ジョン・グリーン/作、金原瑞人・竹内茜/訳、岩波書店

園芸少年

 魚住直子/著、講談社

旅をする木

 星野道夫/著、文芸春秋

鳥が教えてくれた空

 三宮麻由子/著、集英社

 

今年の応募総数は372点。たくさんの作品の中から、3点のコメントが大賞に選ばれました!

 

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受賞作品はこちらからご覧ください(PDF:465KB)

 

受賞者の皆さん、おめでとうございます♪

大賞作品3点のコメントは、四番町図書館の他にも千代田図書館、日比谷図書文化館、昌平まちかど図書館、神田まちかど図書館の各館で掲示しています。

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今回のコメントコンテストの対象作品となった「中高生にぜひ読んでもらいたい10冊」はどれも、千代田区立図書館に所蔵しています。

気になる本がありましたら、ぜひこの機会に手に取ってみてください♪

Posted at:11:55