「夏のわくわく課外授業」レポート②【国語】【音楽】

 

千代田図書館では、小学4~6年生とその保護者を対象に

夏休み恒例のイベント「夏のわくわく課外授業2014を開催しています。

前回のレポートに続いて、8月25日に行われた国語

8月26日に行われた音楽の授業風景をレポートします♪

 

◆◆8月25日(月)国語◆◆

「絵本からはじめよう!てつがく対話」

 

「国語」の先生は、子どもから大人までだれでも参加できる

哲学対話のワークショップやセミナーを行う

NPO法人 おとな哲学こども哲学アーダコーダの

川辺 洋平さん井尻 貴子さんです。

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今日することは「答えのない問いについてみんなで話し合うこと」

これだけ聞くとなんだか難しそうですが…。

授業はまず、全員でウォーミングアップの簡単なゲームから。

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次に、話し合う題材となる絵本を選びます。

今回の授業で用意した絵本は、

『おおきな木』(シェル・シルヴァスタイン/作 あすなろ書房)

『アレクサンダとぜんまいねずみ』(レオ・レオニ/作 好学社)

『すてきな三にんぐみ』(トミー・アンゲラー/作 偕成社)の3冊。

どれも長く愛されてきた絵本で、子どもも大人も知っている人は多いのでは?

 

多数決の結果、今日の絵本は『アレクサンダとぜんまいねずみ』に決定!

「今日は、おはなしを聞きながら、どうして?とか

 これでいいのかな?とか考えてみてね」と川辺先生。

絵本の朗読をみんなで聞きます。

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人間にかわいがられるぜんまい仕掛けのおもちゃ・ウィリーが

うらやましくてしかたないねずみのアレクサンダ。

ある日、満月の夜に「むらさきのこいし」を持ってくれば、

望みの姿に変えてくれるという魔法のとかげの存在を知って・・・。

というのが『アレクサンダとぜんまいねずみ』のあらすじです。

 

絵本を読んだらいよいよみんなで話す時間。

まずは子どもと大人の2グループに分かれます。

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川辺先生の持っているコミュニティボールはマイクの代わり。

これをみんなで回しながら話します。

 

さっきの絵本の中で「なぜ?」と思ったことを話していきます。

「ねずみとおもちゃが話をできたのはどうして?」

「タイミングよくむらさきのこいしが見つかったのはなんで?」

どんなことでも話していいんだ!とわかると、

初めは静かだった子どもからも意見が出てきました。

「捨てられたおもちゃを見つけたのは夜みたいだけど、

 ごみを捨てるのは普通は朝なんじゃないの?」なんていう疑問も!

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みんなが一つずつ「なぜ?」を出しあったところで

さらに深く話し合うテーマを探していきます。

井尻先生の大人チームでも、なかなか白熱した話し合いが行われている様子。

 

最後は子どもも大人も全員で、それぞれのチームで考えたことを

発表しながら、さらに話し合いました。

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「ねずみとぜんまいねずみ、どっちが幸せ?」

「作者はどうしてねずみを主人公にしたんだろう?」

難しいことを考えたり、答えを見つけようとしなくても

何気ないことから生まれた「なぜ?」を話して共有し合うことの

楽しさがわかった授業でした。

 

みなさん、おうちでも沢山話してみてくださいね。

川辺先生、井尻先生、ありがとうございました!

 

◆◆8月26日(火)音楽◆◆

「家族のテーマソングをつくろう」

 

「音楽」の先生は、東京未来大学の助教で

音楽教育の研究をしている森 薫さんです。

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今日は1人1曲ずつオリジナル曲を作曲します!

みんな、どんなテーマで作るか考えてきたかな?

まずは曲作りの作戦を立てることから。

テーマは?曲の雰囲気は?…思い思いにイメージを膨らませます。

 

でも作曲って、何から始めたらいいのでしょう?

そこで、森先生から“音楽のヒミツ”を教わる講座が始まりました。

 

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まずは音楽を作る3つの要素の話から。

「“リズム”“メロディー”“ハーモニー”、この3つで音楽はできています。

 今日は3つの要素を組み合わせて曲を作ってみよう」

「チューリップ」「メリーさんの羊」などの童謡や

「パッヘルベルのカノン」、そしてAKB48や「ようかい体操第一」など、

みんながよく知っている曲を次々にピアノで弾きながら

和音(コード)音階など、音楽のしくみをわかりやすく教えてくれました。

 

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講座の後はいよいよ作曲!今回は、子どもたちの

作曲のお手伝いを、このオルフ楽器にしてもらいます。

一見すると普通の木琴、鉄琴ですが

音盤の取り外しが自由にできるのが特徴です。

これを使えば、誰でも一定のコードや音階の中で

きれいなメロディーが演奏しやすくなるのです。

 

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森先生が各テーブルを回ってアドバイスをしながら

1時間弱という限られた時間の中で、どんどん曲ができていきます。

曲が出来たら、作詞をしたり先生にしてもらう伴奏を考えたり…。

あっという間に時間が過ぎていきました。

 

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作曲には、マスに音名を書きこんでいく簡易譜を使いました。

これは森先生が作ってきてくれた

「“家族のテーマソングをつくろう”のテーマ」の楽譜。

 

授業の最後はミニコンサート!

森先生とオルフ楽器やピアノを連弾したり、

リコーダーと歌での発表にしたりと、思い思いの演奏方法で発表しました。

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茶道を習い始めた子が和の音階で作った「お茶の教室の曲」、

臨海学校で泳いだ海や、仙台で見た七夕祭をイメージした曲。さらに

仲良しの4人兄妹、でもいつもおやつが少ないよ~!と楽しく歌った

「家族のうた」…などなど、名曲がたくさん生まれました。

ここでお聞かせできないのが本当に残念!

 

作った楽譜で、おうちや学校でも演奏してみてくださいね。

 森先生、ありがとうございました!

 

「夏のわくわく課外授業2014」報告展示

 

【展示期間】2014年9月1日(月)~15日(月・祝)

【展示場所】千代田図書館9階=第2展示ウォール

 

今年行った4教科すべての授業の様子と、各授業に関連した

おすすめの本を展示します。ぜひご覧ください!

Posted at:17:00