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先日発行しました「図書館コンシェルジュの本と街の案内所見聞調録」の最新号
「Vol.46書道にしたしむ」はご覧いただけたでしょうか?
その中でもご紹介している相田みつを美術館では、
現在、開館20周年記念企画第2弾の企画展「あなたのこころが」を開催中です。
企画展初日に開催された
館長による作品解説「なるほど!なっとく!相田みつを」に、
コンシェルジュも参加してきました。
相田みつをの長男である相田一人(あいだ・かずひと)館長が、
鑑賞のポイントや相田家のエピソードを和やかにお話しくださいました。
企画展のタイトルになっている、詩「あなたのこころが」。
この詩から、
「あなたのこころがきれいだからなんでもきれいに見えるんだなあ」。
「うつくしいものを美しいと思えるあなたの心がうつくしい」
という2つの書が創作されたそうです。
「相田みつをは詩人ですから、
四百字詰め原稿用紙に、推敲に推敲を重ねて詩を創作します。
その詩のなかから、レモンをギュッと絞るように、
ほんとうに言いたいことを、書にするのです」
さらに「ただいるだけで」の書を例に、
作品のポイントを3つ、教えてくださいました。
1つ目は、ひらがなが多いこと。
2つ目は、誰にでも読める字で書くこと。
3つ目は、読んだ人それぞれが自由に受け取れること。
相田みつをは、詩人かつ書家として、
内容にふさわしい字体を考えたそうです。
そして、作品に多く登場する「あなた」は誰のことか、と
相田みつをの妻である館長の母にたずねると、
「当然私のことよ」と答えたという、
家族ならではのエピソードに、会場は笑顔に包まれました。
また、作品をよく見ると3つのブロックに分かれていますが、
書き出しの位置がそれぞれ異なることがわかります。
最も高い位置から書き出されたブロックは、
相田みつをが最も伝えたかったことなのかもしれません。
館長による作品解説は、会期中何度も開催されますので、
ぜひご参加ください。
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作品解説「なるほど!なっとく!相田みつを」
【日 時】 2016年12月23日(金曜日・祝日)
2017年1月9日(月曜日・祝日)
1月15日(日曜日)
2月11日(土曜日・祝日)
2月18日(土曜日)
午後3時~ 約15分間
館長による新春解説
【日 時】 2017年1月1日(日曜日)
1月2日(月曜日)
1月3日(火曜日)
午前11時~/午後3時~ 約20分間
【会 場】 相田みつを美術館展示室内
※申込み不要、要入館券
※やむを得ぬ事情により、日時が変更になる場合があります。
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今回の企画展では、
「こころ」や「しあわせ」をテーマにした作品が108点選ばれ、
書とともに13点の詩のパネルが展示されています。
解説を聞いた後に、詩と書の関連を考えながら鑑賞すると
ことばに込められたさまざまな思いを受け取ることができました。
その他にも館内には、詩の複製原稿や、使用していた筆や硯、
額装される前の書も展示され、相田みつをの息づかいが感じられるようでした。
こちらは、アトリエ再現コーナー。
相田みつをは、書を納得のゆくまで何度も書き直し、
毎日このような書の山ができあがったそうです。
額装する時も見せ方にこだわり、余白を1㎜単位で指定していたそうです。
また、館内併設のカフェでは、コーヒーや紅茶をいただいて、ゆっくりと休憩できます。
カフェに掲示されている感想ノートには、
「心にひびくことばがありました」
「自然と涙がこぼれました」
「明日からがんばれそうです」
「関西から来た甲斐がありました」
など、たくさんの感動のことばが記されていました。
さまざまな人のこころに思いを馳せ、
しみじみと自分を振り返ることができました。
年末年始は休みなく開館し、お正月ならではのイベントが開催されます。
新年のお出かけの際に、ぜひお立ち寄りください。
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第65回企画展 開館20周年記念企画第2弾「あなたのこころが」
【会 期】 開催中~2017年3月12日(日曜日)
【場 所】 相田みつを美術館
(千代田区丸の内3-5-1東京国際フォーラム地下1階)
【休館日】 月曜日
※12月27日(火曜日)~2017年1月15日(日曜日)は開館
【時 間】 午前10時~午後5時30分(入館は午後5時まで)
【入館料】 一般・大学生800円/中・高校生500円/
小学生200円(未就学児は無料)/70歳以上の方500円
団体割引有り
※1月9日成人の日は、新成人の方は入館無料
障害のある方及び付き添いの方は無料(手帳のご提示が必要です)
※ミュージアムショップは入場無料
詳しくは→コチラ
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Posted at:10:20