日比谷図書文化館コンシェルジュ通信Vol.6:
【共同企画特別展 松江城と江戸城】のご案内!

千代田区中心地、日比谷公園の北側。

そこにあるものといえば…“皇居”ですよね。

 

今から約560年もの昔、太田道灌(おおたどうかん)が

その地に建てた“平山城(ひらやまじろ)”が江戸城の

はじまりといわれています。

さて今回は、その後の徳川家康によって築城された

“江戸城”に焦点を当て、その背景を探ろうと思います。

 

 

現在…

日比谷図書文化館1階<特別展示室>では、

「共同企画特別展 《新発見「江戸始図」関連展示》

松江城と江戸城―国宝になった城と天下人の城―」

を11月19日(日曜日)まで開催しています!

(開催概要→こちら

 

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この展示は島根県(松江城歴史的価値発信事業実行委員会)協力のもと

“松江城”とのコラボレーションが実現!

 

9月19日(火曜日)の展示初日には、秋晴れの汗ばむ陽気の中、

松江市副市長、千代田区長を筆頭に城・文化財専門の教授陣など

多くの方々にご来館いただき、オープニングセレモニーが催されました。

 

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さて、この松江城と江戸城について少しご紹介を…

 

◆松江城(別名 千鳥城)

慶長12年(1607)18万6千石の堀尾氏により

築城が始まり、5年の歳月を経て完成。

城下町松江のシンボルとなっているこの城は、

2015年に国宝指定されました。

国内の城跡で天守が国宝に指定されたのは63年ぶり。

全国で5件目の大変貴重な文化財となりました。

松江城には、他の城には見られない特色が多々

用いられており、築城にあたった堀尾氏がいかに城作りに

長(た)けていたかということが伺えます。

また、日本のさくら100選、都市景観100選にも選ばれ、

天守からはすばらしい景観が楽しめます。

 

◆江戸城◆

江戸時代には千代田城とも呼ばれていたそうです。

慶長12年(1607)頃には家康により江戸城の

中心部が一旦完成。

最終的には、寛永13年(1636)、14kmにも及ぶ

外堀が築かれ、約半世紀かけて諸大名を動員した

江戸城「惣構(そうがまえ)」が完成しました。

度重なる火災、地震や空襲などにより江戸城の

ほとんどが消失していますが、日本100名城に選定。

堀や石垣・門・櫓は国の特別史跡に、外桜田門・

田安門・清水門は重要文化財にも指定されています。

 

《展示の目玉のご紹介!》

 

皆様、“江戸始図(えどはじめず)”をご存知ですか?

なんと、東日本初公開の代物!!

 

1953年に松江市民より市へ寄贈された、

「極秘諸国城図」(全国に至る各地の城や城下町を

描いた74枚からなる絵図)の中から見つかりました。

 

今年の2月に江戸城と城下町を描いた最古級の絵図

である事がわかったそうです。

 

これまで“謎”とされていた江戸城の詳細が書かれた

この城図によって、江戸城の天守が姫路城と同じく

連立式天守(天守と複数の小天守が、渡り廊下で環状に

つながっている形式)であったこと、本丸南側出入口が

熊本城と同じく外敵の侵入を防ぐ、軍事要塞のような

造りになっていたことなどが判明しました。

 

紐解かれていく江戸城。

その姿は、東西両国の城づくりを受け継いだ、

日本の城の集大成といえるのではないでしょうか。

 

こちらの原図の展示は

9月19日(火曜日)~10月2日(月曜日)、

11月3日(金曜日・祝日)~11月19日(日曜日)の

期間限定公開となっているのでお見逃しなく。

 

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江戸始図(松江歴史館蔵)

 

その他、

“松江城天守雛形”も一見の価値あり!

 

天守の大掛かりな改修の際に製作されたと

考えられています。

江戸時代製作の天守雛型が残るのは全国で8城のみ。

その中でも、国宝天守の雛形は松江城しかありません。

 

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《特別展関連講座のご案内》

115日(日曜日)午後2時~「松江城天守と雛形」

1112日(日曜日)午後2時~「家康の江戸城-「江戸始図」の歴史的意義-」

1117日(金曜日)午後7時~「江戸の武家地景観-「江戸図屏風」をよむ-」

を地下1階<コンベンションホール>にて

(詳しくは→コチラ

 

113日(金曜日)午後130分~「江戸城登城ウォーク①」

114日(土曜日)午後130分~「江戸城登城ウォーク②」

を解説員と共に江戸城をめぐるお散歩ツアーを開催します。

(詳しくは→コチラ

 

※各講座 往復はがきにて事前申込必須

(講座別に締切日があるのでご注意下さい)

※参加費 各800

※江戸城登城ウォークは重複しての応募はできません

 

皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

最後に… 

家康が目指した国づくりとはどのようなものだったのか…

展示はもちろんのこと、実際に城へ足を運び、藩主や

武家・町人など、江戸で暮らした人々がどのような日々を

過ごしていたのか、想像の世界へ飛び立つのも新しい

楽しみかもしれませんね。

また、当館の2階<図書フロア>では、この展示の

関連書籍コーナーも設けられています!

この秋は、奥深い城の歴史に、身も心も紅く染められては

いかがですか。

Posted at:14:00