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2022.09.26
昭和館で開催中の写真展「乗り物のある風景-昭和のくらしと交通事情-」 |
千代田図書館から歩いて5分ほど、九段下交差点近くの昭和館で、写真展「乗り物のある風景-昭和のくらしと交通事情-」が開催中です。
昭和館は、戦中・戦後の国民生活の労苦についての歴史的資料を収集、保存、展示して次世代に伝える国立の博物館で、さまざまなテーマで所蔵写真を紹介する写真展を毎年行っています。
今年は日本で鉄道が開業して150年の節目ということもあり、人々の暮らしに欠かせない「乗り物」をテーマに写真46点を展示。昭和初期から40年代に撮影された所蔵写真からは、路面電車やバス、タクシーからスクーターに自転車、戦後の経済発展の象徴ともいえる新幹線や高速道路まで、乗り物を通じて当時の世相や交通事情を読み取ることができます。
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写真展「乗り物のある風景-昭和のくらしと交通事情-」
【会 期】 開催中~12月18日(日曜日)
【会 場】 昭和館 2階ひろば(屋外)
【所在地】 千代田区九段南1-6-1
【入場料】 無料
【時 間】 午前10時~午後5時30分(入館は午後5時まで)
【休館日】 月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日休館)
【後 援】 千代田区 千代田区教育委員会
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年代順に並べられた展示写真で一番古いものは、昭和5年(1930年)の九段坂を行きかう路面電車や荷車、人々などを写したもの。昭和館の正面入口が面する靖国通りに、当時は路面電車(東京市電)が走っていました。九段坂は大正12年(1923年)の関東大震災をきっかけに大幅な改修工事を行い、昭和5年ごろには、現在のように勾配のゆるやかな幅の広い幹線道路になりました。
こちらが現在の九段坂の様子です(写真左の建物が昭和館)。写真展を見て、ぜひ当時の様子と比べてみてください。
また、現在でも東京の代表的な写真スポットとして有名な中央区の銀座4丁目交差点をとらえた写真は、昭和12年、17年、20年、22年と戦中から戦後にかけて各時期のものがあり、世相や人々の様子の移り変わりを見比べることができます。
その他、東京都内以外にも神奈川県、埼玉県をはじめ、東海地方、西日本地方、九州・沖縄各地で撮影された貴重な写真の数々をご覧いただけます。
戦中の出征列車や代替燃料の木炭バス、空襲を受けて焼け跡に佇む路面電車、戦後まもなく日本へ帰国する復員兵や引き揚げの人々を乗せた列車や船、払い下げの米軍車両を改造したバス...などなど、戦争を体験したことのない世代の方でも、「乗り物」をキーワードに写真を見ることで、当時の暮らしをより身近に、想像力豊かに感じることができるのではないでしょうか。
千代田図書館への行き帰りに、写真展「乗り物のある風景-昭和のくらしと交通事情-」へ、ぜひお立ち寄りください。
写真展会場の「2階ひろば」は屋外のイベントスペース。北の丸公園のお濠に面し、吹き抜ける風が心地よく感じられます。
写真展を見た後は、戦中・戦後の生活にさらに理解が深まる6・7階の常設展示室(高校生以上は有料)も、あわせてご覧ください。4階の図書室では写真展に関連する図書の紹介を行っているほか、5階の映像・音響室でも展示写真を閲覧できます。
※現在の昭和館の入館時間は、1回目午前10時~午後1時30分(受付1時まで)、2回目午後2時~5時30分(受付5時まで)の2回に分けて入館時間を3時間半以内とし、入替時間で一斉清掃等を行っています。
開館状況の詳細等は昭和館のホームページをご確認ください。
Posted at:14:30