図書館で和本オークション出品物(お宝本)を展示中!

千代田図書館9Fには、神保町のさまざまな古書店が

各店自慢の貴重資料を展示する月替りの出張古書店コーナー

「としょかんのこしょてん」があります。

 

 

今月は「vol.41和本入門~「古典籍展観大入札会」出品物を中心に~」

と題して開催中です。展示担当の「東京古典会」

古典籍(※)を主に取り扱う古書業者がつくっている会で、

会員名簿には全国の和本業者が名を連ねています。

 

※古典籍(和本)とは※

明治頃以前の書写あるいは印刷された資料で、

いま価値が認められるすべてのものを言います。

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市は、毎週火曜日に東京古書会館で開かれていますが

なんといっても、毎年11月に開かれる大入札会には

古典籍の中でも特に希少かつ貴重なお宝本が出品され

(価格が10万円以上のもの限定)

しかも一般公開されるので必見です!

※オークションは非公開、展観(出品物を観ること)のみ公開。

 

★平成22年度 古典籍展観大入札会★

 展観日(一般公開)

 11月12日(金)10:00~18:00、13日(土)10:00~16:30

 会場 東京古書会館

 詳細はこちら

 

まさに日本最大の和本オークション。

古書業者をはじめ、収集家、名家から預かった珍品・名品が

今年は1,916点出品される予定。

展観会場では、実物を手にとって見ることもできます。

 

そんな貴重な出品物の一部がいま、千代田図書館9Fの

「としょかんこしょてん」で展示されているのです!!

丁寧な解説がつけられているので、どなたでも

お楽しみいただけると思います。ぜひこの機にご覧ください。

 

<展示品の一例>

 

後七日記(ごしちにちき) 一帖

寿永二年(1183年) 於 金剛峰寺 書写

平安時代に高野山で書かれた修法の記録。その支度や諸国済物、修法僧名、道具目録などが書かれている。装訂も列帖装という古い綴じ方。寺院では書物をよく保存するので、このような古い記録が今でも市場に出てくる。

 

 

 

和漢朗詠集 二冊 

烏丸光広 筆 宗達模様料紙

烏丸光広は江戸時代中期の歌人。伝統的な和歌の復興につとめた。

本書は能筆でも知られる光広が、俵屋宗達風の模様の入った紙(料紙)

を用いて書いたもの。宗達も古典的な大和絵の画風で知られており、

平安時代の<雅>をよく伝えている。

 

剣の巻(つるぎのまき)二冊

古活字版 江戸前期刊 

江戸時代の初期(17世紀初頭)には一時活字による印刷が盛んになった。それを古活字版といって、珍重される。本書は『太平記』や『平家物語』の別巻として伝えられた話を初めて活字化したもの。後には『太平記』の本に含まれるようになるが、本書によって、そうなる前に単独で刊行されたことが判明した。

 

 ★古書店の出張セミナー としょかんのこしょてん展示解説★

 vol.41和本入門~「古典籍展観大入札会」出品物を中心に~

 講師 橋口侯之介氏(誠心堂書店代表取締役)

 日時 10月31日(日)11:00~12:30(開場10:30)

 会場 千代田図書館9F=特設イベントスペース

 席数 先着40名(事前申込み不要、立ち見可) 当日直接会場へ

 

古本まつり期間中の開催です。古典籍展観をご覧になる方には予習に

なるかもしれません。和本に興味のある方、古本まつりで神保町に遊びに

来られる方、どなたでも気軽にご参加ください。

 

Posted at:13:37