レポート:第5期読書サロン オープニングイベント
『町の本屋の楽しさ』

11月20日(火)に、千代田図書館9階の特設イベントスペースで

「本と出会う 読書サロン」第5期新規メンバー募集をかねて

オープニングイベントを開催しました。

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※「本と出会う 読書サロン」は、

メンバー各自が毎月異なるテーマに沿った本を持ち寄り、紹介し合う、

本を通じた交流の場です。

詳しくは→コチラ

 

講師には、メディアにも多く取り上げられ、

今注目を集めている町の本屋さん「千駄木・往来堂書店」の店長

笈入建志(おいり・けんじ)さんをお招きしました。

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今回お話いただいた内容は「町の本屋さんの楽しさ」

昨今では、本を買いに出かけなくてもネット書店で購入できてしまうことや、

電子書籍の普及などにより、

町の書店の生き残りが厳しくなっていると聞きます。

千駄木・往来堂書店では、どのような取り組みをして

話題を集め続けているのでしょうか。

 

笈入さんは大型書店勤務を経て、

往来堂書店の店長になりました。

 

大型書店の売りはなんといっても「無い本は無い!」ということ。

それに対して、町の本屋さんのような小規模書店の売りは・・・?

そこから笈入さんが考え出す様々な工夫やアイディアが面白く、

話に惹きこまれました。

 

往来堂書店の広さは20坪。置ける本には限りがあります。

そこで笈入さんが取り組まれていることの一部をご紹介します。

 

・画一的にならないよう、ベストセラーに依存せず

  本と世の中をよく見て「今、なぜその本なのか」という

  ニュース性を吟味した選書をする。

 

・初代店長の安藤さんが考え出した「文脈棚」を引き継ぎ、

  新書や単行本などごちゃまぜにしたテーマごとの棚作りをする。

 

・スタッフだけでなく、お客様や出版社の営業の方なども巻き込んだ

 参加型のフェアや地域イベントを行う。

 

往来堂書店のそんな参加型の取り組みとして特に有名なのが、

本の紹介や感想を書いた自作の帯を、本につけて販売する「D坂文庫」です。

選書した方の人となりが伺える帯を参考に、

つい手に取られるお客様が多いそうです。

 

 

講演の中でなによりも印象的だったのは、

“本屋は本への愛を語るところ”と定義されたこと。

「本への愛がうまくお客さんに伝わると本は売れる」と笈入さんは言います。

ただ売ることを考えるのではなく、

本を介して人と人とのつながりを大事にしている姿勢が

往来堂書店が親しまれ続ける理由なのかもしれませんね。

 

 

最後に・・・

千駄木・往来堂書店では、毎週「往来っ子新聞」を発行しています。

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手書きで書かれたこのユニークな新聞、

気になる方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

お店を覗けば、読んでみたくなる本にきっと出会えるはずですよ。

 

 

Posted at:09:00