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2012.11.09
レポート:子どもの本のシンポジウム「WAVE in ちよだ2012」2日目 |
「秋の読書週間」に合わせて、11月3日(土)・4日(日)の二日間
千代田区読書振興センターと非営利団体「こどもの本WAVE」が企画したイベントを
開催いたしました!
今回は、二日目の様子をレポートしたいと思います。
二日目の午前中は、童話作家の角野栄子(かどの・えいこ)さんによる講演
「おはなしがうまれるとき」を開催しました。
角野さんは、名作『魔女の宅急便』の作者として有名ですが、
その他にもたくさんの楽しい童話を書き続けています。
わくわくするようなファンタジーの世界へと誘ってくれる物語は
どのように生み出されるのでしょうか。
子どものころ、自分だけの「空想の世界」にひたった経験は
誰にでもあるのではないでしょうか。
角野さんの物語のきっかけは、そんな経験が元になっているようです。
楽しい気持ちで辺りを見回すと、つまらない日常の中にも
心が動くなにかを見つけることができるかもしれません。
部屋の壁に空いた小さな穴、くるくるとまわる回転椅子、
いつも上り下りしている階段・・・。
角野さんのお話を聞くと、家の中にある何の変哲もないものまでが、
楽しいものに感じるから不思議です。
本の扉を開いて違う世界に行くことは、
自分が生きる現実世界も楽しいものにしてくれるのかもしれません。
午後は「あべ弘士さんのお話とワークショップ『アフリカの動物』」です。
講師は、絵本作家のあべ弘士(あべ・ひろし)さん。
あべさんは旭山動物園の飼育員として、
25年もの間、毎日動物たちと触れ合っていました。
あべさんが話してくれる、動物のそれぞれの個性や
そのエピソードはとても楽しく、会場には笑い声が絶えません。
中でも印象的だったのは、ゾウの飼育係をしていたときのこと。
「あさこさんはバナナの実よりも皮が好きなんだよ。」
「ななちゃんにレモンをあげたら、耳をパッと広げて驚いていた!」
飼育を担当していた動物たちへの深い愛情が感じられました。
お話のあとは、みんなで動物の顔を描きました。
お題は「ウサギ」と「サル」です。
▲う~ん、どんな顔だったかな?描こうとするとなかなか思い出せません。
▲描きながら、サルの特徴をお話してくれています。
まずは、参加者の皆さんがそれぞれのイメージで動物を描いた後に、
あべさん指導の元でもう一度描いてみました。
最初に描いた絵は、キャラクターのようになっていた人も、
今度は、その動物らしさをよく表現することができました!
観察力の鋭さは、飼育員をしていたあべさんならではです。
最後に、あべさんの絵本『ふたごのしろくま』シリーズを
スクリーンに映してあべさん自身が読み聞かせをして、
ワークショップ終了となりました。
皆さん、動物園に行って、
どうぶつたちをよ~く観察してみたくなったのではないでしょうか?
二日間に渡ったこのイベントが、
皆さんが本を手に取るきっかけとなってくれたら幸いです。
Posted at:09:00