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2013.03.08
レポート:四番町図書館「昔ばなしが語る子どもの成長」 |
3月5日四番町図書館にて、リニューアルオープン1周年を記念した
講演会「昔ばなしが語る子どもの成長」が開催されました。
講師に小澤俊夫氏(筑波大学名誉教授・小澤昔ばなし研究所所長・昔ばなし大学主宰)
をお招きし、昔ばなしから学ぶ子どもの成長や子育ての知恵などについて
お話しいただいた講演会の模様をレポートします!
講演会は、「昔ばなしはどこにありますか?」という
小澤氏の問いかけから始まりました。
どこだと思いますか? 本の中??
答えは「昔ばなしが語られている時間の間だけ、そこにある」とのこと。
人々の間で語られ、受け継がれてきた昔ばなしは、
目で文や絵を追って読む文学と違い、聞き手が頭の中で登場人物や情景を
想像するため、シンプルでクリアーな語り口が特徴です。
その特徴を、昔ばなし「うまかたとやまんば」を題材にお話しいただきました。
たとえば、登場人物である「うまかた」「やまんば」が
1対1でそれぞれ孤立的に語られるのは昔ばなしならではの文体のひとつです。
「やまんばがひとりで追ってくるから怖いんです。
お話の中のやまんばや魔女が15人もいたら怖くないでしょう」と小澤氏。
その他にも、具体的な例を挙げながらユーモアたっぷりに
昔ばなしとはどんなものなのか、講演は続きます。
つぎにお話しいただいたのは、昔ばなしが持つメッセージについて。
挙げられた「昔ばなしのメッセージ」は3つ。
1.子どもの成長 2.人間と自然との関係 3.命のありかた
なかでも、「1.子どもの成長」に焦点をあて、昔ばなし「わらしべ長者」と
グリム童話「シンデレラ」を題材にお話しいただきました。
幼いころから馴染みのある昔ばなしや童話にも、子どもの成長を見守る大人のための
ヒントがたくさん隠れていることに気づかされました。
たまには絵本を開かずに、自分の口で「おはなし」してみようと思った
お母さん・お父さん方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご自身の子育て体験、教育者としての視点なども織り交ぜながら
たっぷりと語っていただいた講演会でした!
四番町図書館ラウンジセミナーは、4月以降も様々な企画で行われます。
皆さまどうぞご参加ください♪
Posted at:09:00