神保町の老舗・一誠堂書店が創業110周年を迎えました!

日本一の古書店街・神田神保町の中でも老舗中の老舗

一誠堂書店が、今年で創業110周年を迎えました。

神保町駅のすぐ近く、靖国通り沿いに建つ格調高いビルは

昭和6年に建てられ、80年以上もこの町の変遷を見守ってきた

神保町の中でもひときわ歴史あるスポットです。

 

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一誠堂書店

【所在地】  神田神保町1-7

【営業時間】  10時~18時30分(祝祭日は18時まで)

【定休日】 日曜日

 

 「昔はこのビルの上から日本橋の三越や、

 両国の花火なんかも見えたのを覚えています」

と語ってくださったのは、一誠堂書店三代目の酒井健彦さんです。

 

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↑入口上のステンドグラスからも歴史が感じられます。

 

姿を変えていないのはビルの外観だけではありません。

内装もできるだけ昔の雰囲気を残すようにしているそうで

店内の壁に沿って造られた書棚は、建造当初よりほとんど変わらない姿を保っています。

 

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1階は国文学、歴史、郷土史など文科系全般の古書が揃います。

入り口すぐの映画関連書籍のコーナーなどはこまめに入れ替えをし

良い本であれば、新刊でも取り寄せて店頭に出しているそうです。

 

アールデコ調の装飾が美しい階段を上ると、2階は

洋書、美術書、和本が揃えられており、まるで小さな博物館のようです。

絵入りの草紙や浮世絵、地図などの歴史的な資料を包括して扱うことも

古書店の役割のひとつであると酒井さんは言います。

難しい本は敷居が高いと感じる方でも、見ているだけで楽しい

図版の美しい古書には興味がわくのではないでしょうか?

 

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時代に合わせて本のリフレッシュ化を図りながら、これからも

より広く、多くの人に古書の魅力を伝え続けたいとお話しくださった

酒井さん、ありがとうございました!

 

そして10月11日・12には、一誠堂書店の創業110周年を記念し

古典籍善本展示即売会が行われます!

記念すべき年に行われる展示即売会は、古典籍、洋書の

選りすぐりの品が集まるまたとない機会です。

 

なかでも、54帖が揃う鎌倉時代後期の『源氏物語』は状態がよく、

ここまで揃っているものは日本に数点という稀少な逸品です。

また、藤原定家自筆の『明月記 寛喜元年五月・六月』

鑑賞用として一部切り取られたりしてしまうことが多い中で

2か月分の日記が一巻に収められている貴重なものだということです。

この他にも、たいへんに希少価値の高い50ほどが

出品される展示即売会に、どうぞ足をお運びください。

 

一誠堂書店 創業110周年記念

古典籍善本展示即売会

【日 時】 10月11日(金)11時~17時

      10月12日(土)10時~18時

【会 場】 ホテル グランドパレス

      2階「チェリールーム」

      (千代田区飯田橋1-1-1)

 

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110周年記念即売会の目録と100周年の記念誌。

 ともに非売品ですが、一誠堂書店の100周年記念誌『古書肆100年』

 千代田図書館内の“出版にまつわる本棚”でご利用いただけます。

 この本について、詳しくはコチラからもご覧になれます。 

 

 

Posted at:09:00