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2016.07.29
コンシェルジュ通信Vol.15:国立公文書館で 「ようこそ地獄 たのしい地獄」開催中! |
夏休みシーズンを迎えて千代田区内のミュージアムでは
子どもから大人まで楽しめる企画展示が開催されています。
その中でも千代田図書館から徒歩10分の場所にある、
国立公文書館の企画展示「ようこそ地獄 たのしい地獄」は
ちょっとユニークな視点で古典籍資料に親しめる展示です。
7月27日(水曜日)に開催された
ギャラリー・トークにコンシェルジュも参加して、
企画者の方から展示の見どころを教えていただきました!
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国立公文書館の門を入ると、駐車場に不思議な模様(写真左)がありました。
この模様は印がつけられている場所から写真を撮ると、
地獄の鬼が立体的に見える「トリックアート」のコーナー。
入り口では閻魔王(えんまおう)の顔出しパネルがお出迎えです。(写真右)
国立公文書館の企画展の入場は無料。
入口を入ると貴重な資料がズラリと並んでいます。
今回のギャラリー・トークには約100名の参加者が集まり、
急遽、2回に分けて開催するほどの大盛況でした!
企画者の方イチ押しの展示資料は、
『源氏供養表白(げんじくようひょうびゃく)』です。
これは『源氏物語』を書いて人々を惑わせた罪により、
地獄に堕ちたとされる紫式部を供養するための、
「源氏供養」の時に読みあげられた文書です。
「紫式部は嘘やデタラメを書いた罪で地獄に堕ちた」
という考え方は、
平安時代の末から人々の間で認識されていたようで、
鎌倉時代に入ると『源氏物語』のファンによって、
紫式部とそのファンである自分たちの供養もするための
「源氏供養」が何度も行われました。
「桐壷」などそれぞれの巻の名前を読み上げながら、
『源氏物語』の写本を火にくべていったのだそうです。
このように鎌倉時代までの人々は、
地獄に堕ちることを本気で恐れていたようですが、
室町時代、戦国時代を経て江戸時代の頃には、
地獄はそれほど恐ろしいものではなくなったようです。
閻魔大王や地獄の鬼たちは
落語などお笑いのネタになったりもしました。
幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師の
河鍋暁斎(かわなべきょうさい)は、
明治20年に出版された『暁斎画談(きょうさいがだん)』で
人間たちが賢くなって地獄に堕ちる者が少なくなったせいで、
仕事が無くなった閻魔王が、極楽の仏に再就職を頼むという、
洒落の効いた絵も書いています。
ギャラリー・トークは8月にも開催されます。
解説文には書かれていない時代背景や細かい情報まで、
30分ほどの時間でとても詳しく解説していただけますので
見た目は難しそうな古典籍資料でも、
わかりやすく楽しく観覧できて、オススメです!
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ギャラリー・トーク
【日にち】 8月24日(水曜日)
【時 間】 午後2時~2時30分
【場 所】 国立公文書館1階展示ホール
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親子で展示を楽しみたい方は
「地獄のお絵かきコーナー」もおすすめです。
自分が考えた地獄の絵を描いて“地獄BOX”に入れると、
大型タッチパネルでその絵が紹介されるかも?
可愛らしい閻魔王のぬり絵もありますので、
小さなお子様も楽しめます!
8月8日(月曜日)から8月15日(月曜日)までは
「終戦の詔書(しゅうせんのしょうしょ)」の原本も展示されるなど、
この夏の見どころがたくさんの国立公文書館。
自由研究のテーマを探しに出かけてみてはいかがでしょう?
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国立公文書館 平成28年度第2回企画展
「ようこそ地獄 たのしい地獄」
【所在地】 千代田区北の丸公園3-2
【会 期】 開催中~8月27日(土曜日)
【時 間】 午前9時15分~午後5時
【入館料】 無料
【休館日】 日曜日、祝日
(8月11日(木曜日・祝日)、14日(日曜日)は開催)
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Posted at:12:40