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2016.11.17
本と出会う読書サロン 第13期オープニングイベントを開催しました! |
11月15日(火曜日)、「本と出会う読書サロン」第13期のスタートとして
神田神保町の歴史ある出版社冨山房の
代表取締役社長坂本 起一さんをお招きして、
新規メンバー募集を兼ねた講演会「冨山房の児童書と私」を開催しました。
『かいじゅうたちのいるところ』(モーリス・センダック/作)、
『いろいろへんないろのはじまり』(アーノルド・ローベル/作)、
『ジルベルトとかぜ』(マリー・ホール・エッツ/作)…などなど、
図書館でも大人気のロングセラー絵本を多数出版してきた冨山房。
今回の講演では、会社の歴史とともに、坂本さんがご自身を振り返りながら
これまでのお仕事について語っていただきました。
坂本さんのお仕事の原点は幼い頃の読書体験にあるといいます。
お母さんに絵本を読んでもらうのが大好きで、悲しいページでは
いつも涙してしまう子どもだったのだとか。
冨山房が大正から昭和にかけて出版していた
『日本童話宝玉集』や『世界童話宝玉集』をはじめ、
古今東西の童話や昔話に親しんだことが、坂本さんの
その後の仕事に大きな影響を及ぼしました。
大学在学中に冨山房の社長として会社を引き継ぐことに
なってからは、奔走の日々が続きました。
『大言海』『大日本地名辞書』といった歴史ある辞書を守りながら
新しい本も出したい…そんな中で出会ったのが
エリック・C・ホガードの『小さな魚』の原書だったそうです。
当時、冨山房は児童書の出版から離れていましたが、
幼いころから質の高い児童文学に親しんできた坂本さんは
この原書を辞書を引きながら読み、すぐに
「ぜひ翻訳して出版したい!」という思いを抱きました。
それから若い社員たちと一緒に翻訳権の取得にこぎつけ、
翻訳家を探し、出版した『小さな魚』は、発売直後に
その年の課題図書に選ばれ、NHKのラジオドラマとしても放送されました。
講演会終盤の質疑応答では、千代田図書館所蔵の絵本を1冊ずつ
手に取りながら、出版時のエピソードを語ってくださる一幕も。
あっという間の一時間でしたが、冨山房の児童書出版のルーツを
知ることのできた、充実の講演会になりました。
坂本さん、ありがとうございました!
12月から始まる「本と出会う読書サロン」第13期では、
12月「物」 2017年1月「空」 2月「国」 3月「春」をテーマに、
メンバーが思い思いに持ち寄った本の紹介を行います。
現在メンバーを募集中。まずはお気軽に登録からどうぞ♪
詳しくはコチラをご覧ください。
Posted at:15:00