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2017.07.21
コンシェルジュ通信Vol.27:『活版TOKYO』in 神保町 |
みなさんは「活版印刷」をご存知ですか?
金属の活字や樹脂の凸版などに、
インキをつけてハンコのように押して印刷する方式です。
昭和40~50年代が活版印刷の最盛期だったようですが、
近年また若い人たちの間で「ニューメディア」として
盛り上がりを見せています。
こちらが実際に活版印刷によって刷られたコースターです。
一枚一枚丁寧に作られたコースターは、
どこかノスタルジックな雰囲気です。
職人さんの息づかいまでが伝わってきそうな、
温かみのある優しい印象で、大切に扱いたくなりますね。
この活版印刷を実際に体験できる日本最大、
いえアジア最大の活版イベント『活版TOKYO』が、
7月14~16日に神保町三井ビルディングと
テラススクエアにて行われました。
会場に一歩足を踏み入れると、
ブースの出店者であるクリエイターと
お客さんとの賑やかな会話が聞こえてきます。
会場にある印刷機では、活版印刷の体験もできます。
実際に活版印刷機で赤色と切り込み線を入れたカード。(左下)
活字のバラ売りも!(右下)
神保町ならではのオリジナルブックカバーや、
トートバッグも。
美濃の和紙で刷られたご祝儀袋とピアス。
ピアスは丈夫な紙に刷られているので、へたりにくいそうです。
カード一枚ずつに、140字の異なる小説が
それぞれ活版で刷られています。(左下)
60枚ワンセットでの販売も。(右下)
活版で印刷されたコーヒーフィルターの中には、
豆の形に型押しされたメッセージカードが。
どれもクリエイターの個性が光った、
オリジナルな作品ばかりです。
「イベント会社の企画ではなく、実行委員たちの
手弁当の運営だから色々な方が応援してくれるのかな」
とおっしゃる『活版TOKYO』実行委員長の
角田光正さんの言葉通り、手作り感あふれる温かい雰囲気が
会場全体に満ちています。
作り手の皆さんからも、活版印刷のことをもっと知ってほしい
という熱い思いが伝わってきます。
角田さんによると「自分たちが楽しく」
また「新しい出会いによって、人とのつながりが広がるから」
こちらのイベントを続けているそうです。
実際にこのイベントによって、
宮城県の南三陸町や台湾の人たちとのつながりができ、
現在も交流を深めているとのことです。
また若い人たちの参加も多く、世代や国境を越えたつながりが
広がっているようです。
「活版印刷をする人が増えれば、裾野が広がり頂点が高くなる」
とお話しされる姿からは、角田さんの活版印刷への限りない愛情と、
未来への期待を感じます。
『活版TOKYO』のイベントは、来年の開催までのお楽しみとなりますが、
活版印刷が体験できる角田さんのお店が千代田区内にあります。
とても気さくなお人柄ですので、お話しするだけでも楽しいですよ。
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株式会社 真映社
千代田区神田錦町1-13-1
お店についての詳細はコチラをご覧ください。
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こちらでは、スタンプ制作から印刷体験まで
様々な活版体験ができます。
結婚式の招待状など、「特別なもの」に
活版印刷が使われることが多いそうですが、
ご自身の名刺や大切な方へのカードなどを
作ってみるのはいかがでしょうか?
「活版印刷で名刺を作ると、仕事が増える」
という都市伝説もあるようですよ。
ちなみに今回の『活版TOKYO』のテーマは、
“美味しく楽しい「喫茶店」”。
神保町にはご存知の通り、
味わい深い老舗喫茶店が点在していますが
今回はなんと13もの喫茶店のコースターが
神保町の地域情報フリーペーパー
「おさんぽ神保町」との企画によって、
活版印刷にてよみがえりました。
こちらが世界のビールとタンゴが楽しめる喫茶店
「ミロンガ・ヌォーバ」のコースター。
こげ茶一色というシンプルな配色が、
レトロな神保町の老舗喫茶店の雰囲気を
よく醸し出しています。
タンゴのリズムに乗っているような
文字の配置や揺らぎもミロンガ・ヌォーバの特徴で、
お店の雰囲気がとてもよく出ています。
「懐かしさ」が共通する、活版印刷と
神保町の喫茶店はとても相性が良いようです。
お会計時にコースターが欲しいとお伝えいただくと、
手に入れることができます。
どのお店でもなくなり次第配布終了ということですので、
淹れたての美味しい珈琲を味わいに、神保町の喫茶店へ
コースター集めに出かけてみるのはいかがですか?
Posted at:14:05