日比谷図書文化館で開催中の特別展「DOMANI・明日展PLUS
『Artists meet Books 本という樹、図書館という森』」

今回の「ちよぴたブログ」は、日比谷図書文化館で開催中の特別展

「DOMANI・明日展PLUS

『Artists meet Books 本という樹、図書館という森』」のご紹介です。

 

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文化庁の「新進芸術家海外研修制度」の成果発表の場として

1998年から行われている「DOMANI・明日展」。

美術館での大規模なグループ展として行われる「DOMANI・明日展」に加えて、

より小さな規模でテーマ性を持たせた企画として、2015年から

「DOMANI・明日展PLUSがスタートしました。

 

今回のテーマは「本・読書・図書館」

1階展示室では、70年代に「在外研修」で海外に滞在した

彫刻家の若林 (1936-2003)と、それに続く5名の作家の

作品や、制作にまつわる資料の数々をご覧いただけます。

 

若林さんは「新進芸術家海外研修制度(当時は芸術家在外研修制度)」が

始まって間もない1973年、スペイン・フランスに滞在して

旧石器時代の遺跡を巡っては調査やスケッチに集中する日々を過ごし

著書の中で、この期間の体験が後の作品制作につながっていると振り返っています。

今回はまとまった形で初めて、作家個人のアーカイブといえる

旅先での収集品スケッチブック写真直筆の原稿などを展示しています。

 

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加えて、会場には活躍中の作家たちによる作品の数々も。

こちらは、蓮沼 昌宏さんの「新しい島」(2017)。

映画の原型「キノーラ」という装置で、紙のページがめくれる

心地よい音とともにアニメーションを鑑賞できます。

 

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千代田区教育委員会の収蔵品から着想した古いトランクを使った

宮永 愛子さんの新作「open book」(2017)は、

ナフタリンの結晶が会期の経過とともに変化する様も楽しめます。

 

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また、1階展示室と2階図書フロアでは、出展作家が選定した

本の展示も行っています。(特別展会場の展示資料は貸出不可)

 

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さらに3階図書フロアでは、ゲスト作家・藤本 由紀夫さんの作品が

書架のさまざまなところに展示されています。

 

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こちら2点の写真、どちらにも藤本さんの作品が

映りこんでいるのですが、見つけることはできましたか?

本に書かれた文字を読むだけではなく、自分の目で探し、

手で触り、場所の空気や時間とともに感じることのできる

「四次元の読書」をお楽しみください。(図書フロアは撮影不可)

 

図書館の中で作品を鑑賞し、資料や制作ノートに触れることで

作家の心をそっと覗きこみ、読み解くような体験のできる展覧会です。

日比谷図書文化館では初めてとなる、現代美術の作品展を

この機会に、ぜひご覧ください!

 

「DOMANI・明日展PLUS

『Artists meet Books 本という樹、図書館という森』」

【会 期】 開催中~2018年2月18日(日曜日)

【時 間】 午前10時~午後8時

      (土曜日は午後7時まで、日曜日・祝日・

      12月28日(木曜日)は午後5時まで)

      ※入室は閉室の30分前まで

【会 場】 千代田区立日比谷図書文化館=1階特別展示室

【休館日】 12月29日(金曜日)~1月3日(水曜日)、

      1月15日(月曜日)

【入場料】 一般300円、大学・高校生200円、

      千代田区民・中学生以下、障害者手帳をお持ちの方

      および付き添いの方1名は無料(住所が確認できる

      もの、学生証、障害者手帳をお持ちください)

【主 催】 文化庁、千代田区立日比谷図書文化館

【協 力】 アート・ベンチャー・オフィス ショウ

 

関連イベント

①関連講座「書物/アートという装置、読書という体験」

【日  時】 2018年1月7日(日曜日)

      午後2時~3時30分(1時30分開場)

【会 場】 日比谷図書文化館=地下1階

      日比谷コンベンションホール(大ホール)

【出 演】 藤本 由紀夫さん(現代美術家)、

      折笠 良さん(アニメーション作家、2015年モントリオール派遣)、

      蓮沼 昌宏さん(現代美術家、2016年フランクフルト派遣)

【定  員】 180名(事前申込順)

【参加費】 無料

 

②アーティストトーク

Vol.1「若林奮 1973年在外研修―旧石器時代洞窟遺跡跡を巡る」

【日  時】 2018年1月21日(日曜日)

      午後2時~3時30分(1時30分開場)

【場  所】 日比谷図書文化館=4階スタジオプラス(小ホール)

【出  演】 淀井 彩子さん(画家、若林奮夫人)、

      水沢 勉さん(神奈川県立近代美術館館長)

【定  員】 60名(事前申込順)

【参加費】 無料

 

Vol.2「図書館、本の記憶―イギリスでの経験を通じて」

【日 時】 2018年2月4日(日曜日)

      午後2時~3時30分(1時30分開場)

【場 所】 日比谷図書文化館=4階スタジオプラス(小ホール)

【出 演】 寺崎 百合子さん(画家、1998年オックスフォード派遣)、

      宮永 愛子さん(現代美術家、2007年エディンバラ派遣)

【定 員】 60名(事前申込順)

【参加費】 無料

 

いずれも、来館(1階受付)、電話、Eメールいずれかにてお申し込みください。

詳しくは→コチラ

Posted at:11:00