昭和館で開催中の写真展「1946 明日へ」


今回のちよぴたブログでは、千代田図書館から歩いて5分ほどのところにある昭和館で開催中の写真展「1946 明日へ」をご紹介します。

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昭和館は、戦中・戦後の国民生活の労苦を次世代に伝える国立のミュージアム。

所蔵写真を紹介する写真展を毎年行っており、今回の展示では今から75年前の1946年(昭和21年)をテーマにしています。

日本が終戦を迎えた翌年の1年間、国内で起こった歴史的な出来事や、各地の人びとの暮らしなどが記録された写真の数々を展示しています。

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写真展「1946 明日へ」


【会 期】 開催中~12月19日(日曜日) 

【会 場】 昭和館 2階ひろば(屋外)

【所在地】 千代田区九段南1-6-1

【入場料】 無料

【時 間】 午前10時~午後5時30分(入館は午後5時まで)

【休館日】 月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日休館)

【後 援】 千代田区 千代田区教育委員会



会場の「2階ひろば」は、北の丸公園のお濠に面した開放的なスポット。この季節は、吹き抜ける風が心地よく感じられます。

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展示は全部で6部構成、1946年に起こった出来事を写真で紹介する「再出発する日本」から始まります。

1946年の元旦に昭和天皇の「人間宣言」が発布され、翌月から8年半にわたる地方巡幸が行われます。4月には女性の参政権が認められて初めての衆議院総選挙、11月には日本国憲法の公布と、日本が新しい体制のもと動き始めた年でもありました。

また、5月には11年ぶりとなるメーデーの復活、12月には樺太・シベリアからの引き揚げ船第一号がそれぞれ日本に到着するなど、国民生活に深く結びつく出来事も多く起こりました。

写真展は、「外地からの引揚者」「住まいを失った人びと」「食糧を求める人びと」と、困窮の中で生活を取り戻し始めた人びとの写真を中心に進んでいきます。

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「まちかどの情景」では、闇市が立つ新橋、がれきの残る銀座など、非日常そのものの風景が当時の"日常"であったことを思い知らされます。

展示の終盤は「明日を生きる子どもたち」。都心は空襲の影響などが大きく、疎開先からの帰京が遅れた千代田区の子どもたちの写真も。また、ララ(LARA=Licensed Agencies for Relief in Asia:アジア救援公認団体)の援助物資第一便が到着したのも、この年の11月末でした。

戦争を体験していない世代として、教科書に載るような出来事は知っているつもりでいたものの、行方がなく上野駅構内からあふれて野宿する人びとや、廃バスを転用した住居のようすなど、写真を見て初めて知ることの多さに驚かされました。

1946年に日本各地で撮影された写真は、戦争で傷つき、復興へ向かって立ち上がろうとしている人びとの日常をとらえているものばかりです。

写真展を見た後は、戦中・戦後の人びとの生活にさらに理解が深まる6・7階の常設展示室(高校生以上は有料)を、ぜひご覧ください。

また、4階の図書室では写真展に関連する資料展示を行っているほか、5階の映像・音響室では、写真や映像資料を撮影年ごとに検索して閲覧できるほか、SPレコードなども試聴できます。

※現在の昭和館の入館時間は、1回目午前10時~午後1時30分(受付1時まで)、2回目午後2時~5時30分(受付5時まで)の2回に分けて入館時間を3時間半以内とし、入替時間で一斉清掃等を行っています。

その他、開館状況の詳細や新型コロナウイルス感染防止対策などは昭和館のホームページをご確認のうえお出かけください。


千代田図書館への行きや帰りに、少し足をのばしてみませんか?

この機会に、ぜひお立ち寄りください。

Posted at:11:00