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2010.11.25
レポート:図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー「森崎書店の日々」編 |
先日の台風4号の影響で一度は延期となった神保町ツアー。
13日(土)に秋晴れの空の下、無事に開催することができました。
▲俎[まないた]橋にて。ツアーでは、町の歴史などもご紹介します。
図書館コンシェルジュが神保町の歴史や見どころをご案内する
神保町ツアーは、これで5回目。
今回は、千代田区が主催する「ちよだ文学賞」第3回大賞受賞作品
『森崎書店の日々』の映画化&文庫化を記念して、
著者の八木沢里志さんをゲストにお招きして開催しました。
▲映画は全国順次公開 ▲小学館文庫 ▲「ちよだ文学賞」作品集
★図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアー「森崎書店の日々」編
開催日 11月13日(土)
ゲスト 八木沢里志さん(『森崎書店の日々』著者)
協 力 神保町シアター
協力店 中野書店、ボヘミアンズ・ギルド、南洋堂書店
小説&映画『森崎書店の日々』の舞台は、神保町。
著者の八木沢さんご自身が神保町のファンで、いつか
神保町の古書店を舞台にした物語を書いてみたいなと
思っていたのだそうです。
ツアーに出発する前にまず、八木沢さんから作品のこと、
映画化されてのご感想、神保町でお気に入りの店などを
お聞きしました。
▲正面真ん中が八木沢さん。本を読んだ方からの質問も。
八木沢さんのところに映画化の話がきたとき、
「このご時世なので映画は完成しても、劇場公開に
こぎつけられるかは分からない」と聞かされたそうで、
公開決定は、本当に驚きだったそうです。
八木沢さん自身も映画のワンシーンに登場しています。
約30分のお話しの後、町へと繰り出しました。
今回のツアーでは、八木沢さんのお気に入りの店や、
映画のロケ地を中心に、歴史ある建物や店もご紹介しながら
約1.5時間歩きました。
以下、ツアーでご案内した箇所をいくつかご紹介します。
★宝田橋、日本橋川、俎橋
図書館から神保町へ向かうときは、宝田橋経由が近道。
名前の由来などについてご紹介しました。
★九段下ビル
関東大震災後の東京復興を目標に建設され、昭和2年に完成。
★玉川堂(筆、書道用品専門店)
文政元年(1818)創業の歴史あるお店です。
★松雲堂書店(古書店)
映画「森崎~」のロケ地の1つ。漢文、漢詩専門店です。
お店の取材レポートもご覧ください。
★@ワンダー(古書店)
映画のポスターやパンフレットも取り扱う古書店です。
★アジアンギャラリー季節風(雑貨店)
関東大震災後に商店などに用いられた「看板建築」様式の建物です。
★ヴィンテージ(古書店)
雑誌、パンフレットを中心に取り扱う古書店。
特に映画、演劇関係に力を入れているお店です。
★矢口書店(古書店)
映画、演劇、シナリオなどが専門の古書店。
オーソドックスな看板建築です。店の佇まいなど、
八木沢さんもお気に入りの店だそうです。
★南海堂書店 (古書店)
歴史専門の古書店で、映画「森崎~」のロケ地。
★神田古書センタービル
2階にある中野書店は、映画「森崎~」の制作に協力され、
ロケでは倉庫にあった実際の商品が使用されました。
専門は古書全般とマンガです。ここは、店内も見学しました。
★本と街の案内所(フリースペース)
映画にもチラッと登場します。
十一軒長屋と呼ばれる建物の一部で、かつてはここから
東方面の小宮山書店までが11軒つながっていました。
★小宮山書店(古書店)
ここまでで十一軒。皆さん数えることができたでしょうか?
1階から4階まで古書のデパートのような古書店で、
八木沢さんもよく立ち寄るそうです。毎週末に裏手のガレージ
で行われるお得なセール“コミガレ”は、いつもたくさんの
お客さんで賑わっています。
★神田伯剌西爾(喫茶店)
小宮山書店となりの喫茶店。
囲炉裏や柱時計など和風モダンな店内で、八木沢さんもよく訪れるそうです。
★ボヘミアンズ・ギルド(古書店)
美術、版画、自筆物などを取り扱う古書店。竹久夢二のコレクションが有名。
2階のブックギャラリーを見学させていただきました。
また、参加者に「商品目録(写真版)」をプレゼントにいただきました。
ありがとうございました!皆さん、後日またゆっくりと見にきてくださいね。
※店内の詳細は、取材レポートをご覧ください。
★南洋堂書店(建築専門書店)
建築関連の古書・新刊書・雑誌等を取り扱う書店。
映画「森崎~」のヒロインを演じたモデルの菊池亜希子さんは
学生時代に建築を専攻されていたので、この書店をとてもよく
利用されていたそうです。1、2階が吹き抜けになっていて、
開放感のある店内。2階にお邪魔しました。
▲ツアーで見てきた建築物が紹介されている本を発見。
★神保町シアター
今回のツアー終着点。映画「森崎~」の上映館で、ふだんは主に
古きよき日本の名作映画を上映しています。
同じ建物内には、お笑い劇場「神保町花月」も入っています。
支配人の細谷さん(写真右)に、映画館の紹介をしていただきました。
★「森崎書店」跡地
神保町シアターから100歩のところに、映画の「森崎書店」に使われた
建物があります。この建物は、すずらん通りにある紅茶専門店
「ティーハウス高野」さんの倉庫です。
約90分ちかく、神保町を歩いて回りましたが、
参加者からは「あっという間だった」「もっと長い時間歩きたかった」
という声をいただきました。映画「森崎~」のロケ地だけではなく、
神保町の歴史から、ふだん歩いていても見過ごしてしまうような
ちょっとした見どころまで、参加者の皆さんには様々な神保町の
魅力や楽しみ方を知っていただけたのではないでしょうか。
最後に立ち寄った「森崎書店」跡地では、八木沢さんと一緒に
記念撮影をする姿や、サインを求める姿なども多く見られました。
映画「森崎書店の日々」は、神保町シアターでの上映は終了しましたが
引き続き都内では11/27~シネマート新宿で上映開始、また全国順次公開
予定ですので、まだご覧になっていない方もぜひお見逃しなきよう!
また、小学館文庫『森崎書店の日々』には、
八木沢さんが書き下ろした物語の続編も入っていますよ。
図書館コンシェルジュと巡る神保町ツアーは、
次回は翌春に開催予定ですので、こちらもお楽しみに!
最後に、今回のイベントは八木沢さんをはじめ、神保町シアターの細谷支配人、
おさんぽ神保町の石川編集長、映画宣伝会社の皆さま、古書店の皆さま、
千代田区のちよだ文学賞ご担当の皆さまなど、たくさんの方に
ご協力いただきました。
この場を借りて、お礼を申し上げます。ありがとうございました!
★おさんぽ神保町Webで、当日の様子をご紹介いただきました!→コチラ
Posted at:13:35