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2016.05.18
| 本と出会う読書サロン 第12期オープニングイベントを開催しました! |
5月17日(火曜日)、「本と出会う読書サロン」第12期の
スタートとして、新規メンバー募集を兼ねた
講演会「ことばの食感」を開催しました。
講師は、国語学者で早稲田大学名誉教授の中村 明さん。
作家の文章の特徴“文体”から作品を読み解く文体論の研究者として
数多くの著作を出版されているほか、朝日新聞の週末別刷版「be」で
2年にわたり「ことばの食感」を連載されていました。

国立国語研究所勤務時代に行った、数多くの作家へのインタビューは
ちくま学芸文庫『作家の文体』にまとめられ、
「ことばの食感」の連載中も「文豪からのヒント」というテーマの記事で
読者を楽しませました。

今回の講演では、その連載をふり返りながら
特に読者からの反応が大きかったもの、思い出深いものについて
お話しいただきました。
「なぜ東京帝国大学をおやめになったんですか」という中村さんの質問に
「やめたんじゃない、自然と“やまった”んだよ」とおちゃめに返した武者小路実篤。
「どうやって小説をお書きになるんですか」という問いには
「まず、舞台となる家の間取りを考えるところから始めます」と教えてくれた大岡昇平。
中村さんが、作品に登場する人物名の読み方を聞くと
「きみに聞かれるまでそんなこと考えてもなかったよ」と答えた吉行淳之介、
シャイで、初対面の時にはなかなかこちらを向いてくれなかったという井伏鱒二……。
実際に会って話してみないと知ることのできない、
文豪たちとのエピソードがいきいきとよみがえります。

その他にも、坂口安吾や小林秀雄の文章を例に
短い一文からも読み解ける作者の意図についてのお話から、
様々な作品や街中にあふれる“ダジャレ”のお話まで。
豊富な経験と深い知識から縦横無尽にお話しいただき、
あっという間の一時間でした!
中村さん、ありがとうございました!
「本と出会う読書サロン」第12期では、
6月「あまい」7月「にがい」8月「すっぱい」9月「からい」と、味覚をテーマに
メンバーが思い思いに持ち寄った本の紹介を行う予定です。
現在メンバーを募集中。まずはお気軽にメンバー登録からどうぞ♪
詳しくはコチラをご覧ください。
Posted at:14:00






