コンシェルジュ通信Vol.33:東京古書会館で千代田図書館連携資料展

東京古書会館では、2月3日(土曜日)まで

千代田図書館と神田古書店連盟が主催する

戦前の出版検閲を語る資料展 『浮かび上がる検閲の実態』を開催中です。

 

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昭和初期の出版検閲について解説したパネルと共に

千代田図書館所蔵の「内務省委託本」など、検閲の跡が残る

数多くの貴重な本や資料が展示されています。

 

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千代田図書館では、これまでも定期的に

「出版検閲」に関する展示を開催していますが

これだけ多くの「内務省委託本」が並ぶのは初めてです。

 

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実際に内務省の検閲官がチェックをするために引いた

赤線青線、出荷の可否についてのコメントなど

当時の検閲がどのように行われていたのかを

間近で見ることができますよ!!

 

ちなみに「内務省委託本」とは、1937年頃以降、

内務省で検閲業務に実際に用いられた原本の一部

千代田図書館の前身である東京市立駿河台図書館などに

委託されていました。

千代田図書館では現在、約2,300冊が確認されている

出版史上の貴重な資料です。

 

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また今回は、神田古書店連盟と連携したことで

特設コーナー『用紙や価格の統制』が併設されました。

「書籍企画届」「書籍用紙特別割当申請書」(ともに個人蔵)や

東京古書組合所蔵の「公定価格関係資料」などの大変珍しい資料と、

千代田図書館所蔵の古書販売目録を一挙にご覧いただくことができます。

 

そもそも今回の連携展示は、千代田図書館にある

神田古書店連盟が主催する出張古書店コーナー

「としょかんのこしょてん」からの進展です。

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「としょかんのこしょてん」は

神田古書店連盟に加盟する神保町の古書店が

毎回、各店舗の特色を活かした展示を行っていて

歴史的価値のある資料が並ぶことも度々。

 

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「いつもは図書館で古書店の展示をやっているから

たまには古書店側に図書館が来るのも良いでしょう。」

と語ってくださったのは、広報部長の小野祥之さん

小野さんは主にスポーツ関連の商品を扱う

古書店「ビブリオ」の店主さんです。

 

また東京古書組合職員の大場さん

「この展示をきっかけに、誰でも気軽に東京古書会館に

入館できることや、一般向けの販売会などがあることを

知って欲しい」

と笑顔でおっしゃっていました。

 

さらに展示最終日には、参加無料の関連講演会

『浮かび上がる警保局図書課』も開催されます。

戦前の出版検閲を担っていた「内務省警保局図書課」とは

いったいどのような仕事をしていたのか!?

そんな貴重な講演にも、ぜひ足を運んでみてください。

 

そして、この展示をきっかけに、

出版検閲、言論統制のあった時代について

考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

連携資料展 「浮かび上がる検閲の実態」

【会 期】 開催中~2月3日(土曜日)

【時 間】 午前10時~午後5時

【会 場】 東京古書会館 2階情報コーナー

      (千代田区神田小川町3-22)

【休館日】 日曜日、祝日

【入場料】 無料

 

関連講演会 「浮かび上がる警保局図書課」

【日 時】 2月3日(土曜日)午後2時~3時30分

【会 場】 東京古書会館7階会議室(事前申込制、参加無料)

【講 師】 安野一之氏(千代田図書館「内務省委託本」研究会)

 

詳しくは→こちら

 

Posted at:17:40