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2025.02.25
コンシェルジュ通信Vol.77 「全ての人のためのユニバーサルデザイン」 |
ユニバーサルデザイン、略してUD(以下、UD と表記)は、すでに世の中に浸透してきており、普段使用している生活用品の中にもUDの商品が増えてきました。私が気付いたUD商品をご紹介します。
例えばシャンプーの容器には、シャンプーとリンスの違いがわかるよう凹凸がある商品もあります。リンスの容器には凹凸がありません。目が開けられない状態でも触ればわかるので便利ですね。
牛乳パックなどの紙製容器にも、触るとわかる部分があります。パックの上の丸い凹みです。生乳100%で500㎖以上の紙パックの牛乳ほとんどについています。牛乳と牛乳以外の区別がしやすくなっていることと、開け口の反対側についているので、注ぐ時も便利ですね。
食品用ラップフィルムのパッケージには、両端に触ると「W」の文字が浮き出ている商品があります。英語の「Wrap(ラップ)」の頭文字「W」を意味しています。アルミホイルなど同じ形の商品との違いがわかりますね。
そのアルミホイルのパッケージには「アルミホイル」と点字で示されている商品があります。どちらも触るだけで区別ができます。
UDには指標となる7つの条件があります。順番に紹介します。
①誰でも同じように、公平に利用できること。
例えば、施設の出入り口が自動扉なら買い物の荷物で両手がふさがれていても、車いすや松葉杖を使っている人にとっても、いちいち開閉する手間がなく便利ですね。
②使う際の自由度が高いこと。
例えば、段差のある入口に階段とスロープが併設されていれば、自由に選べます。
③単純で直感的なこと。
例えば、押すたびにON/OFFが切り替わるスイッチなど。
④情報が認知できること。
例えば、トイレや非常口の案内表示。一見してわかります。
⑤間違えても安全性が高いこと。うっかり、ぼんやりしても致命的な危険にならない配慮があること。
例えば、駅のホームドア。線路への転落や電車に接触するなどの危険を防げます。
⑥身体的な負担が少ないこと。
例えば、水道の蛇口が手をかざせば水が出るタイプなら、手の力は少なくて済みます。
⑦近づき使える寸法・空間であること。
例えば、駅の自動改札口の幅が広いと、大きな荷物を持った人も、ベビーカー、車いす利用者も通りやすくなります。体の不自由な人が日常生活の中で、妨げとなるものを取り除こうとする考え方や工夫をすることをバリアフリーと言います。
UDは、アメリカのデザイナーであり建築家のロナルド・メイス氏が、バリアフリーの考え方を基に「体の不自由な人を含む性別、年齢、国籍、体形関係なくあらゆる人にとって使いやすい施設やモノをつくろう」と提唱し始まりました。たくさんのアイデアが出た中から選ばれるUDですが、これから現れるデザインを楽しみにしています。
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参考図書
『よくわかるユニバーサルデザイン』(柏原 士郎/監修、PHP研究所.)
『トコトンやさしいユニバーサルデザインの本』(宮入 賢一郎/著、日刊工業新聞社.)
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Posted at:14:45