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2025.08.13
【レポート】夏のわくわく課外授業2025「今と違うの!?将来の気候のはなし」 |
小学校3年生から6年生を対象に、千代田区立図書館3館で夏休みだけの特別な講座を行う「夏のわくわく課外授業2025」。
先日の「世界一周すごろくを作って遊ぼう」に続き、7月28日(月曜日)に千代田図書館での2つ目の講座「今と違うの!?将来の気候のはなし」を開催しました!
講師を務めるのは、気象庁大気海洋部気象リスク対策課気候変動対策推進室の苗田 陸生(のだ りくお)さん。
まず始めに苗田さんから子どもたちに「気象庁では、どんなことを観測しているか知っていますか?」と質問が。次々に「気温」「降った雨の量(降水量)」と声が上がりました。どれも天気予報やニュースで毎日のように目にする、身近な数値ですね。
この他にも気象庁では「風力」「積雪量」などの気象観測に加え、「海水温」「海面水位」「水素イオン濃度」など海洋観測も行っていることを教えてもらいました。
このように多くの要素を長い期間にわたり観測することで、私たちを取り巻く環境が変化していることがわかってきます。
「例えば1898年と2024年の観測結果を比べると、日本各地の平均気温が上がっています」と苗田さん。気温上昇がもたらす地球温暖化は、猛暑日の増加や台風による洪水や土砂災害などの災害につながることは、小学生の皆さんも実感しているはず。
それでは、未来の気候はどうなっていくのでしょう?
ここでグループに分かれ、カードゲームが始まりました。
今回使ったカードは、気象庁と文部科学省が今年3月に発表した『日本の気候変動2025 --大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書--』を元にしたもの。トランプのゲーム「神経衰弱」のように、同じカードのペアを揃えて集めます。
カードに書かれた細かいグラフや説明文も比べながら、同じものを揃えます。
どのグループも盛り上がっていました!
ゲームが終わったら、それぞれが獲得したカードを読み上げて、苗田さんが解説をします。
カードには、100年以上観測した結果を書いたものと、この先の気候の変化を予測したものが混ざっています。
この日子どもたちが遊んだのは「気温」「降水」「海洋」3種類のカード。どれも長期的な変化と、温暖化対策をしないままだと将来どうなるかという予測が書かれていました。
水色のカード(写真左)が「観測結果」、ピンクのカード(写真右)が「対策をせず平均気温が4℃上がった21世紀末の予測」を示しています。
「4℃上昇の未来」を迎えないためには、私たちを取り巻く環境に関心を持ち続けることが大切。ぜひこの日知ったことを家族や友達と話したり、気になったことを図書館の本で調べてみたりしてくださいね。
参加した子どもたちからは、
「気候のいろいろなことが知れて、気象庁にきょうみをもった」
「いろいろな気候変動のことが知れた」
「しんけいすいじゃくのゲームが楽しかった」
などの感想が寄せられました!
参加してくださった皆さん、苗田さん、ありがとうございました!
この夏休みに区立図書館で開催した「夏のわくわく課外授業」と、近隣の九段生涯学習館で開催した子ども向けイベントを紹介する展示を9月1日(月曜日)~15日(月曜日・祝日)まで、千代田図書館9階 第2展示ウォールで行います。
各館で行ったイベントの様子と、おすすめの関連資料を合わせて展示しますので、どうぞお楽しみに♪
Posted at:15:30