コンシェルジュ通信vol.80
今年も開催しました!「はじめての神保町街あるき特別編」


8月1日(金曜日)に東京古書会館の見学と街あるきを組み合わせた「はじめての神保町街あるき特別編」を開催しました!


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昨年に引き続き、神田古書店連盟東京都古書籍商業協同組合(以下、東京古書組合)のご協力のもと、普段は見られない古書の取引の様子を見学させていただきました。

当日案内を担当したコンシェルジュが、イベントの様子をレポートします!

東京古書会館についての詳しい説明はこちら


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連日の猛暑が心配されましたが、この日は幸い気温が落ち着き、皆で「よかったですね~」と言いながら和気あいあいと街あるきスタート!

神保町駅から靖国通りを進んで、目的地の東京古書会館へ。

道中で、古書店にまつわる話をしながら20分程歩いて到着!


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今回見学したのは、日本最大の古書の取引を行う古書交換会です。

初めに、東京古書組合の広報を担当されている大場さんから、東京古書会館について、また交換会ではどんなことをしているのかなど、詳しくお話を伺いました。


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▲東京古書組合 広報 大場さん


出品物1点ずつに付いた封筒に、購入したい値段を書いた用紙を入れる
というのが入札の仕組み。集まった入札用紙を比較して落札者が決定するのですが、あくまで古書店にとっては"仕入れ"なので、一番高い値段で落札になるとは限らないとのこと。

相場が決められており、プロによって適正な価格で評価される古書の取引。大場さんは見本とともに分かりやすく説明してくださいました。一般的なオークションとの違いに、参加者も興味津々のご様子。熱心にメモを取りながら耳を傾けていました。


詳しく知れたところで、いよいよ見学開始!

明治古典会が運営する交換会会場の様子です。


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▲絵画、近代美術などの品物を中心にまとめられたフロア。机の上だけでなく、壁沿いにもたくさん並んでいました。大場さん曰く、これでも少ない方なのだとか!


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▲幕末~明治期以降の初版本やサイン本など文学系全般が集められたフロア。

古書店の方が品物を見定めています(写真左奥)。


古書のプロによって競われる交換会は少し緊張感が漂いますが、あちこちで古書店の方たちが気さくに挨拶を交わしていました

古書店同士のつながりが深い、神保町ならではの光景ですね。


組合員以外は品物に触れることはできませんが、参加者の皆さんは貴重な品物と、それらを吟味するプロの様子をじっくりと目に焼き付けていました。見学後は、

「古書流通の仕組みが分かり、とても勉強になりました」

「業者さんたちの真剣な眼を肌で体感できてとても良い経験となりました」

とのお声をいただきました。もともと神保町に来たことがある、という参加者が多かったのですが、古書や古書店にますます興味を持っていただけたようです。


今回の街あるき特別編はこれにて終了!

これからも千代田図書館コンシェルジュは、神保町の魅力をお伝えしていきます!

Posted at:13:50