舞台は神保町!「神保町チャボ」から始まる移動型演劇

今回は、神保町の街を舞台に繰り広げられる移動型演劇のご紹介です!

ストーリーの流れとともに、出演者とお客さんが

カレー屋や書店など、街の中を歩きながら上演される

ユニークなかたちの演劇です。

 

作・演出を手掛ける國吉咲貴さんは、                                                                                 

第21回劇作家協会新人戯曲賞の最終候補にも残った若手劇作家。

 

演劇とともに街を歩けば、いつもの神保町の街並みも

少し違った風景に見えそうです。

街の中を移動する間も、ストーリーが楽しめるしかけもあるとか。

チケットは、「神保町チャボ」の名物ホワイトカレー付き!

ぜひ、ご参加ください♪

 

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写真左:「神保町チャボ」店長の根岸さん 右:劇作家の國吉さん 

 

くによし組 移動型演劇「神保町ラブストーリー」

 

「神田保の都市伝説って知ってる?

 神田保の著書"神保町の恋物語"を読むと願いが叶うっていう。

 でもね、その本、一冊も存在しないの」

 神保町にあるカレー屋や本屋を舞台に、実際に役者が

 移動しながら芝居をする移動型演劇!

 

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チラシ画像を見る(PDF:1260KB)

 

【日  時】 2月11日(木曜日・祝日)午後6時

       13日(土曜日)午後6時/午後7時

       14日(日曜日)午後6時

       (※雨天決行、開場は開演の20分前)

【作・演出】 國吉咲貴

【チケット】 2,500円(ホワイトカレー付き)

【会  場】 神保町チャボ

       (千代田区神田神保町1-3)

【出  演】 音多衣子、永井一信(くによし組)

       あおのゆきか、coco、櫻井拓也

       中村あさき((劇)ヤリナゲ)、

       萩野洋平(PABLOS)、吉田壮辰

【主  催】 くによし組

ご予約は→コチラ

 

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神保町チャボ(千代田区神田神保町1-3)

【営業時間】 月~金曜日 午前11時30分~午後4時

       土曜日・日曜日・祝日 午後12時~4時

Posted at:13:20

コンシェルジュ通信Vol.9:戦前の出版事情を知る2冊

かつて神田駿河台に「岡書院」という出版社がありました。

現在の千代田区神田駿河台一丁目、

明治大学の向かい、杏雲堂病院の付近です。

文化人類学関係の出版社で、『南方熊楠全集』や

柳田國男の『雪国の春』を出版したり、

『広辞苑』の前身『辞苑』を企画したりと、

非常に大きな功績を残しました。

その創業者、岡茂雄が書いた本が『本屋風情』です。

 

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『本屋風情』

岡茂雄/著

中央公論社

 

この本は第一回日本ノンフィクション賞を受賞していますが、

それもそのはず、明治から昭和にかけて活躍した著名な学者たちと、

その学者の本を作る出版社との生々しいエピソードが赤裸々に描かれています。

 

本のタイトル「本屋風情」の由来もユニークです。

ある時、岡茂雄が民俗学者の柳田國男の機嫌を損ねたことがあり、

日銀総裁や大蔵大臣をつとめた渋沢敬三がそれをとりなすために、

自宅で食事会を開催してくれたことがあったそうです。

それでも柳田の機嫌は直らず、

「なぜ本屋風情を同席させた」と言われたことから、

「本屋風情」という言葉に愛着をもつようになり、

タイトルにした…と「まえがき」で言っています。

 

それでは岡茂雄と柳田國男は仲が悪かったのかと思いきや、

「柳田邸、朴の木は残った」という一章では、

柳田國男の自宅に招かれたときに、

「朴の木は好きだがみんな枯れてしまい、枯れるのを見るのが嫌だ」

という話をきいた岡茂雄が、

枯れない丈夫な朴の木を選び抜いて、

サプライズでプレゼントしたときの、

柳田國男の戸惑いながらも喜ぶ様子が詳しく描かれています。

岡茂雄が描くエピソードからは、高名な学者たちの

決して象牙の塔の住民ではない、人間らしい部分が垣間見えます。

 

 

その岡茂雄自身もなかなかユニークな人物だったようです。

『本屋風情』の「落第本屋の手記」という章によると、

岡書院では店員も来客も昼食はあんぱんそばに限り、

相手が渋沢敬三でも金田一京助でも

それ以外はいっさい出さぬことにしていた、という徹底ぶり。

 

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『街道をゆく三十六 本所深川散歩神田界隈』

司馬遼太郎/著

朝日新聞社

 

司馬遼太郎の『街道をゆく三十六 本所深川散歩神田界隈』には、

「三人の茂雄」という一章があります。

こちらには岡茂雄の息子から聞いた話として、

「出す本ごとに本を床に叩きつけて、こわれないかテストをしていた」

というエピソードが紹介されています。

岡茂雄は「造本の要諦のひとつは、書物をこわれないようにすることだ」

と言っていたそうで、本の「装幀(そうてい)」の漢字を

装釘」と書くほどのこだわりを見せています。

ちなみに、三人の茂雄というのは岡茂雄と、

出版社の岩波書店創業者の岩波茂雄

古書肆弘文荘の店主の反町茂雄のことです。

 

 

岡書院は大正13年に創業、昭和10年ごろまで続いたようですが、

岡茂雄の残した数々のエピソードは微笑ましいばかりでなく、

当時の出版事情を知る上でも非常に興味深い資料です。

『本屋風情』は既に絶版となっていますが、

千代田図書館に所蔵がありますので、

ご興味がある方はぜひご覧になってみてください。

Posted at:12:00

今日から申し込み開始!安藤哲也さんのパパ向けおはなし会

2月11日(木曜日・祝日)、千代田図書館で

0~3歳のお子さんをもつパパ向け

スペシャルおはなし会を開催します!

 

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大きな画像を見る(PDF:750KB)

 

「パパ’s 絵本プロジェクト」などを主催しながら、

子育てに理解のある管理職育成などの活動を行っている

安藤哲也さん(NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事)をお迎えし、

赤ちゃんとパパで絵本を楽しめるおはなし会です。

 

子どもに絵本を読んであげたいと思っても

「子どもが集中して聞いてくれるよううまく読めるかな?」

「声を出して絵本を読むのがちょっと恥ずかしい…」

と、ためらってしまうパパも多いのではないでしょうか?

 

スペシャルおはなし会では、実践をまじえながら

絵本でのコミュニケーションを、

パパたちが自信をもって楽しめるコツが学べます。

千代田図書館にて本日からお申し込みを受付中!

ぜひ、ご参加ください♪

 

スペシャルおはなし会「パパ、あそぼっ!」

※定員に達しましたので、受付を終了しました。

 

【日にち】 2016年2月11日(木曜日・祝日)

【時 間】 午後3時~午後4時

【場 所】 千代田図書館10階 子ども室

【対 象】 乳幼児(0~3歳くらい)とその父親

※希望により母親・兄弟姉妹の参加可

【定 員】 15組(事前申込制・先着順)

【参加費】 無料

【申 込】 千代田図書館へお電話、またはご来館にて

      (平日午前10時~午後6時)

→詳しくはコチラ

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安藤哲也さんプロフィール

NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事。

年間200回の講演や企業セミナー、

父親による絵本の読み聞かせチーム「パパ’s絵本プロジェクト」などで

全国を飛び回っている。著者に

『パパの極意~仕事も育児も楽しむ生き方』(NHK出版)

『PaPa’s絵本33』(小学館)などがある。

Posted at:10:20

千代田人セレクション:岩田副館長のおすすめ本

今回は、2015年10月に就任した千代田図書館の岩田副館長に

最近読んだ本からお気に入りの4冊について語っていただきました。

 

『且座喫茶』

いしいしんじ/著

淡交社

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高校時代に少しだけかじった茶道を、7年前より再開しました。

表千家に入門し、月3回のおけいこを行っています。

茶道の世界は着物姿の女性たちに占領されてしまいました。

「男もお茶を」と同年輩の男友だちに声をかけ、同志を引き込み、

アラ還コンビがトリオから四天王になり、いまでは五人男に増殖しています。

数ある社中でも、男性がこれだけ多いのは珍しいそうです。

 

こうした経験を経て出合ったのが、昨年10月刊行の『且座喫茶』です。

書き手は物語作家として定評のある、いしいしんじさん。

一昨年、著者のお顔は、銀座の「gggギャラリ-」で初めて目にしました。

いしいさんの文章に絵本作家の荒井良二さんが絵をつけていくというイベント。

姿かたちも物言いも、きわめてアバンギャルドに見えました。

 

書き出しは、そのイメージ通りです。

 

 先生宅の門をくぐったとき、僕はアロハシャツにジーンズ、

 腕にはかかえきれないくらいの茶花を、巨大な花束にして、

 おみやげに、ともっていった。

 

おけいこをくりかえすうちに、いしいさんは「真剣」になります。

 

 戦国武将たちにとって、茶碗にたたえられた濃茶は、

 あまりに強烈すぎて補色に裏返った、

 みどりの血に見えていたかもしれない。

 

 日々、赤い血にまみれていた戦国の武将たちは、

 みどりの血、光の血を欲し、「和」を求めていった。

 それは、ただ安寧を、長閑さを欲するのとはちがう、

 命がけの「和」だったのではないだろうか。

 

この本では、「真剣」の意味に思いをめぐらせた筆者が

僧侶、牧師、陶芸家、茶杓師、鋳物師、和菓子作家などの茶事や茶会に参加し、

亭主とのやり取りや茶室で感じたことを綴っています。

 

 「帛紗さばきと、聖杯をきよめるしぐさは、ほとんど同じですよ」

 薄茶の席、鐘の残響のような余韻のなか、高橋牧師はにこやかに話す。

 「汝の敵を愛せよ、って、お茶席のことでしょう。

  狭き門から入れっていうのは、つまりにじり口。

  利休の侘茶は、キリシタンの教えと大いに重なるんです」

 僕はこの席に、全身タータンチェックの服で座っている。

 

こんな調子で、いしいしんじの世界に誘っていきます。

「且座喫茶」は、「しゃざきっさ」と読みます。

禅語で、しばらく座ってお茶でも飲もうよ、という意味です。

 

 

『僕の場所』

隈研吾/著

大和書房

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新しい国立競技場の設計を担当することになった隈研吾さんのエッセイ。

建築家を志したのは、東京オリンピックのときに丹下健三設計の体育館に接し、

打ちのめされたのがきっかけというのですから、ふしぎな巡り合わせです。

 

「反建築」「反個人住宅」など刺激的な仕事の源泉は、

マックス・ウェーバー、エンゲルス、吉田健一、梅棹忠夫などの読書から。

森の中にいるような柔らかい光が射し込む空間が評判を呼び、

初年度の来館者数が100万人を超えることが予想されている、

昨夏に開館した富山市立図書館「TOYAMAキラリ」も手がけました。

 

 

『神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く―』

石井光太/著

新潮社

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アジアのイスラム教信者が多い国のフーゾク地帯に住みついて、

生きぬいている人々を「性」の視点から見つめた体験的ノンフィクション。

13歳の娼婦、中年になったニューハーフなどなど、

読み進むのがつらくなるほどの、想像を絶する現実に圧倒されます。

固定観念にとらわれがちな「イスラーム」が、まったく違って見えてきます。

 

 

『かないくん』

谷川俊太郎/文

松本大洋/絵

東京糸井重里事務所

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人は死んだらどうなるのか。

普遍的かつ根源的なテーマに製作者たちは大まじめに取り組み、

文と絵とデザインが協調し合ったすばらしい絵本を作り上げました。

今年度、第49回造本装幀コンクールの「読書推進運動協議会賞」受賞作品です。

 

日比谷図書文化館で1月23日(土曜日)から始まる

特別展「ブックデザイ」の主人公「祖父江慎+コズフィッシュ」が、

ブックデザインを担当しています。

装幀には、図書館をちょっとだけ困らせるような仕掛けも隠されています。

 

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◇◆岩田副館長のプロフィール◆◇

岩田 玄二(いわた・げんじ)

2011年、38年間の編集者生活をすごした講談社を退社。

在職中は、『週刊現代』『ホットドッグ・プレス』などの雑誌、

『日本美術全集』『ディズニーリゾート物語』などの書籍を担当。

2015年、公益社団法人読書推進運動協議会事務局長を退任。

同年10月より、千代田区立千代田図書館に勤務。

 

岩田副館長、ありがとうございました!

ご紹介の4冊はどれも千代田区立図書館に所蔵しています。

この機会にぜひ、ご一読ください。

Posted at:10:30

神田まちかど図書館で「図書館福袋」貸出中!

神田司町の複合施設「神田さくら館」の1階にある

神田まちかど図書館で、現在「図書館福袋」を貸出中です!

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様々なテーマの本2~3冊が入った“本の福袋”。

大人向け子ども向けをご用意しています。

大人向けには

「世界を変える。」「何だかワケあり!?」「をとこの怪 をんなの怪」…など

子ども向けには

「このナゾとけるかな?」「ごちそうはいただきだ!」「あったかおふろ」…など

これだ!と思うテーマを選んで、本との出会いをお楽しみください♪

※数量限定(各20~30セット)、なくなり次第終了

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すべての福袋にオリジナルブックカバーとしおりのプレゼントつき!

写真左が大人用、右が子ども用です。

 

どんな本が入っているかは、開けてからのお楽しみ♪

「図書館福袋」で新しい年の運だめしはいかがでしょうか?

 

神田まちかど図書館 図書館福袋

【期 間】 開催中~1月11日(月曜日・祝日)

      (福袋がなくなり次第終了)

【場 所】 神田まちかど図書館 メインカウンター前

【所在地】 神田司町2-16

【開館時間】午前9時~午後8時

【休館日】 第3日曜日、特別整理期間、

      1月16日(土曜日)※館内施設工事のため

      2月22日(月曜日)※蔵書点検のため

Posted at:11:00

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